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2025年1月 9日 (木)

2024年シーズンオフの動き まとめ

 昨日(1/8)、エスパルスの新体制発表記者会見が行われ、来日出来ていないアフメドフとマテウス ブエノ以外の新加入選手が紹介されました。反町GMが「移籍ウィンドウは3月までオープンしているので、入ってくる事も出ていく事もあり得る」という当たり前と言えば当たり前のコメントをされた通り今後も新たな選手が入ってくる可能性はあります。ただ基本的には昨日段階で背番号が発表された選手で今季のJ1を戦っていく事になると思われます(交渉中のカルリーニョスの去就もありますが)。そこで昨日(1/8)の記事で予告した通り、昨日までのシーズンオフの動きについての僕から見た雑感を書こうと思います。

 まずは今オフのIN、OUTをまとめると以下の通りとなります。

 〇IN
  ・完全移籍加入:9人(カピシャーバ、宇野、弓場、蓮川、小塚、羽田、住吉、アフメドフ、マテウス ブエノ)
  ・期限付移籍加入:1人(中原)
  ・新人獲得:4人(西原、小竹、嶋本、佐々木)
  ・期限付移籍より復帰:1人(齊藤)

 〇OUT
  ・期限付移籍:3人(川谷、加藤、安藤)
  ・期限付移籍延長:3人(千葉、川本、落合)
  ・退団:8人(永井、中村、成岡、ブラガ、原、西澤、白崎、セフン)

 昨季レンタルで来てくれた選手の中で完全移籍で加入してくれた宇野、蓮川、住吉を含めちゃっているので特に完全移籍加入の人数が増えちゃっているのですが、3人を除いたとしてもここ2年よりも多くの選手達がエスパルスに加入してくれました。この編成作業については反町GMを初めとする強化部と秋葉監督とで意思疎通を図り、「インテンシティの高い選手」「スピードなどのアスリート能力に優れた選手」という基準を満たした選手を加入させたようで、その点は昨日の記者会見で秋葉監督がはっきりと仰っていました。そうやって監督のオーダーに沿って編成作業が行われるのは当たり前ではあるのですが見過ごされがちではあると思うので、こうした動きが見られた事は良い事だと思います。一方、退団する選手については全員が前述のオーダーを満たしていないかといえばそんな事はないわけで、クラブとしても残したかったけど移籍金の問題や本人の意思によって主力級の選手が何人か出てしまったのは残念でした。特に原テル、西澤の退団は想定外だったんじゃないかなと推察してます。

 さて、これは完全に後出しジャンケンになってしまうのですが、今オフの編成作業にあたって僕が個人的にポイントとして考えていたのは以下の5点でした。

 ①主力選手を出来るだけプロテクトする
 ②乾の後継者候補を入れる
 ③CBかボランチに屈強な外国籍選手を入れる
 ④左利きのプレースキッカーを獲得する
 ⑤SB、WBについて吉田、北爪の後継となる若手を入れる

 あくまで僕個人の勝手な意見です。ただ今季J1で戦う事や昨季のチームをベースとしつつ更にグレードアップさせるにはこの5つのポイントに沿った編成作業が必要なんじゃないかと勝手に(汗)思ってました。

 その勝手な(汗)ポイントに沿って今回の編成作業を、非常に僭越ながら評価させて頂くと、まず①についてはブラガ、中村、原、西澤が退団しカルリーニョスの去就が不明というマイナス面はあるものの、レンタルで来てくれていた宇野、蓮川、住吉を完全移籍に移行させ、その他の主力も残ってくれたので、及第点の〇でいいかな、と。②については小塚と中原が来てくれたので、こちらも〇。③はマテウス ブエノを完全移籍で加入させる事が出来たので合格点の◎。④は弓場、中原の2人が来てくれたので、こちらも◎だと思います。

 ただ、⑤だけは1人も加入させる事が出来ず、その上戦術上のキーマン的存在だった原テルを失ってしまったので、これについては落第点の×なんですよね。おそらく高木を主にSBで使っていく事になると思いますが、高木を人数に入れたとしても北爪、吉田、山原の4人でSB、WBを1年間通してまわしていかないといけないというのはかなりしんどいと思います。まだシーズンが始まっていない段階ではありますが、出来れば今オフに1人は入れたいですし、無理だった場合は夏のウィンドウが開く時に補強する必要に迫られるのではないかと思います。またCBも夏に補強する必要があるかもしれません。

 一方で反町GMが記者会見で仰った「エスパルスの過去の経緯を見ると、Aが駄目だったらB、Bが駄目だったらC。Cが駄目だったらDというふうに、すぐに目線が外に行ってしまう。そうではない。」とコメントし、中にいる選手を育てるという視点も必要と仰ったその意図は理解出来ます。特にここ数年はそうした近視眼的な考えにより若手の活躍が阻害された可能性もありましたので。また高木践が退団した原テルに許可を得た上で彼の背番号だった70番を引き継いだその気概も高く評価してあげたいと思ってます。「これは自分にとってチャンス。自分がこのポジションを奪って見せる。」との強い気持ちが感じられますからね。確かに高木践は過去2年間スタメンで出たのはCBのみですが、一昨季トップチームデビューを飾ったアウェイでの山口戦は左SBとして出場してますし、昨季の親善試合のランス戦では右WBで出場して溌剌としたプレーを見せており、SBもWBも器用にこなすポリヴァレントな能力も備えています。かつて2008年のシーズンオフにCBの主力だった高木和道が引き抜かれましたが、2009年に高卒5年目となった岩下がその穴を完璧に埋めてみせたという事例もありますし、高木践も岩下と同様のポテンシャルがあると思うので、期待したいです。 

 まだ水面下で動いている可能性もありますが、ひとまずスカッドが固まり、来月の新シーズンに向けたトレーニングが始まっています。開幕に向けてどういったチームを作っていくのか、楽しみです。

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