いいとこがなかった試合(4/25 名古屋戦)
1.エスパルスのスタメン
SUB:沖、蓮川、吉田、日高、中原、弓場、土居、小塚、千葉
前の試合から2週間空いて、その間北川など怪我人が結構戻って来たという事で、どういう布陣で来るか楽しみにしていました。が、スタメンを見てみると、期待していた北川、カピシャーバはサブにも入らず、更に前節スタメンだった井上までメンバー外。井上の代わりにステファンスが来日後初スタメンとなりましたが、磐田とのトレーニングマッチを観た限りではどこまでやれるかは未知数でしたし、左WBの大畑も初スタメンで気合は入っていたでしょうけど、WBが本職の選手ではないので「大丈夫かな」という想いの方が先に立ってしまいました。各選手のコンディションがどうなっているかは僕達にはわからないので推測しか出来ませんが、吉田監督としては5連戦なので怪我明けの選手を無理に使うよりもいろんな選手を試しながら乗り切る決断をしたのだろうと思います。
2.名古屋の戦い方
今季からミハイロ ペドロヴィッチ氏が就任した名古屋ですが、自らのスタイルを徹底的に落とし込み、昨季とはまるで違う攻撃的なサッカーをするようになりました。得点は18得点で東西合わせて3位タイ。失点は15失点と多めではありますが、神戸とのアウェイゲームで2-3という真っ向勝負の撃ち合いをしているし、その前のホームではC大阪を3-0で粉砕するなど、ここまで高い攻撃力で相手に脅威を与えています。
基本システムは3-4-2-1。ボール保持時は両WBが高い位置をとっての5トップ気味となり、最終ラインからウラ狙いのボールを入れて相手最終ラインを下げさせた上で5トップとボランチの連携で崩して得点を奪うのが基本パターンです。ビルドアップが上手く、カウンターも鋭いし、稲垣のミドルも強烈なものがあるという事で、この攻撃力をどう抑えるかがこの試合のカギでした。
3.試合の感想
完敗でしたね。いいところが殆どなかったと思います。
この試合で吉田監督が採用したのは、名古屋と同じ3-4-2-1でした。狙いとしてはミラーゲームにして相手を捕まえやすくするというもので、特に相手が5トップ気味にしてくる事に対応したものだと思います。その上で5-2-3で中盤でブロックを組んで、相手がブロック内にボールを入れて来たところでボールを引っかけるか、或いはリトリートして後ろでボールを奪うかした時に、一気にカウンターを仕掛けて仕留めるというものだったと思います。名古屋は5トップにする一方で後ろは稲垣が最終ラインに落ちて後ろ4枚でビルドアップするので、その分中盤に広大なスペースが出来ます。実際、名古屋は前節福岡相手にカウンターから2失点していますので、吉田監督としてもそれをイメージしたのだろうと思います。
その狙いは、非保持時においてある程度機能したと思います。名古屋は山岸や木村、この日右WBに入った浅野が頻繁にウラを狙う動きを見せましたが、エスパの最終ラインは高いラインを保ち続けたし、セフン、ステファンス、嶋本の3人も相手最終ラインにけん制をかけ続けたので、名古屋としてはボールは持てるけどなかなか相手を押し下げる事が出来ずに攻めあぐねているように見えました。なので非保持時の対応はある程度狙い通りにいっていたと思います。誤算だったのは、いざボールを奪った時に持ち上がるスピードが遅くて、相手がブロックを作るまでに攻め切る事が出来なかった事。どうしてもボールを奪う位置が低いので、そこから勢いよく攻め上がるには距離が遠いし、そもそも5バックで守っている分後ろが重くなってしまって、ボールホルダーを追い越す動きが足りませんでした。これまで中盤でボールを奪ってのショートカウンターが多かった分ロングカウンターの仕込みが足りてなかったし、そもそもそういうスタメンにはなってなかったかなと思います。ステファンスは頑張っていたとは思いますが。
とはいえ前半をスコアレスで終える事が出来ればある程度狙い通りだったと思いますが、45分、右サイドの原からのクロスを木村にどフリーで合わされて失点。エスパが痛い先制点を喫してしまいました。その前の42分に、同じく原からのクロスに山岸がヘディングで合わせるシーンがありましたので、同じ事をやらせてはいけなかったのですが、この日左サイドの大畑や左のシャドウの嶋本としてはWBの浅野やその後ろの原、更には右のシャドウの和泉の3人を見なければなりませんでした。若い2人にはちょっと荷が重かったかもしれませんね。
