また惨敗(11/9 C大阪戦)
先週末はホーム・アイスタ日本平でのC大阪戦でした。今季はアイスタの試合で雨に降られる事が多いのですが、この試合も予報では雨で、当日も予報通りだったのは残念でしたね。前売り券の売れ行きは非常に良くて、もし天気が良かったらもっと多くの方が観に来られたと思うので。
試合は前半のうちに3点を取られ、後半1点を返すも1-4の惨敗。アイスタでは8月の横浜FM戦以来の無様な試合となってしまいました。試合後秋葉監督は相当ブチ切れていたようですが、僕からすると「何キレてんの?アンタの責任でもあるだろうが。」という感じで、秋葉監督に対してキレましたし、それは今も続いています。
<明治安田J1リーグ 於 IAIスタジアム日本平>
清水エスパルス 1ー4 セレッソ大阪
1.エスパルスのスタメン
SUB:沖、キム ミンテ、吉田、小塚、中原、矢島、乾、千葉、アルフレド ステファンス
スタメンのボランチに嶋本、右SBに高木といずれも久々にスタメンとなる選手を2人入れてきましたが、それ以上に目を引いたのが4バックにしてきた事。試合前日とかにも秋葉監督はそれらしい事を匂わせてはいましたが、開始から4バックにしたのは8月のホームでの横浜FM戦以来だし、その前までさかのぼると6月のアウェイでのC大阪戦以来。つまり後半戦で4バックで戦ったのは横浜FM戦の1試合しかありません。勿論事前に準備をしてきたでしょうし、更にこの試合に向けては2週間の準備期間がありましたから、試合前は4バックにしてどこまでやれるかを楽しみにしていました。が、その期待はあっさり裏切られる事となりました。
2.C大阪の戦い方
今季からアーサー パパス氏を監督に招聘し、開幕戦のアウェーでのG大阪戦で快勝をおさめたC大阪。その次の試合から6試合勝ち無しとなるなど上手くいかない戦いが続きましたが、第14節の京都戦から3連勝するなど調子を上げ、優勝争いに食い込むまでには至らないものの、攻撃力の高さで存在感を見せています。
基本システムは4-2-3-1。持ち味は攻撃力の高さで、後ろからしっかりビルドアップして前へボールを運び、ラファエル ハットン、ルーカス フェルナンデスなどのタレントを活かして得点を重ねてきています。またボールを奪ってからのショートカウンター、ロングカウンターも鋭く、どういう形でも得点をあげられるのも強みだと思います。一方で失点が多いのが課題で、高いラインを保って戦う分ウラを突かれやすく、この試合でもそうしたスキを突く事が出来るかがポイントになると思っていました。
3.ボロボロだった前半
今回はまず試合を通しで観ていった中で感じた事を前半・後半に分けて書いていきます。特に今回は前半が長めですw。
C大阪はこの試合ではいつもの4-2-3-1ではなく、ダブルボランチに入ると見られていた中島を前にあげての4-1-2-3にしてきました。これに伴うエスパとのシステムのかみ合わせは下図のようになります。
C大阪にボールを持たれている時とお考え下さい。注目して頂きたいのは中盤の真ん中で、ただでさえC大阪が3人なのに対してウチは2人で守らなければなりません。更にアンカー役の喜田にボールが渡るとダブルボランチのどちらか(主にブエノ)がチェックに行く事になりますが、そうなると残ったボランチ(主に嶋本)は中島、ヴィトール ブエノ、更には時にはボールを引き出すため下がってくるラファエル ハットンまで見なければならないというものすごく重いタスクを背負わされていたのです。両サイドも前は柴山、チアゴ アンドラーデが高い位置で張ってこちらのSBをピン留めしているし、その2人を相手SBの奥田、高橋仁胡が後ろからサポートしてくるので、みんな真ん中を助けたくても助けられない、行きたくても行けない状態だったのです。それに加えてウチが抱えていた問題は4バックで戦うのが約2か月半ぶり、4-4-2に至っては最初から使ったのは今季初めてだった事です。それに伴う約束事の未整備ぶりが1失点目に出たと思うのですが、それは後述します。
エスパがボールを持っている時のC大阪は、4-4-2のブロックを作った上で、真ん中にボールを出させないようにしつつプレスをかけて外に追い出してそこでボールを奪うという狙いで、エスパはその狙い通りに嵌められてなかなか前へボールを持ちだす事が出来ませんでした。それでもカピシャーバと利樹の強引サイド突破から最後は松崎のヘディングシュートに繋げたり、前でボールを奪っての20分の松崎のシュートといったチャンスを作っていました。後ろからもより確実に繋ぐ事が出来るようにブエノが両CBの横に落ちてビルドアップに参加しましたが、なかなか前でのボールを呼び込む動きがなくてボールを前へ付けられず、次第に後ろと前でラインが分断して攻めあぐねるようになってしまいました。更に4-4-2を最初から使うのが初めてだったのも影響したと思いますし、そもそもチームとして後ろからいかにビルドアップするかが全然出来ていないというのも大きかったですよね。
