2025 J1戦力分析その2(町田、川崎、横浜FM、横浜FC、湘南)
今回も2025年シーズンのJ1各クラブの戦力分析記事になります。何か3年ぶりに田舎から戻ってきたような感じで感覚が取り戻せていないので、前回の記事で「?」と思わせるところがなかったかと心配しているようなレベルですが、引き続きお付き合い頂ければ幸いです。
今回は町田、川崎、横浜FM、横浜FC、湘南に関して書きます。しかし5チーム中4チームが神奈川県のクラブとなりました。前回の記事も合わせて考えると、やはりJ1は関東圏のクラブが多いなぁと改めて思いますね。
〇FC町田ゼルビア(昨季順位:3位)
監督:黒田 剛(3年目)
基本システム:4-4-2
主な在籍選手:GK 谷
DF 望月、ドレシェヴィッチ、昌子、中山、林
MF 仙頭、下田、白崎、ナ サンホ、エリキ、相馬
FW 藤尾、オ セフン、デューク
主な加入:中村(DF FC東京)
岡村(DF 札幌)
菊池(MF 東京V)
前(MF 福岡)
西村(FW 横浜FM)
主な退団:チャン ミンギュ(DF 済州SKFC)
鈴木(DF 横浜FC)
杉岡(DF 柏)
柴戸(MF 浦和)
藤本(FW 福岡)
荒木(FW 仙台)
一昨季、青森山田高を指導していた黒田剛氏を招聘し、同時に大補強を敢行してJ2を制覇して初のJ1昇格。昨季も同様に大補強を敢行して、その戦力と黒田監督のサッカーでJ1を席巻し、最後まで神戸、広島と優勝を争った町田。夏にも相馬、中山などを獲得していたからか流石に今オフは過去2年と比べて抑えめでしたが、それでも菊池、前、西村などの実力者を獲得。流出に関しては、昨季36試合に出場した藤本の退団は痛いでしょうが前述の西村の獲得で穴は埋められるでしょう。全体としては昨季と同等かそれ以上の戦力を揃える事が出来たと思います。特にCBはメチャクチャ層が厚いですね。
監督は引き続き黒田氏。この方のサッカーは、失点のリスクを最低限にするという考えの下、ボールを奪ったら素早く前に送って相手の守備が整う前に仕留め、ボール非保持時はとにかく真ん中を開けないようにした上で個々の強度を高くして守るという勝つためにどうするかを突き詰めたサッカーであるという理解をしています。昨季の前半戦はこのサッカーの前にどのチームも苦戦したわけですが、段々と分析されていったために終盤は思うように勝ち点を上げられませんでした。しかし黒田監督が今季に向けて何の対策もせずに臨むはずがありません。昨季終盤に3バックを取り入れたように何らかの微修正を施してくると思います。戦力は揃い過ぎるくらい揃っているので、今季も非常に怖い存在となるでしょう。
〇川崎フロンターレ(昨季順位:8位)
監督:長谷部茂利(1年目)
基本システム:4-3-3(?)
