静岡三国決戦で完敗(9/30 藤枝戦)
昨日(9/30)はアウェイでの藤枝との「静岡三国決戦」を観に藤枝まで行って来ました。会場の藤枝総合運動公園サッカー場は、20年前くらいにエスパが1st. Stageと2nd.Stageとの間でプレシーズンマッチをホームゲームとして開催した時に行った事はありますが(ハーフタイムでのパルちゃんショーで「ハニーフラッシュ」をやってましたよねw。)、藤枝のホームゲームに行くのは初めてです。駅からスタジアムまではシャトルバスが用意されていたのですが、静岡・清水でやっているパルクルが適用しているHello Cyclingで運営しているレンタサイクルのサービスがあったので、それを使いました。スタジアムは凄い人で、熱気を感じましたし、少々上から目線かもですが、藤枝MYFCが同じ静岡県勢のクラブをホームに迎えての試合を組むというのは悲願だったと思うので、そういう新たな歴史を作った事に立ち会えて良かったと思います。
一方で肝心な試合の方で0-2と完敗を喫し、藤枝に更に新しい歴史を作らせてしまったのは残念としかいいようがないです。試合後は悔しさとか怒りとか悲しみといったいろんな負の感情が抑えられなかったです。
<明治安田生命J2リーグ 於 藤枝総合運動公園サッカー場>
清水エスパルス 0ー2 藤枝MYFC
エスパルスのスタメンは以下の通りです。
SUB:大久保、北爪、岸本、吉田、宮本、神谷、オ セフン
腰痛が癒えたホナウドが3試合ぶり、前節出来の良かった中山が2試合ぶりにスタメン復帰。サブには西澤に代わって神谷が入りました。
藤枝は夏にエースストライカーの渡邊りょうなどのキープレイヤーを抜かれた影響からか8試合勝ち無しなど厳しい時期がありました。が、それを受けて基本的にどういうシチュエーションでも攻撃的なスタイルを貫くやり方から現実路線にシフトし、ボール非保持時には5-2-3もしくは5-4-1のブロックを作ってはね返し、奪ったボールを素早く前へ運んで決め切るというスタイルをとってここ数試合結果を出して来ました。この試合でも前半から中盤でコンパクトなブロックを作って、中盤にボールが入ったところでガッとボールホルダーにチェックをかけてボールを奪おうとしてきました。そのコンパクトさはタテ幅だけでなく横幅もそうで、ボールがサイドにある時はかなり同サイドに人を集めている感じでした。
そのような形で挑んできた藤枝に、エスパルスは前節同様苦戦しました。前半決定機とよべるものがショートコーナーからの乾のシュートと乾のパスからのカルリーニョスのシュートくらいだったのがその証左です。ただ前半は藤枝も前節の甲府ほどにはコンパクトなブロックを保ち続ける事が出来ておらず、特に2シャドウの横山とアンデルソンの後ろが時々空いたので、そこへ乾が入り込んでボールを前に進めたり中央のサンタナにボールを入れたりする事が出来ていました。そうやってボールを進めてアタッキングサードにボールを進めた後で、例えばボールをサイドに付けた時に内側の選手がポケットをとるなどの所謂「三人目の動き」が足りなかったり、或いはボールを片方のサイドへ寄せてから逆サイドへサイドチェンジするとかいうようなもう一工夫が足りなかったために完全に崩すには至らなかったのは確かです。僕も現地で観た時に「もう一工夫いるな」と思って見てました。ただ前節の甲府戦の前半の特に終わり頃の15分間ほどの閉塞感は感じてなかったです。
で、「もう一工夫」というのは秋葉監督も感じていたのでしょう。甲府戦同様後半開始から3-4-2-1に切り替えました。が、このシステム変更は藤枝からすると逆にやりやすくなった模様です。Jリーグ公式HPにあげられた藤枝の鈴木翔太のコメントにそれが表れてます。(⇒リンク)
確かに勢いは出てきました。特にカルリーニョスがシャドウに入った事で真ん中でボールを受ける選手の人数が多くなったので、それにより前への迫力は出るようになったと思います。ただ甲府戦との違いは甲府のシステムが4-2-3-1だったのに対し、藤枝は3-4-2-1。つまりエスパは藤枝と同じシステムにしたわけです。それにより1対1の場面が増えるから、それによって現れる個の能力で上回る事を秋葉監督は狙ったようですが、それは足下のテクニックが高い選手が揃った藤枝にとっても望むところのはず。事実、藤枝もカウンターからあわやという場面を作り、54分に先制を許します。この場面、原テルからノリさんへのパスがずれてトラップをミスしたところをアンデルソンに奪われたところから始まってますが、システムを同じにしたためにアンデルソンの対面がノリさんになったからこそ迷わず行けたと言えるんですよ。この失点の後藤枝は更に勢いを増し、前でボールを奪う場面が増えましたが、これも藤枝の各選手にとってそれぞれの対面が明確になったからという側面が非常に大きいと思います。その意味で、この日秋葉監督が行った後半からのシステム変更の決断は、完全に誤りだったと思います。