後半、エスパは大畑に代えてベテランの吉田を入れて左サイドの守備を強化し、ステファンスに代えて色々なところに顔を出せる小塚を入れ、更に積極的に前に飛び出すように意識付けした事で、攻撃が活性化し、前半とは逆にボールを持つ時間が長くなりました。しかし今度は5バックでリトリートした名古屋を前に攻めあぐねる事となりました。後ろでブエノが一生懸命パスコースを探すのですが、前の方で動いてスペースを作るという意識が希薄だし、かと言って前の方でただ待っているだけではボールを貰う事が出来ないという感じで、結局サイドに付けてはまた戻す事の繰り返しになってしまいました。それを打開すべく千葉を入れたのですが、怪我明けのせいか精彩を欠くプレーが目立ち、北爪に代えて土居を入れて4バックにする事でシステム上のミスマッチを作ろうとしましたが、名古屋も4バックにして対策してきたので効果なし。そして88分には杉浦にプロ入り初ゴールを決められ万事休す。エスパルスは0-2で完敗を喫してしまいました。
敗因として、試合後に僕が一番に思ったのが、今季目指している「常に相手陣でプレーするサッカー」を捨てて、やや守備的なサッカーを選択した事でした。ホームでの広島戦の特に前半はそれが思い切りハマっての素晴らしいサッカーを展開していたので、そうした持ち味を自ら捨ててしまったのがダメだった、と思ってました。が、改めて振り返った時に、前半の終わりごろまではある程度狙い通りにいっていたんですよね。お互いにシュートの少ない「神経戦」のような感じでしたけど、少なくとも名古屋の持ち味をある程度消す事が出来ていたと思います。だからあと数分持ちこたえてスコアレスで前半を終える事が出来れば狙い通りだったと思います。誤算だったのは、持ちこたえられずに安い失点を喫してしまった事。数分前に同じ選手からのクロスで決定機を作られていたので何とか対応して欲しかったのですが、甘かったですね。もう1つの誤算はボールを奪ってからのタテへのスピードの無さ。あともう1~2人ボールホルダーを追い越す動きがあればチャンスを作れてかもしれないのに、という場面が多過ぎました。後半、ウチが攻めあぐねる一方で、そこでボールを奪ってからの名古屋のカウンターは非常に鋭く、これに比べると雲泥の差がありましたね。まあ3-4-2-1での実戦経験は名古屋の方が圧倒的に上ですからね。ウチはアウェーの神戸戦から始めたばかりですから、練度が違います。まあウチがこれからも4-3-3と3-4-2-1を併用していくかはわかりませんが、少なくともこの日の名古屋と同じレベルで鋭いカウンターが出来るようにする必要があるでしょう。
試合後、吉田監督は「自分の責任」という言葉を繰り返して仰っていました。その真意はわかりませんが、戦い方としてやや消極的なやり方を選んでしまった事を悔やんでいるのかもしれません。ただ、繰り返しになりますが、非保持時においては、特に前半は名古屋の攻撃をある程度抑える事が出来ていたと思います。40分頃の稲垣のシュートまで名古屋をシュート2本に抑えて、お互いにどうボールを持っていくかを探る神経戦に持ち込んでいましたから。守備に関しては前の試合の広島戦同様崩れていないのですから、そこは自信に思っていいですし、攻撃面が課題である事も明確になったわけですから、そこを練習で磨いていく事が出来れば、自然とチーム状態は上向きになってくると思います。後は、なかなか本来やりたい4-3-3での攻撃的なサッカーを出来るだけの面子が揃わない事が非常に気になりますが、そこは今は嘆いていても仕方ないので、今戦える選手の奮起を期待したいです。
4.まとめ
次は中3日で長崎戦。2試合続けてのホーム・アイスタ日本平での試合です。長崎は前線の主力外国人3人が揃ってきたので、前とは違って厳しい試合になるでしょう。こちらはメンツがどれほど揃うかわかりませんしね。ただアイスタ日本平で連敗するのは許されません。今戦えるメンバーで長崎相手に食らいついて、勝ち点3を奪って欲しいです。
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