連敗ストップ(4/12 川崎戦)
週末はホーム・アイスタ日本平での川崎戦でした。ここのところ天気を心配しなければならない試合が続いたのですが、この日は本当に良い天気で、久々に天気を心配せずに観戦を楽しむ事が出来ました(試合中ちょっと怪しい感じもありましたけどね)。あと川崎サポの方がたくさん訪れていて、東サイドスタンドの2階席だけでなく1階席にも川崎のユニを来た方がたくさんいらしたのが印象的でした。
このところ連敗が続いていたのでまた負ける事だけは避けたかったのですが、相手は上位を争っている川崎という事で果たして連敗を止められるのか心配でした。が、1-1のドロー。内容的にはともかくどうにか連敗を止める事が出来てホッとしました。
<明治安田J1リーグ 於 IAIスタジアム日本平>
清水エスパルス 1ー1 川崎フロンターレ
1.エスパルスのスタメン
SUB:梅田、蓮川、羽田、カピシャーバ、中原、弓場、嶋本、西原、ドウグラス タンキ
高木がスタメンからだけでなくリザーブからも外れました。何らかのアクシデントの可能性が高いですが、大きなものでない事を祈りたいです。で、高木の代わりに矢島が今季初スタメンとなりました。システムも川崎が4-2-3-1という事でそれに合わせて4-2-3-1に戻しました。リザーブには蓮川とタンキが復帰。これは明るい材料と感じました。一方でアフメドフと小竹が外れましたが、これは横浜FM戦に備えてのものである可能性があると思っています。
2.川崎の戦い方
一昨季、昨季と不本意な結果に終わった川崎は、黄金時代を築いた鬼木監督が退任し、福岡にクラブ初のタイトルをもたらした長谷部氏を招聘しました。長谷部監督がハードワークと守備時のタスク遂行を選手に求めた事により今季は守備が改善。昨季57失点を喫していましたが、今季は第9節までで8失点と大幅に失点が減っています。一方で攻撃力は健在で、17得点とリーグ最多を記録。遠野が退団してしまったものの脇坂、マルシーニョ、エリソンといった攻撃陣は健在で、昨季までとは違ってボール保持率は減っているもののスキあらば相手ゴールを確実に陥れる力を持っており、はたしてこれをエスパが封じる事が出来るかが心配でした。
3.押されまくった前半
前半立ち上がり15分はお互いに様子を見ながら相手陣へ侵入し合う互角の展開でした。その中でエスパは矢島が入った左サイドでゲームを作って、そこから右サイドへ展開で勝負を仕掛けるやり方を取り、13分頃に松崎が右のポケット深くに侵入してクロスを入れる場面を作りました。しかし川崎はボール非保持時はじわじわとポジションを上げてエスパのボール回しをけん制し、それに根負けしたのか15分頃に自陣深くで住吉が右の北爪にサイドチェンジのパスを出したものの短くてマルシーニョにカットされてそのままクロスを上げさせてしまいます。これを機にエスパは完全に川崎にペースを握られ、17分にはこれもミスから脇坂、エリソンに決定的なシュートを撃たれ、その後も25分頃にFKから丸山、27分にエリソンと立て続けに決定機を作られてしまいます。エスパも何とか反撃しようとしますが、真ん中でパスをカットされたりパスミスが起きたりしてボールをロストし、その後何とか中盤でボールを奪おうとしても川崎の巧みなパスワークであっさり剥がされるし、何とか追い詰めてもロングボールを入れられ、それをエリソンが難なくキープしてしまうので、なかなかボールを奪う事が出来ません。エスパはその後も33分にエリソンにGK沖とほぼ1対1の状態でシュートを撃たれるなど危険な場面が続きましたが、沖を中心にどうにか無失点に抑え、逆に45+3分にスローインからの北川のキープと巧みなパスから乾がシュートを放つこの試合初の決定機を作りましたがGK山口に止められ、前半はスコアレスで折り返しました。
4.五分の展開となった後半
前半を無失点で乗り切る事で落ち着きを取り戻したエスパは、48分に乾が惜しいシュートを放つなど試合を五分の展開に戻します。勿論川崎にも攻め込まれますが落ち着いてはね返し、55分に矢島に代えてカピシャーバを投入すると、その直後にカピシャーバ、乾と繋いで、ペナ内に侵入して乾からのパスを受けた宇野がフリーでシュートを撃って川崎のゴールを脅かします。そして60分に川崎の自陣ゴール前でのミスからボールを奪って乾がペナ内の北川にパスを出し、パスを受けようとした北川が河原に倒されてPKの判定。これを北川が落ち着いて決めて、エスパが先制に成功しました。
