J1昇格プレーオフ準決勝に向けて その1 山形の印象
今週末、J1昇格プレーオフ準決勝の山形戦がアイスタ日本平で行われます。チームは昨日一昨日とオフでしたが、今日(11/21)から練習を再開しました。明日から試合前日までの3日間は非公開(マスコミも遮断しての完全非公開との話もあります)で行われます。少しずつ緊張感が高まってきました。
それに便乗して、というわけではないのですが、水戸戦の記事でプレーオフに向けた記事も別途書くと宣言したというのもあるので、まずはその第1弾として準決勝の対戦相手である山形がどういうチームかについて書こうと思います。といってもフルタイム観たのはウチとの2試合と先日の甲府との試合の3試合だけなので情報不足なところもあると思います。そこはご容赦下さい。
山形のリーグ戦での成績は21勝4分17敗。得点は64点とリーグ全体で5位で、プレーオフに進出した4チームの中でウチについて高い得点を誇ります。一方で失点数は54点。これはリーグ全体で13位、プレーオフに進出した4チームの中では一番多いです。ただ直近10試合では9失点と守備を整えつつあるようではあります。
〇ボール保持(攻撃)時
基本システムは4-2-1-3。ウィングを置いているのが一番大きな特徴だと思います。
甲府戦ではビルドアップ開始時、SBのどちらかが上がって、残りの最終ラインでビルドアップを開始。両ボランチの南、高江がボールを引き取って左右に展開するのが基本形だと思いますが、ここのところトップ下でスタメンを張っている後藤優介に差し込む場面も結構あったし、サイドを経由してウィングに預けるなど多様なボールの進め方のパターンを持っている印象です。更に甲府戦では前にポジションをとる傾向の強い右SBの松田のウラをロングフィードで狙う場面が多く見られたのも印象的でした。
ただ何といっても山形の強みは両ウィングだと思います。右のイサカ ゼイン、左のチアゴ アウベスはいずれも強力で、アウェイでの試合では彼ら2人にやられた印象が強いです。更に川崎から長崎に期限付移籍していたのを呼び寄せた宮城が戦力として機能していて、甲府戦で同点のPKに繋がるファウルに至るプレーでも絡んでいるし、同じく途中から出て来た横山が結構いやらしいプレーをしていて、要は誰が出ても厄介な戦力が揃っています。彼らがサイドで相手守備組織を混乱させ、そこで空いたところを他の選手が的確に突いて崩し切るのが山形の得点パターンじゃないかなと思います。山形のシュート成功率がリーグ2位なのは単純に個々のシュート力が高いだけではなく、確実に相手を崩せる力があるからだと思うので、そこは要注意でしょうね。
〇ボール非保持(守備)時
ボール非保持時は4-4-2でブロックを作ります。前プレは甲府戦や過去のデータを見てもそれほど行うわけではなく、ブロックにボールが入ってきたところから守備を開始する感じですね。ただ中盤での奪取能力が高いわけではなく、リトリートして守る事が多いようです。そのせいで攻撃を受ける回数もシュートも撃たれた本数も多いです。
ただそこからが粘り強い印象ですね。最終ラインを中心に身体を張ってはね返している感じです。甲府戦でも同点になってからはオープンな攻め合いになって、その中でウタカに決定的なシュートを撃たれかけましたが、その度にCBがブロックして防いでいました。またGKの後藤雅明も非常に良い選手で、アウェイでのウチとの試合では何度も止められていました。エスパとしては相手陣には入れると思うのですが、そこから先簡単に点をとれるとは思わない方がいいですね。
以上がボール保持・非保持の両局面に分けての印象ですが、一番警戒しなければならないのは直近5試合を全勝でプレーオフへ勝ち上がったという「勢い」だと思います。スタッツを見る限り5試合とも楽に勝ったわけではなくどれも接戦ですが、それを全部勝っているというのは自信になるでしょう。更に直近2試合はいずれも先制されながら逆転で勝ってきてますから、先制されたからといって慌てる事はないでしょう。十二分に注意してかからなければならないと思います。
以上、山形の印象についてつらつら書いて来ましたが、これを受けてエスパルスがどう戦うかについても稿を改めて書きます。
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