90分で勝ちたかった試合(3/14 岡山戦)
1.エスパルスのスタメン
SUB:沖、北爪、高木、弓場、松崎、大畑、千葉、高橋俊樹、アルフレド ステファンス
攻撃面の改善が必要という事で、そのための練習を積んできたとの事ですが、スタメンにもそれが表れました。小塚が左IHに移り、コンディションが整ったと判断された千葉が右のIHに入りました。千葉は残念ながらスタメン落ちしましたが、その分途中出場によって後半以降の攻撃の迫力を維持する事が期待できました。それから鹿児島キャンプのTMで怪我を負ってしまった高木がサブに復帰したのが明るい材料でしたね。
2.岡山の戦い方
昨季、初めてJ1を戦って、途中苦しい時期もありながら自分達のサッカーを貫いて、最終的にウチよりも上の13位でフィニッシュした岡山。今季に向けては、木山監督は今季も続投。選手に関してはGKのブローダーセンが川崎に引き抜かれ、佐藤龍之介もF東にレンタルバックとなってしまいましたが、ブローダーセンの後継候補としてドイツからレナート モーザーを獲得。山根、西川といった選手も加わって、ほぼ昨季と同レベルの戦力を保ちました。百年構想リーグが始まった当初は苦しんだものの、第4節は名古屋にPK勝ち、第5節は京都に勝利して、次第に調子を上げてきていました。
システムは3-4-2-1。ボールを持ったら早めにボールを前線に送って起点を作り、そこに多数の選手達が押し上げてぶ厚い攻撃を仕掛け、ボールを奪われても素早いプレスでボールを奪って再び攻めあがるというサッカーを志向しています。起点となる前線にはルカオがいて、後ろは立田、田上といった対人に強い選手が揃っていて、非常にしぶといサッカーをしてきます。昨季はホーム最終戦でこのサッカーの前に完敗しましたので、この日も苦戦するだろうと思っていました。
3.試合経過及び感想
①前半
前半は非常に良かったです。今季一番の出来でした。ボールを持ったら早めにボールを前に送って起点を作って全体を押し上げて、相手を押し込む事はこれまでも出来ていたものの、押し込んだ後でどう相手ブロックを崩すのかが課題でしたが、この試合ではサイドで起点を作ってのポケットへのランニングあり、バイタルエリアでのワンツーによる中央突破あり、と多彩な攻撃で岡山を苦しめました。
それをもたらした一人が左IHに入った小塚です。前節までの千葉と同じでボール保持時はセフンのそばに立ってセカンドボールを狙ったりセフンの後ろを狙ったりするのが基本的な役目ですが、彼の場合はウラへフリーランをして相手をけん制するだけでなく相手最終ラインの前のいろんなところでボールをさばくトップ下のようなプレーもしてくれたので、おかげで攻撃のバリエーションが広がりました。非保持時でもボールを奪われそうなところで足を伸ばしたりしてボールを奪い返す役割も果たしてくれて、非常に効いていました。それでもボールを持ち出される場面もありましたが、その時に立ちはだかるのが久々スタメンの宇野。豊富な運動量と球際の強さで、中盤でボールを刈り取る役割を確実にこなしてくれました。また保持時においても積極的に前へ飛び出し、ポケットをとってラストパスを出す場面も何度かありました。彼もこの日のエスパの攻守のレベルを上げてくれた立役者の一人だと思います。
そんな感じで岡山を押し込み続けたエスパでしたが、得点が奪えませんでした。4分に北川がセフンとのワンツーからGKと1対1の場面を作ったのを皮切りに何度か惜しいチャンスはあったんですけどね。中でも33分頃の北川がポケットに走ってのラストパスからのセフンのフィニッシュは決定機だったんですけど、シュートはポストに嫌われてしまいました。トーシローなりの体験談から言うと、ボールが来る方向と逆の足で合わせるのは意外とミスる事があるんですよね。だからボールが来る方向、つまり右足で合わせた方が簡単なんですけど、セフンは左足利きですからねぇ。つい利き足の方が反応しちゃいますよね。この後もエスパは岡山を押し込み続けたのですが決めきれず、前半は0-0で折り返しました。
②後半
