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2025年10月30日 (木)

塩試合でも勝ちは勝ち(10/25 東京V戦)

 先週末はホーム・アイスタ日本平での東京V戦でした。前日の天気予報では雨が心配されましたし、実際キックオフ直前から降り出したのですが、幸いそこまでは降らなかったので気にならずに観戦する事が出来ました。8月のアイスタでの横浜FM戦を思えば何てことないですねwww。

 守備が非常に堅い東京Vが相手という事でロースコアの展開になる事は予想出来ましたし、実際非常に堅い試合となりましたが、恐らく唯一東京Vが見せたスキをモノにしたエスパが先制点を奪ってそのまま逃げ切っての勝利となりました。後半残り15分はかなり押し込まれる心臓に悪い展開だったし、「塩試合」という表現が一番似合う試合だったとは思います。それでもホーム・アイスタ日本平での勝利は格別でした。

<明治安田J1リーグ 於 IAIスタジアム日本平>

 エスパルス 1ー0 東京ヴェルディ

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1.エスパルスのスタメン

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 SUB:沖、北爪、キム ミンテ、高木、小塚、矢島、乾、嶋本、アルフレド ステファンス

 最初にスタメンを見た時は前節の後半に良い感じだった4-4-2にするのかと思いました。実際その時と同じメンバーでしたし。しかし試合が始まってみると吉田を3バックの右に入れての3-4-2-1でした。ただボール保持時は吉田が右SBにスライドしてその分山原をサイドハーフの位置に押し出す変則の4-2-3-1という可変でやっていました。一方、サブには前節スタメンだった乾、小塚が入り、ミンテも復帰してきました。

2.東京Vの戦い方

 一昨季昇格プレーオフを制して悲願のJ1復帰を果たし、J1復帰初年度に堂々6位でフィニッシュした東京V。今季は開幕から5試合の結果が1勝1分3敗と苦しいスタートとなり、その後も勝ち切れない試合が続きましたが、城福監督の下で磨いてきた組織的な守備をベースにしぶとく勝ち点を積み上げ、一時は残留争いに巻き込まれそうになりながらも、第33~34節でその残留争いの相手との直接対決を制して残留争いから脱出。この試合の前の段階で12位に位置しています。

 システムは3-4-2-1。特徴は守備の堅さで、失点はリーグで6番目に低い数字。GKマテウス、DFの林、谷口、宮原といったJ2時代から一緒に戦ってきたメンバーが後ろを支え、ボランチの森田、斎藤、1トップの染野のセンターラインも同じくJ2時代からのメンバーで、このセンターラインを軸にコンパクトかつ強固なブロックを作り、基本は前プレをかけてボールを奪ってショートカウンターを仕掛ける戦い方を志向しますが、リトリートしてブロックを敷いた時でも前述の3人のCBを中心に我慢強くはね返す事も出来ます。一方で得点力不足が課題で、追加点がとれなかったがために勝ち点を落とす試合が多くなっています。こうした点が先制点をとった時の勝率は高いけれど、先制されて逆転勝ちした試合が少ないという特徴に表れており、そこはウチも似たような状況のため(汗、どちらが先制するかが非常に大きなポイントとみられていました。

3.試合経過と感想

 今回も試合経過と感想を同時に書いていきます。まずは前半から。

①前半

 前半に関してはある程度ゲームプラン通りに出来ていたのではないかと思います。

 基本システムは前述した通り3-4-2-1ですが、ボール保持時は以下の図のような形にしていました。

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 吉田が右SBへスライドし、山原が右サイドハーフの変則の4-2-3-1みたいな形になっていました。非保持時も東京Vが最終ラインでボールを持っている時は勿論中盤にボールを進めた時も出来るだけ4-4-2の形を保って前の人数を維持し、利樹、松崎、北川の3人で東京Vの3バックに常に圧力をかけていました。前節5失点もしてしまった反省から「常に前から嵌めていって、出来るだけ前でボールを奪う」というチームの基本原則に立ち返ろうとしたのと、東京Vの攻め方が前の染野に長いボールを送って起点を作り、それに合わせて全体を押し上げてゴールを奪うというものだったので、その分染野に良いボールを送らせないようにしたいという2つの狙いがあったと思いますが、それが功を奏して東京Vの後ろの選手達がなかなかフリーで狙ったボールを前に送る事が出来ず、染野に対しても住吉がきっちりチェックをかけていたので、東京Vはなかなか前で起点が作れず、エスパがボールを握る時間が増えていきました。

