2024 J2戦力分析その4(愛媛、長崎、熊本、大分、鹿児島)
2024年J2戦力分析も残りチーム。今回は四国の残り1つと九州の4チームの紹介です。開幕の2節で戦う2チームも含まれています。
なおこれらの記事を書くにあたってはYoutubeではサッカーキングさんの週刊J2とリョウヘイJチャンネル、雑誌(?)ではエルゴラッソを参考にさせて頂いています。
〇愛媛FC(昨季順位:J3 1位)
監督:石丸清隆(3年目)
基本システム:4-2-3-1
主な在籍選手:GK 辻
DF 小川、森下、三原、山口
MF 谷本、深澤、茂木、曾根田、石浦
FW 松田
主な加入:尾崎(DF 神戸)
パク ゴヌ(DF 浦項スティーラーズ)
ユ イェチャン(DF 全北現代モータース)
窪田(MF 岐阜)
浜下(MF 徳島)
石渡(MF C大阪)
藤原(FW 鳥栖)
主な退団:大城(DF 鳥取)
平岡(DF 引退)
矢田(MF 北九州)
木村(MF 甲府)
佐々木(FW 未定)
深堀(FW 岩手)
昨季の清水との対戦成績:なし
昨季はJ3で攻守にバランスのとれた安定した戦いぶりを見せて首位を快走し、最終的に2位の鹿児島に勝ち点9差をつけて優勝し、J2への復帰を果たした愛媛。今オフでは石丸監督はもちろん主力の殆どが残留しました。特にボランチの谷本、深澤、トップ下の石浦の3人は若いながら攻撃センスが高く、攻守においてチームの心臓の役割を持つ選手との事。ここに岐阜で活躍した窪田を獲得しました。最終ラインもほぼ昨季のメンバーが残っていますが、そこにパク ゴヌ、ユ イェチャンの2人の韓国人DFを獲得して強化を図っています。昨季J3を制した時のベースが残っているのは強みとなるでしょうね。この愛媛をエスパはホーム開幕戦で迎え撃ちます。簡単な相手ではないでしょうが、J1を長く戦ってきたクラブの底力を見せつけて欲しいですね。
〇V・ファーレン長崎(昨季順位:7位)
監督:下平隆宏(1年目)
基本システム:4-3-3
主な在籍選手:DF 櫛引、ヴァウド、増山、米田
MF 秋野、マテウス ジェズス、中村
FW 澤田、マルコス ギリェルメ、フアンマ
主な加入:若原(GK 京都)
飯尾(DF 秋田)
新井(DF 千葉)
田中(DF 柏)
山田(MF 名古屋)
名倉(MF 仙台)
ファンマ デルガド(FW 福岡)
宮城(FW 川崎)
主な退団:波多野(GK FC東京)
今津(DF 甲府)
高橋(DF 岩手)
鍬先(MF 神戸)
カイオ セザール(MF 未定)
都倉(FW 岩手)
昨季の清水との対戦成績:1勝1分
昨季の長崎は2年目のカリーレ監督の下で常に上位をキープし続けましたが、取りこぼしも多くて最終的に7位に終わり、プレーオフへは進めませんでした。その後のオフで、既に長崎との契約を延長したはずのカリーレ監督がブラジルのサントスFCと契約してしまい、それによるゴタゴタに振り回される事になってしまいました。その影響からか守備面で主力を担っていた波多野、今津、鍬先らが退団してしまいましたが、その代役として若原、山田といったJ1で実績のある選手を獲得。一方で前線はリーグ得点王のフアンマを始め主力選手のプロテクトに成功し、昨季同様各ポジションに2人は選手を揃えたスカッドとなりました。この選手達を百戦錬磨の下平監督がどう料理するかがカギでしょうね。下平監督はカリーレ監督とは異なるサッカーを志向するので、チームが軌道にのるまで時間がかかると思われます。一方で軌道に乗ったら怖い存在になるでしょうし、少なくともプレーオフ争いには絡んでくると思います。
〇ロアッソ熊本(昨季順位:14位)
監督:大木 武(5年目)
基本システム:3-2-3-2
主な在籍選手:GK 田代
DF 黒木、江崎、大西
MF 上村、三島、大本、東山、伊東
FW 松岡、石川
主な加入:岩下(DF 柏)
小長谷(MF 常葉大)
主な退団:平川(MF 磐田)
島村(MF 柏)
田辺(MF 引退)
粟飯原(FW 岐阜)
土信田(FW 金沢)
昨季の清水との対戦成績:1勝1敗