主な在籍選手:GK チョン ソンリョン
DF 佐々木、高井、大南、ジェジエウ、川崎
MF 橘田、脇坂 、瀬古
FW マルシーニョ、山田、エリソン、家長
主な加入:伊藤(MF マルデブルク)
大関(MF 福島)
主な退団:遠野(FW 横浜FM)
ゼ ヒカルド(MF 湘南)
川崎は一昨季8位に終わった雪辱を期して2024年シーズンに臨みましたが、前半戦にACLと重なった影響からか序盤から低迷し、ふた桁順位からなかなか抜け出せませんでした。どうにか昨季と同じく8位でフィニッシュしましたが、10月に8年間チームを指揮してきた鬼木監督が退任を表明。チームが転換期を迎えたといえるシーズンとなりました。こういう時は大きな動きが出がちなように思うのですが、加入、流出とも主力級に関しては殆どなし。まあ主力中の主力だった遠野の横浜FMへの移籍は痛手でしょうが、一方で柏のアカデミー出身ながら高校3年時にドイツのハンブルガーSVに加入し、長く欧州でプレーしていた伊藤達哉を獲得。また福島で武者修行させ福島のプレーオフ進出に貢献した大関を呼び戻すというピンポイント補強も行って、昨季と同等の戦力を維持する事が出来ました。
で、鬼木氏に代わって川崎のタクトをふるう事になったのが、福岡のJ1昇格と初タイトルに貢献した長谷部茂利氏。福岡を長くJ1に定着させた手腕は確かである一方で、福岡の戦いがどちらかというと堅守速攻だったので、川崎のチームカラーに合うのかという声もあります。ただ僕は長谷部氏が率いるチームの戦力や戦うリーグの中での位置付けによってサッカーを変えられる指導者なんじゃないかなと思ってるんですよね。現役時代のプレーのクレバーさから勝手にそう思っているだけですが。勿論長谷部監督が重視するところは鬼木監督とは違うと思いますし、実際規律を守る事を強く求めているみたいですけどね。現時点で長谷部監督と川崎の選手達とがどのようなかみ合わせを見せるかはわかりませんが、選手のレベルは高いですから、ハマったら怖いチームになるのは間違いないですね。
〇横浜F・マリノス(昨季順位:9位)
監督:スティーブ ホランド(1年目)
基本システム:3-4-2-1(?)
主な在籍選手:GK ホープ ウィリアム
DF 永戸、渡邉泰、山村、松原
MF 喜田、渡邉皓 、天野
FW エウベル、ヤン マテウス、アンデルソン ロペス
主な加入:朴一圭(GK 鳥栖)
トーマス デン(DF 新潟)
鈴木(DF 京都)
キニョーネス(DF アギラス ドラダス)
木村(MF 甲府)
遠野(FW 川崎)
主な退団:加藤聖(DF 岡山)
上島(DF 福岡)
エドゥアルド(DF 長崎)
水沼(MF ニューカッスル ユナイテッド ジェッツFC)
西村(FW 町田)
昨季の横浜FMも川崎と同様に前半戦はACLとの掛け持ちに伴う負担増に悩まされたクラブのように思います。こちらは決勝まで残りましたが、最後に敗れて準優勝。それに伴って延期となった試合が中盤・後半戦に入って来て、キューエル監督がかなりこぼしていたと記憶しています。そのキューエル監督は成績不振のため解任され、後任のハッチンソン監督もチームを立て直す事が出来ず一時は残留争いに巻き込まれそうになりましたが、何とか踏みとどまって9位でフィニッシュしましたが、ハッチンソン監督も退任となりました。その影響かどうかはわかりませんが、今オフはDFに退団が多く、主力だった上島、エドゥアルドが移籍。FWでも西村が町田に引き抜かれました。まあ横浜FMサポにとって一番ショックなのは水沼の退団かもしれません。ただ一時は退団の噂があったブラジル人3トップが全員残留。DF陣にはトーマス デン、鈴木冬一を補強し、加えて朴一圭を復帰させて遠野も獲得した事で、十分な戦力を確保する事が出来ました。
率いるのはスティーブ ホランド氏。チェルシーで監督のモウリーニョやコンテの下でアシスタントコーチ、2016年からはイングランド代表でサウスゲイト監督の下でヘッドコーチを務めました。特に前職がイングランド代表のヘッドコーチだった事が強調されているのですが、トップチームの監督となると2007-2008年のクルー アレクサンドラFC以来なので、正直言って実力は未知数です。まあ監督選定にあたってはシティグループも絡んでいると思うのできちんとした能力はあると思いますが、今季の横浜FMはホランド監督次第だと思います。ただ昨季と違ってリーグ戦に専念できるのは大きいでしょう。