この後選手交代で何とか状況を打開しようとしましたが、70分に北爪の権田へのバックパスを横山に狙われて致命的な2失点目。そこからセフンを入れて2トップにして、何とか力ずくで最低でも同点にする事を狙ったんだと思いますが、この後両サイドから上がったクロスは殆どなし。もう何も出来ないままエスパは藤枝に敗れました。で、試合後の記者会見で秋葉監督は「ベンチワークの意図とプレーしている選手の意図が合ってないなと感じないな」と発言し、2トップにしたのにサイドからクロスがあがらなかった事について触れていました。でも、そこそこ高さのある3バックがいて更に中盤も下がっての5-4-1のブロックを形成した藤枝の守備ブロックに対してただクロスをあげたってはね返されるのがオチだから、よっぽどピンポイントのクロスを上げないとダメだと選手の方は思ったはずです。そんな事もわからないのか、とこのコメントを見て思いましたし、そもそもシステムを3-4-2-1にしてサイドの人数を減らしたらサイドから精度の高いクロスを上げる事自体困難です。何よりキャプテンでありチームの柱であるノリさんを下げて左SBが主戦場の吉田を左CBに入れておいて、「意図をわかれ」ってそりゃ無茶でしょ?そもそも吉田は左利きではないから左足から正確なクロスを入れるのは正直厳しいですよ。しかも同時に岸本を入れるなんて。これはもう秋葉監督自身がリードを許した場面を想定していなかったために、逆に先制を許して「やべ!どうしよ!」と慌ててしまった証左だと思ってます。だから「それはないよね」と感じてしまうんです。ホーム秋田戦で負けて以来14試合負けなかったのは事実だし、ホーム町田戦での采配も見事で、僕も「何だかんだ言われながらちゃんとチームを仕上げてきてくれたな」と感謝してました。が、ことこの試合に関しては(言い方は悪いですが)秋葉監督の「ヘボ監督ぶり」が表れちゃった試合だなと今も思っています。
勿論選手も悪いですよ。試合を通してトランジションのところで藤枝に対して後手を踏む場面が多かったのは確かです。ずっと言われ続けていたはずなのに何やってんだって感じです。また失点はいずれもミスからですが、特に先制を許した場面の方が問題だと思います。ロストしたのは拙かったですが、その後の反応が遅すぎるし、ホナウドが矢村にかわされた直後に誰も矢村のチェックにいかなかった事は大問題ですよ。緩すぎます。その後藤枝を押し込みはしましたが、何本か惜しいクロスはあったもののどちらかというと藤枝の5-4のブロックの真ん中を強引に割ろうとする無茶な攻撃を繰り返すばかりでした。いくら秋葉監督がろくな策を授けてなかったとしても、そりゃ頭悪過ぎでしょ。そこには選手達もビハインドになる事を想定していなかったために慌ててしまったんじゃないかという推測も成り立つわけで、最終責任は監督にあるにしろ選手達にも問題があったなと思います。またこうやってエラそうな雑文を書いている僕自身も、これは藤枝サポの方は不愉快に思うでしょうが、この試合で負ける事を想定してなかったなと思います。そうやって監督・コーチも選手もサポ(巻き込んじゃってすみません(汗)も油断していたならば、負けてもしょうがないかなと思います。
今日(10/1)磐田が勝ったので、順位は再び3位となりました。次の磐田とのダービーは自動昇格に向けて本当に大切な一戦となります。それに向けて我らがエスパルスがどう戦うべきかを考えていく必要があると思いますが、例によって相当な長文記事になったのでこれについては稿を改めます。もっとも磐田のスカウティングは全然してませんので、まずエスパがどういう形で臨むべきかに絞って書くつもりです。一方でユースに関して少し明るいニュースがあったので、これも稿を改めて書きます。
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