一昨季4位と大躍進しJ1まであと一歩と迫った反動で、オフに主力をごっそり引き抜かれた熊本でしたが、昨季も前半戦は中位を保つ安定した戦いを見せました。夏場から怪我人が続出した事などにより13試合連続未勝利と大失速したものの終盤に盛り返し、14位でフィニッシュしました。地方クラブの宿命か今オフも攻撃の軸だった平川と乾が絶賛したウィングの島村をJ1クラブに引き抜かれてしまいましたが、それ以外の主力のプロテクトには成功。更に大怪我でシーズン途中で離脱したボランチの三島とFWの石川の復帰は大きな戦力アップといえるでしょう。今季も大木監督という事でチームスタイルは確立されてますから、今季も難しいチームになるでしょう。エスパは開幕戦で熊本に乗り込みますが、どんな試合になるか楽しみです。
〇大分トリニータ(昨季順位:9位)
監督:片野坂知宏(1年目)
基本システム:4-2-3-1
主な在籍選手:GK 西川
DF ペレイラ、デルラン、野嶽、松野
MF 保田、弓場、野村、梅崎、中川、町田
FW 伊佐、長沢、サムエル
主な加入:ムン キョンゴン(GK 済州ユナイテッド)
藤原(DF 町田)
薩川(DF 鹿児島)
主な退団:上夷(DF 鳥栖)
高畑(DF 磐田)
藤本(MF 町田)
昨季の清水との対戦成績:1勝1分
昨季の大分は開幕3連勝を飾るなど、前半戦は常にプレーオフ圏内をキープする安定した戦いを見せました。が、夏頃から怪我人が続出したために次第に失速し、最終的に9位でフィニッシュしました。今オフではそれほどINOUTは多くなく、守備陣で主力だった上夷、高畑の穴も藤原、藤川の獲得で埋める事が出来ました。が、攻撃の軸の1人だった藤本が抜けてしまい、更にサムエルが大怪我で開幕には間に合わないため、いったんは契約非更新となった長沢と契約するという対応をとっています。ただそれ以外の主力のプロテクトには成功しており、更に監督に2016年から6年間チームを指揮した片野坂氏を再度招聘。選手が結構入れ替わっているとはいえ大分の事を熟知した方ですから、確実に良いチームに仕上げてくるでしょう。プレーオフ争いには絡んでくるでしょうし、警戒すべきチームでしょうね。
〇鹿児島ユナイテッドFC(昨季順位:J3 2位)
監督:大島康明(2年目)
基本システム:4-2-3-1
主な在籍選手:GK 泉森
DF 戸根、森下、渡邉、野嶽
MF 山口、木村、五領、米澤、端戸
FW 藤本
主な加入:大野(GK 岐阜)
井林(DF 清水)
藤村(MF 金沢)
田中(MF 山形)
西堂(MF FC東京)
ンドカ チャールズ(FW 岐阜)
主な退団:薩川(DF 大分)
ロメロ フランク(MF レイラック滋賀)
山本(FW 山口)
昨季の清水との対戦成績:なし
昨季の鹿児島は浮き沈みの激しいシーズンでした。前半戦1度は首位に立ったもののその後はなかなか勝ち点を伸ばせず、前半戦終了時点で2位富山に勝ち点5差の3位。その後も状況は変わらず、5位に沈んだ後の8/22に大嶽監督は解任されました。しかしヘッドコーチから昇格した大島氏がチームを立て直し、そこから上位を猛追して最終的に富山と勝ち点で並びながら得失点差で2位となり、2度目のJ2昇格を果たしました。今オフでは主力の流出を最小限にとどめる一方で、井林、田中など実績のある選手の獲得に成功しました。持ち味は攻撃的なサッカーで、かつどこからでも得点出来るところだそうで、リザーブにも持ち味の異なるタレントを多数揃えている模様。ここ数年J3から上がってきたチームはどこもインパクトのあるサッカーを見せているので、甘く見てたら痛い目にあうでしょう。警戒が必要ですね。
という事で、無事エスパルス以外の19クラブを紹介する事が出来ました。昨季に続いての企画ですが、やはりどのチームも一癖も二癖もあるチームって感じですし、昨季のウチとの試合も含めて考えていくとどのチームも手強そうという印象です。今季も厳しい戦いになるなぁという思いが強くなっていますが、それを受けてエスパがいかに戦うべきかについての話を次に書こうと思います。
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