先制された川崎は猛然と反撃に出ますが、エスパも落ち着いて対処していました。が、川崎は山田を投入して事実上2トップに移行し、それに対しての対策を検討していた68分、右サイドを突破されてクロスを上げられ、それを山本に流し込まれて、川崎が同点に追いつきます。これで勢い付いた川崎は72分頃の三浦のシュートなどの決定機を作り出します。それに対してエスパは73分に松崎に代えて蓮川を投入して3バックに切り替えて川崎の攻勢に対応しますが、川崎の勢いを止めるには至りません。そして84分、最終ラインを抜け出しかけたマルシーニョを北爪が倒してしまい、これが得点機会の喪失ととられて一発レッド。エスパは10人での戦いを強いられます。これを受けて川崎が小林などを投入して逆転しようとしたのに対し、エスパも88分に嶋本、西原、弓場を投入。西原を左WB、嶋本をトップ、そして弓場を真ん中に入れて5-3-1にして試合をクローズしようとし、投入された選手達もその意図をちゃんと理解して川崎の攻撃の勢いを抑えた事で、何とか1-1で試合終了。エスパルスが3試合ぶりの勝ち点を積み上げました。
5.前半押されまくった要因
まず川崎は強かったです。ボール非保持時の圧のかけ方は上手かったし、ボールを保持して相手陣に迫った時に後ろから湧き出るように人が出ていくところはまさに今季のエスパが、そして秋葉監督がやろうとしているところなので、良い見本を見せてもらえたというのはあるもののやはり悔しいという想いはありますよね。ただそれにしても15分から前半終了までは川崎にいいようにやられ過ぎました。じゃあ何故そうなったのかをあげていきたいと思います。
①致命的なミスをした事による混乱
これはメンタル面の要素が大きいので推測の域を出ないのですが、致命的なミスを繰り返した事で全体がパニクってしまったのではないかという点。まず前述しましたが、15分頃に自陣深くでのボール回しから住吉が右サイドの北爪にサイドチェンジのパスを出すのですが、それが短くてマルシーニョにカットされて、そこからエスパの左サイド深くに侵入されてクロスを入れられました。これは自陣ではやってはいけないミスであり、シュートまでには至らなかったもののクリアまでは出来ずに川崎に回収されて二次攻撃を仕掛けられています。もう1つのミスが17分頃。CBの丸山からのボールをエリソンがおさめてマルシーニョにパスを出します。そこは宇野が戻ってきてカットし、そのボールが住吉に渡るのですが、住吉がクリアしようとしたボールが宇野に当たってしまってそれがエリソンの元へ。エリソンはゴール前で完全にフリーだった脇坂にパス。脇坂がこれをシュートしたもののボールを自分の軸足に当ててしまい、更にそれによりこぼれたボールをエリソンがシュートしようとしてミスし、そのこぼれ球からの家長のシュートを何とか沖が防いで事なきを得ました。脇坂がこのシュートを決めていたらこの試合はまず負けていたでしょう。住吉としては後ろにエリソンがいたのはわかっていたので早めにクリアしようとしたと思うのですが、そのクリアを味方に当ててしまうのは致命的です。で、こういうミスを立て続けにしてしまうと住吉本人もそうですけど周りも「ヤバい。何とかしないと。」という気持ちが伝播してしまって、ミスが連鎖してしまうものです。実際、この後28分くらいまで立て続けに川崎に決定機を作られています。まあサッカーにおいてミスは起こり得るものなのですが、それでもやってはいけないミスというのはあるので、そこはできるだけやらないようにしないといけないと思います。
②ボールを相手陣に運べなかった
エスパは前述したように28分頃までは立て続けに川崎に決定機を作られましたし、その間は殆どセンターラインを越えられず、ようやく相手陣奥深くまでボールを運べたのは29分になってからでした。では何故そうなってしまったかというと、1つは攻め急ぎ過ぎた事。ボールを奪う事が出来たから早くボールを前に運ぼうと焦ってしまって、その度に川崎の守備陣に寄せられボールを奪われる場面が多かったです。前述した致命的なミスをした事による混乱が攻撃の方にも影響してしまったのかもしれませんが、もう少し落ち着かせる事が必要だったかな、と感じます。もう1つの理由は北川へのパスを狙われた事。特にセンターライン付近でボールを受けようとした時は決まって相手のCBやボランチ数人に寄せられてボールを奪われてしまってました。40分には北川がパスを受けようとしてカットされて一気にゴール前まで運ばれて高橋がファウルで止めてしまう場面に繋がりました。川崎は事前のスカウティングで、ビルドアップ時に北川を経由する事が多いのを掴んでいたのでしょうね。乾も狙われてましたし、逆に真ん中を経由せずに外回しでボールを運んだ方が相手ゴール前に運ぶ事が出来ていたので、早めにそれに気付く事が出来れば良かったですね。