〇横浜FC(昨季順位:J2 2位)
監督:四方田秀平(4年目)
基本システム:3-4-2-1
主な在籍選手:GK 市川
DF ンドカ ボニフェイス、福森、岩武
MF 山根、ユーリ ララ、小倉、中野
FW 小川、ジョアン パウロ、櫻川
主な加入:渋谷(GK 甲府)
新保(DF 山口)
鈴木準(DF 町田)
伊藤(DF 磐田)
山崎(DF 鳥栖)
駒井(MF 札幌)
鈴木武(FW G大阪)
主な退団:永井(GK 徳島)
ガブリエウ(DF 大宮)
中村(DF C大阪)
井上(MF 広島)
カプリーニ(MF 大宮)
高橋(FW 浦和)
昨季、J2でエスパと長崎との三つ巴の自動昇格争いを繰り広げ、終盤もたついたものの最終節で2位に滑り込み、1年でのJ1復帰を果たした横浜FC。その大きな要因がリーグ最少失点を誇った守備面にあったと思いますが、今オフではその堅守を支えた不動の3バックの一角のガブリエウが大宮へ、ボランチで26試合にスタメン出場し攻守の軸の1人だった井上が広島へそれぞれ移籍してしまいました。攻撃陣でも後半戦はジョアン パウロにスタメンを奪われていたものの10番を背負っていたカプリーニが大宮へ移籍し、1トップで27試合に出場した高橋もレンタルバックで浦和へ復帰と、真ん中の軸が退団してしまいました。この穴を埋めるべくクラブが動いて、DF陣に鈴木準弥、伊藤、山崎を加入させ、ボランチでは駒井を獲得。更にFWでは鈴木武蔵の獲得にも成功し、退団した選手のポジションをきっちりと補強する事が出来ました。このうち駒井と鈴木武蔵は札幌在籍時に当時ヘッドコーチだった四方田氏の指導を受けており、四方田氏も2人の活かし方はわかっていると思うので、良い補強だと思います。後は加入したDF陣がガブリエウの穴を埋められるか、ですね。
四方田監督は今季で4年目。2016年の札幌のような堅守のチームを作るのが上手い印象があり、実際昨季の横浜FCも堅守で鳴らしたわけですが、相手を押し込んだ時に5トップ気味に攻め立てるあたりは札幌のヘッドコーチ時代に師事したペドロヴィッチ氏の影響を受けている感じで、戦い方の幅が広くなった感じがします。今季の横浜FCもウチと同じでJ1定着を目指す事になりますが、ベースはしっかりと出来ていると思うので、後は新加入選手が上手くハマるかがカギでしょうね。
〇湘南ベルマーレ(昨季順位:15位)
監督:山口 智(5年目)
基本システム:3-3-2-2
主な在籍選手:GK 上福元
DF 大岩、キム ミンテ、鈴木淳
MF 鈴木雄、茨田、畑、池田、平岡
FW 鈴木章、ルキアン
主な加入:永井(GK FC大阪)
ゼ ヒカルド(MF 川崎)
藤井(MF 鹿島)
主な退団:ソン ボムクン(GK 全北現代モータース)
馬渡(GK 東京V)
田中(MF 広島)
阿部(MF 未定)
昨季の湘南は第3節から9戦勝ち無し、第12節で勝って一息ついたものの第13節からの9試合で1勝3分5敗と非常に苦しい戦いを続けていました。しかし第22節の浦和戦から3連勝して降格圏を脱出してからは持ち直し、第32節から4連勝するなどして一度も降格圏に落ちる事なく15位でフィニッシュしました。今オフは動きが少ない感じだったのですが、アンカーで攻守の軸だった田中聡が広島に引き抜かれてしまい、GKで前半戦はスタメンだったソン ボムクンも退団してしまいました。後者は昨季途中加入で大活躍した上福元がいますが、田中聡に関しては非常に痛いと思います。川崎からレンタルでゼ ヒカルドを獲得しましたが、戦力が若干落ちた感じは否めないでしょう。
ただ就任して5年目の山口監督は、こういうピンチも上手くやり繰りしていくのが上手い印象がありますし、幸い田中聡以外は昨季後半戦の勢いがあった時のメンバーが全員残っています。あとはアンカーさえハマればもともとアグレッシブさと粘り強さには定評のあるチームですから、あなどってかかったら痛い目に合うと思います。
何とか半分書き終えました。次は関東を出て、新潟、名古屋、京都、G大阪、C大阪について書きます。
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