 ボール保持時のエスパですが、試合開始早々は相手のWBのウラに利樹を走らせて、そこにロングボールを入れる事で相手ブロックを押し下げようとしていましたが、時間が経つにつれてそうしたボールは減っていき、最終ラインから繋ごうとする場面が増えていきました。この時はカピシャーバも前に上げて、吉田、住吉、蓮川の3人でビルドアップをスタートさせますが、それに対して東京Vは1トップ2シャドウが前プレをかけてきます。これに対する対策としてエスパは宇野かブエノのどちらかが最終ラインまで下りて後ろを4人にして数的優位を作る事で東京Vの前プレを無効化し、これにより試合を優位に進めていきました。

 そんな中、18分、右サイドへ展開し、ボールを受けた吉田が山原に出すふりをしつつハーフスペースのレーンの松崎へパス。これを谷口と競り合いながらマイボールにした松崎が見事な切り返しで深澤をかわしてクロス。これにニアで北川が反応し、ボールがゴールに吸い込まれて、エスパルスが待望の先制点を奪いました。ゴールに関しては林の脚に当たった事によるものなのでオウンゴールとなりましたが、北川が林と駆け引きして林の前に出た事が効いたゴールだと思います。

 これで勢いを得たエスパは30分頃まで優位に試合を進めましたが、なかなかチャンスを作るところまでは至らず、次第に東京Vがボールを握る時間が増えていきました。しかし東京Vもミドルブロックを作りながら前からけん制してくるエスパを前にして攻めあぐねる時間帯が多かったです。どちらかというと相手にボールを持たせてそれを奪ってのカウンターを得意とする東京Vとしては、この状況は好ましいものではなかったと思います。それでも終盤に立て続けに相手陣でセットプレーのチャンスを掴み、CKから深澤がフリーでヘッドを放ちますがゴールをカバーした利樹がクリア。前半はこのまま1-0でエスパルスがリードして終了しました。

②後半開始から65分頃まで

 後半もエスパは相手の3バックにけん制をかけボールを戻したら前プレをかけて、アバウトなボールを出させて後ろで回収するという守備を徹底させ、それによりボールを握る時間を増やし優位に試合を進めていました。しかしエスパも東京Vのブロックを前に攻めあぐね、ペナ内に侵入する事が出来ませんでした。理由としては、これは前後半通して言える事ですが、やはり急造の布陣という事で選手間の息があっていなかったのと、そもそもスタメンのメンバーの良さを活かす布陣になってなかったからかなぁという気がします。右はまだ選手が多く配置されているのでマシだったと思うのですが、松崎が精力的に動いていた一方で山原は若干窮屈そうな感じがしましたし、左に至ってはカピシャーバ一人の突破だけが頼りでしたからね。北川はどちらかというと利樹の後ろにいてそこから前に出る意識が強いですから、どうしてもカピシャーバのサポートの意識は薄くなりますから。まあ川崎戦の後半が良かったから彼らをスタメンで使いたいという気持ちはわからなくはないですが、だったら最初から4-4-2でいけば良かったのでは、という気がします。でも東京Vは3バックだし彼らのカウンターも怖いからどうしようかと考えた結果出てきたのが、両方美味しいとこ取りが出来る3-4-2-1と4-3-2-1の可変だったんじゃないかなと推測してます。それで守備面は上手くいったと思うのですが、攻撃面に関しては上手く機能しなかったように思います。