以上、大雑把ですが、この2点が前半押されまくった要因と考えます。特に①によってバタバタしてしまって、それが前半終わり間際まで影響したのではないかと。なのでああいう致命傷になりかねないミスはできるだけしないようにしたいところですが、それでも起きる時はあるのでそこでいかに早くメンタルを立て直せるかが重要かもしれませんね。
6.後半の失点シーン
後半に入るとエスパが落ち着きを取り戻して五分の展開に持ち込み、62分に北川のPKで先制し、その後川崎が反撃に出るもエスパは落ち着いて対応出来ていました。が、68分に山本のゴールで同点に追い付かれ、その後は再び川崎が優勢となって度々決定機を作られ、84分には北爪が退場となってしまいました。この68分の失点シーンと84分の退場シーンについて振り返ろうと思います。
①68分の失点シーン
直前にカウンターから宇野のシュートまで持ち込んでいるのがまずポイントです。その後川崎にエスパの左サイドにボールを運ばれますが、この時点で山本はブエノと宇野の後ろにいました。で、高井がボールを持った時に宇野とブエノの間まで戻ってボールを受けて河原に返し、自分はバイタルエリアまで上がっています。河原には宇野が寄せますが、河原はサイドに張っていたマルシーニョにパス。そこへ三浦がオーバーラップしてきてマルシーニョはその三浦にパス。三浦はゴールライン付近までドリブルした後マイナスのクロスを送り、それをどフリーだった山本がきれいにゴールへ流し込んでゴールとなりました。
まずサイドでのマークの受渡しが話題になってますが、マルシーニョにボールが渡った時点でサイドにいたのは北爪1人でした。で、松崎がどこにいたかというとハーフスペースレーンのところ。この時山田がハーフスペースレーンからウラへ抜け出そうとしていて、そこに注意がいっていたと思われます。ゾーンディフェンスでやっている事を考えると早く持ち場であるサイドに戻るべきだったのでしょうが、山田にボールが渡るのもイヤですから、ここは松崎を責めるのは難しいように思いました。むしろ責められるべきはブエノと宇野でしょうね。同じボランチの山本に後ろに入られたのに気が付かず、バイタルを埋めるべく戻る事もしなかったのですから。ただCBの高橋、住吉やGKの沖も本来はボランチの2人に「戻れー!」と声掛けすべきだったと思うので、この場面に関しては真ん中の選手達が緩慢だったと思います。
②84分の退場シーン
このシーンの直前に佐々木と脇坂が相次いで決定的なシュートを撃って、いずれも沖に止められました。その後逆にエスパがカウンターのチャンスをつかんだのですが止められてしまい、そこから川崎が逆にカウンターを仕掛け、エスパは完全に裏返されて3バックも戻りきってない状態でした。で、マルシーニョが中へ入ってきてそこに山本からスルーパスが出て、マルシーニョがそれを受けようとしたところを北爪が後ろから押してしまう形になってしまい、一発退場となってしまいました。
まず北爪がマルシーニョを止めようとしたのは正しいと思います。あそこで止めてなければ一気にゴール前まで持っていかれていたでしょう。だからそういう場面になった原因は何だったのか、①の失点シーンと同じ要素はなかったかを確認したのですが、このシーンは最終ラインの陣形が完全に崩れていたので、①のシーンとは明らかに違うと思います。後はどこが悪かったかを考えた時に、強いて言えば山本がボールを持った時に山本に寄せようとしたのがどうたったのかという点があるのですが、やはり直前のこちらのカウンターをあっさり止めてしまい、かつその時にエスパの陣形が崩れていたのを逃さずにカウンターを仕掛けた川崎が狡猾だったというのが大きいかなと思いました。
7.それでもドローに持ち込めた要因
などと「ここが悪かった」というネガティブな事ばかり書きましたが、ポジティブな点も沢山ありましたし、何よりドローに持ち込んで勝ち点1を積み上げる事が出来たのは大きかったと思います。ここではドローに持ち込めた要因をいくつかあげたいと思います。
①後半から落ち着いてボールを前に運べるようになった