そんな感じでただでさえ構造的な問題があった上に、C大阪はチームとして攻守ともに洗練されてましたし、対するエスパは特に前半はガタガタでしたので劣勢になるのは必然だったと思います。が、それにしても先制点を許すのが早すぎました。
3分、ウチから見て左サイドを奥田、喜田、柴山の連携であっさり突破されます。蓮川がスライドして対応しますが、奥田は労せずに中にいたラファエル ハットンへ。住吉がつきますがラファエル ハットンはしっかりボールをキープして、嶋本が最終ラインに入った事(これは約束事通りだと思います)によりガラ空きになったバイタルへ走り込んだ中島へパス。中島のミドルは梅田がセーブしたものの誤って内側にボールをこぼしてしまい、ラファエル ハットンが労せずして押し込んで、C大阪が先制点を奪いました。
まあ蓮川、住吉がスライドするのも嶋本が最終ラインに入るのも恐らく約束事通りで仕方ないと思いますが、蓮川はもうちょっとマイナス方面も気にしながら行きなさいよと思いますし、中島のシュートに対する嶋本、住吉の寄せも甘かったと思います。ただそこよりも問題なのは左サイドを簡単に崩された事。この場面、ウチもカピシャーバ、山原に加えて北川もプレスバックのため戻って3人いたんですよ。にも関わらず、北川はプレスバックしたはいいけど相手のパスコースを全然切れていない「お気持ちプレス」だし、柴山にボールが入った時山原が付いたのは約束事通りではあるのですが、後ろのスペースのケアが足りなさ過ぎた。そして山原が前に出た事で空いたスペースに奥田が走り込むわけですが、カピシャーバはその動きは見えていたはずなのに全く動かずに見てただけ。まあカピシャーバは本来勤勉な選手なので、これに関してはSBが前に出た事で空いたスペースはサイドハーフが埋めるとかいうような約束事が決まっていたらちゃんと守っていただろうと思います。その意味では久々に4バックにした事の弊害が出たかなぁと思います。北川は弁護のしようがないです(汗。
こうやって出鼻を挫かれ、何とか反撃しようとしていたものの、いずれもミス絡みで2失点を喫してしまいます。まず2失点目。ウチのゴールキックから繋ごうとしたのですが、前述したC大阪の中を切って外へ誘導してのプレスに嵌められた高木が真ん中へ苦し紛れのパス。これがカットされてこぼれ球が柴山の足元へ。柴山は蓮川を股抜きでかわしてクロスバー直撃のシュート。こぼれ球をヴィトール ブエノに押し込まれてしまいました。高木のパスミスは痛恨でしたが相手のプレスが上手いですし、おまけにウチはずーっとビルドアップが上手くいってませんからね。それよりもあんなところで股抜きされるというミスを犯した蓮川の責任の方が大きいと思います。
3失点目は42分。C大阪のゴールキックで、GK福井が長いボールを入れてきて、それを住吉が前でクリアしようとしたのですがヴィトール ブエノと接触した事もあって空振りし、ボールはラファエル ハットンの下へ。そこからラファエル ハットン、ヴィトール ブエノ、チアゴ アンドラーデによるショートカウンターを食らい、最後はラファエル ハットンに決められてしまいました。まあこれは住吉が一番悪いですね。ただブエノや住吉の戻りが遅いのと、オフサイドにかけようかと楽な発想をした分一番肝心な真ん中のスペースを空けてしまったのは拙かったですね。
という事で0-3で前半終了。ハーフタイムで秋葉監督がブチギレるのも無理がないとは思います。ただC大阪の攻守における完成度は相当高かったですし、特に後ろからのパス回しの精度は本当に高くて、選手達はこれに相当な圧力を感じていたはずです。そうした選手達の苦しさを考慮するどころか一方的にブチギレたのは如何なものかと思います。特に前述した中盤の真ん中の部分、相手が3人で来るのに対してこちらは2枚で対応しなければならないという構造的な問題を放置したままであのキレ方はないと感じます。ましてや嶋本、高木の2人を27分に代えてしまったのは大問題かと。確かに2人ともミスはありましたけど際立って悪くて足を引っ張っているとは思いませんでしたから。それを前半のうちに代えてしまって、試合後のコメントでも晒しものの如く言うのは指導者として如何なものかと僕は思っています。
4.乾に助けられた後半
エスパは後半開始から松崎に代えて乾を投入しました。松崎は前半一人で気を吐いていたと思うのですが、前半で代えられてしまいました。が、代わって入った乾が攻守ともにエスパの潤滑油となってくれました。ボール保持時は左サイドのいろんなところに顔を出してパスを引き出し、それにより味方の追い越しを促したと思ったら今度はサイドに張って味方からスルーパスを受けたりと変幻自在の動き。これに山原、ブエノが呼応する事で左サイドが一気に活性化しました。そうやって左に意識がいくと右にまわったカピシャーバがカットインしてくるし、C大阪は完全に自陣にくぎ付けとなりました。C大阪に低い位置でボールを奪われても、乾が今後はプレスの合図役となって上手にカバーシャドウしてパスコースを封じながら圧力をかけ、これに周囲も呼応して前半より厳しいプレスがかけられるようになったため、C大阪に裏返されカウンターを食らう数は減りました。