 ただ東京Vもエスパの前からの守備に苦しみ、なかなか状況を打開出来ませんでした。このため60分に松橋を入れたのを皮切りに攻撃にシフトしていきました。

③段々悪くなった後半残り25分

 エスパも、65分にカピシャーバがタックルを受けて倒れたのを受けて、67分にカピシャーバと松崎に代えて北爪と乾を投入しました。カピシャーバの交代は大事をとってのものだと思うので仕方ないとして、カピシャーバ同様に前への推進力を見せていた松崎を同時に代えたのは失策だったと思います。残った選手としたら代わって入った乾にまずボールを預けようという意識が強くなって、その分足元でのパスが増えていくのですが、そうなると守備強度の強い東京Vにとっては格好の獲物なわけです。実際67分の交代以降エスパはボールを握る時間が減り、代わって東京Vがペースを掴みます。

 そこで秋葉監督は72分に吉田、北川に代えて高木、矢島を入れました。疲れの出始めた吉田に代えて高木を入れたのはいいとして、矢島を入れたのは結果論ですが悪手だったようなぁと思います。矢島を入れて何とかボールを握る時間を増やそうとしたんだろうと思うのですが、矢島は足元で受けてさばいていく中で変化をつけていく選手ですから、これまた東京Vにしたら格好の獲物なわけです。一方、東京Vは高木、矢島が入ったのと同じタイミングで平川、白井を投入、更に79分には唐山と吉田を投入してどんどん攻撃にシフトしていきます。エスパは75分からの残り時間は東京Vにボール支配率71%もボールを握られて押し込まれ続け、83分にはペナ内で唐山にフリーでシュートを撃たれますが、梅田がギリギリで残した左足に当てるビッグセーブ。その後も東京Vに攻められ続けますが、最終ラインを中心にはね返し、相手最終ラインに対しては利樹、乾、矢島の3人でプレッシャーをかけ続けて決定機までは作らせず、最後のCKからの吉田のシュートも梅田がセーブして、エスパルスが5試合ぶりの勝ち点3を手にしました。

④試合を通しての感想

 まず、エスパルスの勝ち試合を観れたのは素直に嬉しいです。ただ、出来としてはいまいちだったという感は拭えません。特に攻撃面。決定機と言えるのが先制点の場面と23分頃のカピシャーバの右足でシュート、そして後半ATでの乾のシュートくらいなのはいただけないです。原因としては前述した通り美味しいとこ取りをしようとして可変にした結果、選手の配置も重なって上手くいかなかったからじゃないかと思います。また後半の選手交代がチームの機能不全を助長した感じもします。結果論ですけどね。

 ただ、前節5失点してしまった反省を踏まえて、どのように前から嵌めていくかというのをきっちり整理した成果は出ていたと思います。ブロックはコンパクトさを保っていたし、前からの守備に関しても常に単純に前に行くというのではなく、ブロックを作ってけん制する時と前に出る時とをちゃんと使い分けていたし、どのように使い分けるかの意思統一も出来ていました。攻撃面では狙い通りにいかなかった選手交代に関しても守備面に関しては意図通りにやれていたのではないかと思います。乾も矢島も献身的に守ってましたしね(もったいないとは思いますが)。尤も、失礼ながら攻撃面で課題のある東京V相手だった事は差し引いて評価した方が良いかもしれませんし、次のC大阪戦で同様の粘り強い守備を見せてくれる事を期待したいです。

 何にせよ、この勝利と18位の横浜FCが敗れた事を受けて、来季もJ1で戦える事が確定しました。J1時代で最終節の前に残留を決めていたのは2018年以来です。まだ3試合残っていますが、2021年とか2022年みたいにドキドキしながら最終節を戦わないで済むのは有難い事なので、その喜びは密かにかみしめたいです。

4.まとめ

 前述した通りJ1残留は決めました。ただ順位は13位。目標からは遠いです。しかしながら次節は10位のC大阪との対戦。勝てば差を縮める事が出来ます。アウェーではぐうの音も出ない完敗でしたが、次はホーム・アイスタ日本平での対戦。同じような無様な姿は見せられません。厳しい戦いになるのは間違いありませんが、試合日は来週末で準備期間が十分にあるので、最善の準備をして臨んで欲しいと思います。

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