前半立ち上がり15分はほぼ五分五分の展開だったのが、15分のサイドチェンジ時のミスからバタついてしまい、非常に苦しい展開が続きましたが、それでも無失点に抑える事が出来たのが大きかったと思います。ハーフタイムで特にメンタル面をリセットして後半に臨む事が出来ましたので。実際エスパは後半開始から再び前からの積極的なプレスで川崎に容易に攻めさせませんでした。で、ボールを奪った後は攻め急がずにボールを握る時間を増やそうとしているように見えました。で、ボールを前に運ぶ時に無理に真ん中に差し込まずに、まずは外からボールを運んで行って、ペナ付近に入ったところで真ん中にクロスやパスを入れるようにしていたと思います。48分の乾のシュートシーンは左からのサイドチェンジを経てとはいえ右の北爪からのパスですからね。で、そこに投入されたのがカピシャーバ(矢島、カピシャーバ共に負傷明けを考慮しての交代だと思いますが、この交代が外からボールを運ぶ事による効果を増大させる事になりました。直後のシーンではカピシャーバがサイド深くでボールを受けて相手を引き付け、それによって空いたポケットに宇野が侵入して非常に惜しいシュートを放っています。北川が倒されたシーンも、カピシャーバがサイド深くまで侵入してクロスを上げ、それはポケットをカバーした河原がクリアしますが、それを高井が拾ったところを乾に奪われ、乾が北川にラストパスを通したところで倒されたわけで、カピシャーバのサイド深くへの侵入で川崎の最終ラインを下げさせたのが効いたわけです。このように攻め急がなくてもボールを落ち着いてキープし、外を使ってボールを運んでいってそこから中へ入っていけばチャンスが作れるんだよ、という今後の攻め方、戦い方のヒントになるようなエッセンスが後半の15分間には詰まっていたと思いますし、その中で先制出来たのは自信を持っていいと思います。
②守備陣の奮戦
これは前半からですけど、守備陣の奮闘が目立ちました。特にGKの沖。33分のエリソンのシュートとか82分の佐々木と脇坂の連続してのシュートとかを悉くセーブしてくれましたし、セットプレーでも落ち着いた対応で他の選手達を勇気付けてくれていたと思います。次にCBの高橋。押し込まれる状況が続きながらも最終ラインの上げ下げを忘れず、27分のエリソンのシュートにもしっかり対応するなど最終ラインのリーダーとして奮闘してくれました。相棒の住吉は前半に致命的なミスを2度してしまって、それを引きずっているように感じる場面もありましたが、エリソンら川崎の攻撃陣に持ち味のフィジカルで対抗していました。左SBの吉田も攻守にアグレッシブな働きを見せていましたし、右SBの北爪もマルシーニョにスピードで負けてませんでした。彼らが踏ん張って1失点に抑えたのは称えるべきだと思います。
③数的不利になってドロー狙いに切り替えた事
84分に北爪が退場になった時、タンキと中原が交代で入る準備をしていました。が、この退場を受けて秋葉監督は交代メンバーを変更し、嶋本、弓場、西原を投入しました。試合後の記者会見で秋葉監督はこの交代がドローに持ち込むためと明言されてましたが、この判断は正しかったと思います。ここで色気を出して例えばタンキを入れて、それでバランスを崩して逆転ゴールを食らっていたらそれこそ目もあてられませんでしたから。また交代で入った3人も自分達のタスクを理解してそれを全うしてましたね。嶋本は前からボールホルダーを追いかけ、西原は右サイドをケアし、弓場はブエノ、宇野と共に中盤のスペースを埋める事に奔走していました。実際彼らが入ってからは決定的なシュートを撃たれてはいないので、この交代策は成功だったと言っていいと思います。
8.まとめ
繰り返しになりますが川崎は強かったです。そんな川崎相手に時にはバタバタして再三シュートを撃たれたり、退場で数的不利になりながらもドローで終える事が出来たのは良かったと思います。エスパルスの良さを出せた場面も結構ありましたしね。この試合で出せた良さをより長い時間出せるようにするのが今後に向けての宿題になると思います。
という事で連敗を止める事が出来ましたが、連戦がまだ2試合残っています。次は水曜にアウェーでの横浜FM戦。今季は苦しんでいますが、だからこそホームで勝つべく襲い掛かってくるでしょう。北爪が次節出場停止なのでその穴をどう埋めるかが一番の心配事ですが、あと2試合で8連戦を終える事が出来ます。この試合で得た勝ち点1を無駄にしないよう最善の準備をして欲しいです。
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