そうした乾の活躍によりエスパは45分からの15分間で8本ものシュートを放ちました。その中には45分45秒頃のカピシャーバのシュートや55分の北川のシュートなど決定的な場面もあったのですが、決められません。C大阪は55分にヴィトール ブエノに代えて本来ボランチの主力でキャプテンの田中を入れて守備を強化。それでもエスパ優位で試合は進んでいましたが、C大阪は割り切って自陣で4-4-2のブロックを作ってはね返す事に専念し、少しずつ相手陣までボールを持っていく場面が増えていきました。エスパは乾がGKの肩口を通す見事なコントロールショットを決めて1点を返しますが、C大阪も90+3分にエスパボールのCKからのカウンターから古山に決められてしまい、結局1-4でエスパルスがホームにも関わらず惨敗しました。
5.試合を通しての感想
まずC大阪が強かったですね。個人で見てもチーム全体で見ても完全に一枚上手でした。ボール保持時にどうボールを持って、そこからどう動いてどうパスを引き出してどうボールを前へ運ぶかが意思統一されていたし、ボールを奪われてのトランジションも非常に速かったです。結局走行距離でスプリント数でも完全に上回られましたからね。トップハーフの壁は厚いという事を思い知らされました。それに比べてウチはボールを持った時の周りの反応とか、ボールを奪われた時や突破された時の反応とか、何よりボールがルーズになった時の反応が、特に前半は鈍かったと思いました。
ただ改めて試合を通して考えた時、勝敗を分けた要因って監督の能力の差なんじゃないの?って僕は思ってます。C大阪のアーサー パパス監督は就任一年目ながらチームにビルドアップの形を仕込み、後ろから繋いでもカウンターでも得点がとれるチームを作りました。この試合に向けても田中など一部主力選手が欠けたにも関わらず中盤の形を微調整するなど、しっかりと準備してきていたと思います。それに比べてウチは何故4-4-2にしたのか?それは対C大阪用ではなく、なかなか得点力が上がらない中で試行錯誤した結果出たアイディアだったと思います。川崎戦の後半はそれで機能しましたしね。ただ4バックで戦う事自体が久々だったのですから、約束事、例えばCBがつり出された場合に誰がどう埋めるかとかいった事を今一度確認する必要があったはず。ただそれが不十分だった事は前半の右往左往ぶりと試合後の利樹のコメントの中の「4-4-2の難しさは練習の中でも課題が出ていて」云々を見ても明らかです。そうした課題を潰して交通整理するのは監督の仕事です。それを試合前に十分にせずに試合に出し、試合中は、項番3の構造上の問題に気が付かないのか目を背けたのかは不明ですが、思い通りにいかない展開に勝手にキレて前半半ばに懲罰ともとれる交代をかけ、ハーフタイムも試合後もキレたまんま。そりゃあ致命的なミスもありましたし、チェックにいくべきところでいかない場面もありました。しかし中には約束事がちゃんと共有されていないために、どちらにいったらいいかわからない場面もあったと思います。それは約束事をきちんとチーム内で共有させなかった監督やコーチにも責任があると思うのですが、少なくともこの試合では自分の責任と明言したのはスタメン選考の間違いだけでしたよね。それじゃあチームは上手くいかなくなりますよ。ことこの試合の秋葉監督に関しては僕をキレさせる要素満載でした。
秋葉監督に関しては他にも書きたい事がたくさんありますが、さすがに長くなり過ぎるので稿を改めます。
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コメント
C大阪は確かに成熟していました。ただ、それってあくまでもウチに対してかなと思っています。結局10位なのですから。有り体に言えば、本来チーム力が下の清水が、ろくすっぽやった事もない442をここに来て試して、選手が戸惑い惨敗し、それを個の問題にして監督がブチ切れたという試合だったと思うのです。
書かれていた通り、松崎は悪くなかった。というか、外誘導に1人抗ってた。悠大と践と早々に2人交代枠を使うのではなく、あそこは航也と乾を交代させ、4231にする。それでことが済んだと思います。
要するにウチはそもそもCBからBU出来ない→だからブエノを最終ラインに落とすのですが、それは以前から最悪だと思っていて、それやるとボールの出口が全くなくなる。おまけに今回は乾もいない。先に書いた4231にするだけでサイド回しでもブエノ→乾貴士のラインで打開できるし、今までもそうしてきました。
もし、いや、そうじゃない、いつまでもそのワンパターンに頼ってちゃダメだ!とチャレンジしたのなら秋葉さんがそこまでブチ切れるのはおかしいです。チャレンジしてミスっても怒らないと日頃から言ってるアレは嘘なんですか?と。
後から冷静に考えると、ごく普通に当たり前に試合に勝ちに来たセレッソと、点が取れない事を理由に試行錯誤を行った清水が戦えばこうなるよなという思い出す。皮肉にも本気で勝ちに行った前半戦の時の方が点取れてるんで(苦笑)
投稿: カシス | 2025年11月14日 (金) 10時03分