後半、岡山は開始から神谷に代えて小倉を入れて中盤の守備強度を上げ、ルカオ目掛けて蹴るボールを両サイドのウラへ狙うようにして、より起点が作りやすいようにし、そこから48分に最初の決定機を作りました。このあたりの修正力は流石木山監督という感じでしたが、58分、ようやくエスパが先制します。右からのスローインからボールが左の吉田へ回ったところを小塚が中間ポジションで引き取って、再び右サイドの絶妙な位置へサイドチェンジ。それによって生まれた混戦から宇野が真ん中へ入れたのをセフンが上手く合わせてゴール。小塚の視野の広さとパスセンス、セフン、北川だけでなく北爪、宇野まで絡むぶ厚い攻め、そして宇野の絶妙なクロスとそれに合わせたセフンのシュートと、色々な要素が絡んだ得点でした。
この後も優勢に試合を進めたエスパでしたが、66分、小塚に代わって千葉が入ったあたりから雲行きが怪しくなっていきました。千葉も前節まで攻撃を支えた選手ですが、彼はウラへの抜け出しでより力を発揮する選手であり、小塚のように中間ポジションでさばくタイプとは違います。これによって中盤で上手にボールを引き取ってくれる選手がいなくなってしまい、74分に宇野も下がってしまってセカンドボールもなかなか拾えなくなったため、岡山にボールを持たれる時間帯が増えていきました。それでも上手に受け流していたと思うのですが、80分、一美からのクロスをウェリック ポポに押し込まれ、同点に追い付かれてしまいます。この場面、スローインのボールを受けた松本に対して吉田とブエノの2人で挟み込んだにも関わらずヒールでウラに出されてしまったのが拙かったですね。2人でいったのなら潰さないと。それで一美にフリーでポケットに入られクロスを入れられてしまいました。高木もどうすべきか考えるあまりボールウォッチャーになってしまいました。まあ岡山もニアに一人入って梅田を引き出したあたりは上手かったです。
この後は完全に岡山が勢いに乗って、89分の木村のヘッドなどあわや逆転、という場面を作るなどエスパを攻めたてます。これを何とか凌いだエスパも90+5分に北川が惜しいシュートを放つ場面もありましたが決めきれず、試合は90分では1-1で終了しました。PK戦はここ2試合連敗しているなど良い思い出がありませんでしたが、梅田が2本止め、エスパルスは全員が成功し、4-2で勝ち点2を獲得しました。
③総評
90分で勝ちたかったし、勝たなければならない試合でしたね。特に前半は岡山に本来のサッカーをさせずに押し込み続けましたから。そんな前半で点をとれなかった事が、90分で勝てなかった大きな要因でしょう。しかしこれまでと違うのは崩しの形が出来てきた事。小塚が中盤の前で、宇野が後ろでボールに絡み、セフン、北川、カピシャーバの3トップは勿論小塚、宇野が絡んで非常に分厚い攻めが出来ていました。あとはラストパスやフィニッシュの精度を上げていけば、結果はついてくると思わせてくれました。
ただ新たに出てきた課題(人が変わっただけで以前からあったかな)が、スタメンに代わって入った選手がどう攻撃の質を維持していくか。前節とは違って小塚が前でボールをさばいて攻めのバリエーションを増やしていた分、千葉が入ってからはちょっと見劣りしました。ただこれはキャラクターの違いであり、千葉には千葉の良さがあるので、勿論本人の努力も必要ですが、周囲が千葉の良さを引き出すために少し攻め方を変えてあげる事も必要かな、という気がします。同じ事は松崎にも言えますね。このへんはまだ模索が続きそうですが、チーム作りにおいては発生するものですし、新たな選手の配置が見つかった事によるポジティブな悩みだと思うので、この悩みがどのように解消されていくのか、そのプロセスをしっかり見ていきたいです。
4.まとめ
今週は水曜にも試合があり、エスパはアウェーで福岡と対戦します。未だ90分での勝ちがない福岡ですが、ホームで戦える分死に物狂いで来ると思うので、全く油断は出来ません。より気を引き締めて福岡に乗り込んで、きっちり勝ち点を奪って欲しいです。
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