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2024年11月12日 (火)

2024年オフの動き その1

 一昨日(11/10)J2が他のカテゴリーに先駆けて全日程を終了しました。これから来季に向けて選手・スタッフの異動に関するリリースが少しずつ出されると思います。本格的に出てくるのは全カテゴリーの日程が終了してからだと思いますが。という事で今年もシーズンオフの動きについて記事を書いていきます。なお例年通り公式HPのリリースのみ扱い、噂は勿論新聞報道の段階でも記事にはしませんので、その点ご承知おき下さい。

 その第1弾が熊本戦の前々日に本人がSNSで明かして大騒ぎになったくだんのリリースです。

 〇退団

  権田 修一(GK 契約満了)

 権田の今季限りでの退団が発表されました。熊本戦の前日に公式リリースの予定でしたが先に新聞報道が出そうだという事で、権田が先手を打ってSNSで明かしました。栃木戦、いわき戦と欠場したものの「ま、大丈夫だろ」と思っていたので、話を聞いて少々動揺しました。来季は久々のJ1であり、その分苦しいシーズンになるでしょうからせめて来季はいて欲しかったというのが本音です。ただクラブの考えも理解できるんですよね。現在36歳とはいえ来季は全然大丈夫だと思いますが、そんなベテラン選手がGKという特殊なポジションにい続けた結果チームの新陳代謝が阻害されてしまうのが果たして良いのかどうか。クラブは短期的だけでなく中期的あるいは長期的視点から選手編成を考えていかないといけないわけで、権田がエスパルスの正GKであり続ける事のメリットとそれにより他のGKの試合経験を積みにくくしてしまう事のデメリットを天秤にかけた結果今回の判断をしたのだろうと思います。実際権田と同じ年に加入した永井はなかなかウチで出場出来ず、結果として今季も横浜FCに期限付きで出しているわけですからね。「プロなんだから実力で追い抜いてこそだろ」という考えもあるでしょうが、ことGKに関してはそう簡単には考えられないのではないでしょうか。

 熊本戦の後のセレモニーで権田のスピーチが行われました。非常に権田らしい良いスピーチでした。一方でスピーチの中で語られた「今季が始まる段階で「契約は今季限りで延長はしない」と告げられていた」という内容に驚いた方が多いみたいですね。ま、確かに日本だと殆ど聞かないですね。海外だと良く聞きますが。例えばギュンドアンが22-23シーズン限りでマンチェスターシティを退団しましたが、その事は前から告げられていたみたいですし、最近の報道だとソン フンミンが次のシーズン(25-26)までは今の契約の延長オプションを使ってプレーしてもらうけど、その次のシーズン以降に向けた契約延長交渉はしないとスパーズから告げられたという話があったと記憶しています。まあ欧州だといつまでの契約かがオープンになっているので、そういう話が出来るのかなと思います。Jリーグだと契約年数とか全然オープンになってませんからね。

 で、これを以て「自分が「1年後はクビ」とか言われたら」とかご自身になぞらえた話をする方が結構多いのですが、そもそもいったん入社したら基本的には定年までは雇用が保証されている一般のサラリーマンと、契約年数が定められていてその中で結果を残す事を求められるプロサッカー選手を同列に扱うのは何より権田や他のプロ選手に失礼だと思います。与えられた契約年数の中でベストを尽くす事がプロとしての責務であり矜持でもあるわけですし、練習でアピールしても認められず契約期間が終わりに近付いたらサラッと契約非更新を告げられる選手の方が多いのですから。そこはまだ恵まれている自分とは分けて考えるべきだと思います。

 とはいえ、権田が在籍した4年間のプレーぶりや立ち居振る舞いは本当に尊敬に値すると思ってます。黙々とドライにGKとしての自分の役割だけまっとうする方が楽だったはずですが、彼はそうしなかったわけですから。キャプテンに選ばれた事もあるでしょうけど、練習や試合で気が付いた事はどんどん指摘してたようですし、2022年の湘南戦の後だったか思いきりキレてホワイトボードを叩いてロッカールームを出ていったなんて事もありましたよね。それはクラブ内にとどまらずクラブ外に向けてエスパルスが、サッカー界が良くなるようにといろんな発信をしてくれました。時にはそれが災いしたのか知りませんがサポとSNSを通してやり合った事もありましたよね。そうやって内外にいろいろ言い続けて時にはケンカしたりしてやってきたのが「濃い4年間だった」という言葉に詰まっているのかなと思います。

 ただ権田が在籍期間中の4年間で残してくれたものは非常に大きかったと思ってます。単に正GKとして安定したプレーをしてくれただけでなく、遅くまで自主練で残ったり気がついたらどんどん指摘していった姿勢というのは間違いなく一緒に戦った選手達も影響されたと思いますし、清水・静岡の地に対して時には辛辣な指摘もありつつ一方で「ここは凄いと思う」と褒めてくれたりもして、それで気付かされる事もありましたよね。そうやってクラブのためにしてくれた事を権田自身が負担に思ってなければいいなと思っていましたが、スピーチの中で「もう1度清水でJ1を戦いたかった」と言ってくれたのは嬉しかったですしホッとしました。権田がエスパルスに多少なりとも愛着を感じてくれた証だと思うので。

 今後の事については決まってないようですが、恐らく再度の海外、特に欧州移籍を狙っているのでしょう。だから11月中旬の早い段階で自分がフリーになる事を公にしたのだと思います。クラブももしかしたらそれも考慮して本人(と代理人)に早い段階で告げたのかもしれません。今は新天地が彼の希望通りとなる事を祈るのみです。

 という事でめっちゃ長くなっちゃいましたが(汗、権田選手、4年間ありがとうございました!これからのご活躍を心から祈っています!

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