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2023年12月 1日 (金)

J1昇格プレーオフ決勝に向けて その2 エスパルスはいかに戦うべきか

 前回の記事で昇格プレーオフ決勝の相手となる東京Vの印象とか戦い方について書きました。そこで予告した通り、エスパルスが東京V相手にいかに戦うべきかについて書きます。山形戦と同じであまり大した事は書けませんが、頭を整理する程度の話として読んで頂ければ幸いです。

 まずは準決勝と同様、今シーズンの東京Vとの戦いについて軽く振り返ります。

〇4/8 第8節 於 IAIスタジアム日本平

 エスパルスは第7節まで7試合勝ち無し。このためゼ リカルド監督を解任しコーチだった秋葉さんを監督に昇格させてのリーグ戦初めての試合でした。一方の東京Vは第4節から4連勝中でしかも4試合ともクリーンシートと、チーム状態は全く好対照でした。その流れを受けてか開始直後は東京Vがペースを握り、6分にセットプレーから林が先制弾を叩き込みます。が、秋葉体制になり乾をトップ下に据える4-2-3-1のシステムで戦うエスパルスの攻撃が徐々に機能するようになり、前半終了間際の45+2分に北爪がゴールを決めて同点に。後半ネジを巻きなおした東京Vに押し込まれる時間帯もありましたが、90分にCKからセフンが逆転弾を決めて勝ち越し。そのまま逃げ切ったエスパルスがリーグ戦初勝利をあげました。一方の東京Vはこの試合がリーグ戦初の複数失点でした。

〇8/6 第29節 於 味の素スタジアム

 7月のJ2は6試合が組まれる過密日程でしたが、エスパルスは4勝2分で乗り切り調子を上げている状態。一方の東京Vは2勝3分1敗と今一つ波に乗り切れない状態でした。しかし東京Vはシステムを4-1-4-1に変えて、ボール保持時は5レーン全て使う形で両サイドから攻めてきてエスパ守備陣を混乱させ、ボール非保持時はブロックを縦幅も横幅も圧縮して厳しくプレスをかけてきたため、エスパは30分頃までシュートを打てない状態でした。しかし35分、ノリさんのサイドチェンジのパスにより抜け出した原テルがクロス。カルリーニョスのシュートは阻まれましたが、こぼれ球を唯人が見事に流し込んで、押されていたエスパが先制しました。後半はエスパがシステムを3-4-2-1に変え、更に58分に北爪、乾、サンタナを交代で投入して一気に攻撃の圧を強め、カウンターから何度もチャンスを作りました。終盤は東京Vに押し込まれましたが、身体を張った守備で得点を許さなかったエスパルスが勝ちました。

 という事で、今季はエスパが東京Vに対してダブルを達成しています。ただどちらも紙一重の試合でしたので、少なくともダブルを達成してるからといって「相性が良い」とは思わない方がいいでしょう。が、一方で「相手はここ11試合負け無しだから」とか「ここのところ思うように点をとれていないエスパがリーグ最少失点の東京V相手に点をとれるのか」とか変にネガティブに考えてはダメだとも思います。ウチも失点数は東京Vに次ぐリーグ2位だし、得点は東京Vより21点も多くとっているのですから。全くの互角と考えるべきかなと思ってます。

 ただ準決勝と異なるのは、引き分けではダメな事。相手より多く点をとらなくてはなりません。そう考えると「開始からガンガンいってとにかく早く点をとる!」と思いがちなのですが、変に攻撃的にいって先に失点してしまったら更に厳しい展開になってしまいます。「早く先制する」のも大事なんですけど「相手より先に失点しない」事も同じくらいの比重で考えて戦わなければならないという非常に難しい戦いをしなくてはなりません。まあ秋葉監督の事なのでまず守りから入るなんて事は考えないだろうなと思うので、その分守備陣はボールを持っている時も相手の動きに細心の注意を払う必要があります。大変ではありますが、ウチの守備陣なら出来ると思ってます。味スタで東京Vと戦った時も、ノリさん、井林(怪我のため途中から高橋)、原テル、吉田が身体を張って守ってくれましたから。あの時の感覚を思い出してやってもらえれば大丈夫です。

 まずは何というか心得みたいなところから入ってしまいましたが(汗、その上でポイントになりそうなところを3つほどあげます。

①試合開始時、相手のシステム、位置取りに注意する

 昨日も書きましたが、東京Vは相手によってシステムを変えてきます。味スタでの試合ではそこで後手を踏んでペースを握られてしまいました。エスパはここ2試合試合の入りに失敗して後手を踏む試合を続けてしまっているので、本来であれば逆に前プレなどで先手をとりたいところなのですが、東京Vの試合開始直後の立ち位置にも十分注意する必要があります。そして仮に相手の立ち位置に戸惑って後手を踏んだとしても、準決勝の山形戦のように出来るだけ早くアジャストする必要があると思います。場合によっては早めに3-4-2-1に変えてしまうのもアリでしょう。そうした決断と柔軟性が必要だと思います。

②相手の右サイドに注意する

 味スタで戦った時はどちらかというと左サイドの加藤蓮の方がイヤな存在で、右サイドの中原はあまり印象がないのですが、今は殆どエースといってもいい存在だと思います。ここを自由にさせない事が非常に重要ですね。対面の山原、カルリーニョスの2人が先手をとって、中原を守備に奔走させる展開になればベストですが、全ての時間帯でそうなる事はないと思うので、守備時は山原とカルリーニョスとで連携しながら粘り強く応対する必要があります。また後ろにいる宮原も時折効果的な上がりをしてくるので、こちらも注意しないといけません。

③サイドチェンジとウラへのボールを有効活用する

 東京Vの中盤のプレスはかなり厳しいです。ブロックを本当にコンパクトにした上で厳しくチェックをかけてきます。しかしそのようなプレスを回避する手段として有効だったのはサイドチェンジなんですよね。味スタでの試合での先制点はノリさんのサイドチェンジのパスでしたし、後半もサイドチェンジのパスを有効活用する事でペースを奪っていきました。また準決勝の東京Vvs千葉戦での千葉の前半最大の決定機は田中がウラへのボールに反応した事から生まれています。やはりブロックをコンパクトにしている分ウラへ抜け出されるのは怖いですし、サイドチェンジで揺さぶられるのもイヤなはず。そうしたちょっとした工夫が効果を生むんじゃないかと思います。

 などとエラそうにつらつら書きましたが、恐らくチームはこのくらいの事は織り込んだ上で最善の準備をしてくれているはずです。今日(11/30)発売されたチケットのうちエスパ側は完売した模様です。当日はアウェーとは思えない最高の雰囲気で選手達を後押しするでしょうし、選手達もそれを意気に感じて最高のプレーをしてくれると思います。どうにか僕もチケットを確保できたので、微力ながら選手達を後押しする力となるつもりです。

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