3試合連続ウノゼロ勝利(8/12 山口戦)
先週末はホーム・アイスタ日本平での山口戦でした。日差しがとにかく強かったので日陰に潜り込んで何とか暑さを凌ぐ感じでしたが、この日は場外フードコートの真ん中に大きなテントを立ててくれていたので助かりました。試合前には日が暮れてきたので試合中は暑さを感じなかったのですが、帰り道の湿気の高さたるや、もう。「選手達はよくあんな中で走っていたもんだな」と改めて感心しました。
試合は岡山戦、東京V戦に続き1-0、つまりウノゼロでの勝利。エスパらしくないなぁと思わなくはないですが、2009年にも記録してるそうですね。まあ心臓に悪い試合でしたが、リーグ戦も終盤に差し掛かってきてますから、とにかく勝ち点3がとれて良かったです。
<明治安田生命J2リーグ 於 IAIスタジアム日本平>
清水エスパルス 1ー0 レノファ山口FC
エスパルスのスタメンは以下の通りです。
SUB:大久保、北爪、岸本、吉田、宮本、オ セフン、北川
前節からスタメン4人を変更しました。前節怪我をした井林に代わって高橋が入り、怪我から復帰の乾、山原、家族の事情により戦列を一時離脱していたサンタナの3人がスタメンに復帰しました。特に山原は群馬戦以来のスタメン復帰です。
前半、エスパは試合の入りが非常に良く、開始早々に相手陣でボールロストしたのを奪い返してのカウンターからサンタナが惜しいシュートを放ち、数分後のCKから高橋がドンピシャヘッドを放つなど(ライン上で矢島にクリアされた)決定機を何度も作ります。右の中山、左のカルリーニョスが自慢の推進力でボールを運び、そこへサンタナ、乾に加えて後ろから白崎も上がってくる事で分厚い攻撃を見せていました。またボールロストしてからのネガトラも早く、何度か前プレからボールを奪う事が出来ていたし、そこでボールを奪えなくても高めの守備ブロックを作り、その上で相手がスキを見せたらまた前プレをかけるというのがチームとして出来ていたと思います。また興味深かったのが、GKなど権田がボールを持った時に前の3人(主にサンタナ、中山、カルリーニョス)が相手3バックの前に立ち、権田がそのうちの誰か(サンタナが多かったかな)にロングフィードを送るというのを何回かやっていた事です。山口の3バックに圧力をかけるのと相手のプレスを回避する事の2つの狙いがあると思いますが、次節以降も色々なパターンを見せてくれるのではないかと思います。特に次節の町田は前プレがきつめですから。
ただ山口も監督が代わった事もあってアウェイで戦った時とは別のチームでした。3バックにしたのは前節からのようですが、最終ラインと中盤の3人でガチッと真ん中を固めてきたし、特に3バックの真ん中にいたヘナンとGKの関が最後の壁となって立ちはだかって来て、なかなか得点を奪う事が出来ません。また名塚前監督の時代から後ろから丁寧に繋いで攻めるサッカーを志向してきただけあって、こちらのプレスに慣れるにつれてなかなかボールをとられないようになってきました。またこの日の山口は本来真ん中を主戦場とする矢島を右WBに置き、右でタメを作ってエスパの選手を寄せておいて逆サイドへ振って左WBの田中で勝負させるという明確な狙いを持っていたみたいで、実際にその形から何度か危ない場面を作られました(44分頃の田中のクロスを梅木が合わせそこねた場面とか)。結局前半終了時点でのボール支配率は山口の方が高かったし、シュート数と決定機はウチの方が多かったですが、山口にも40分にミスから決定機を作られているし、押し気味ではあるが予断を許さない状態で前半を終えました。なお40分の山口の決定機に繋がったホナウドのミスは確かに責められるべきなのですが、相手の池上も結構しつこく寄せてきてたので、もう少し回り、特に白崎とノリさんあたりがパスを出しやすいよう顔を出してあげた方が良かった気もしますね。
後半、エスパはここ2試合と同様に開始からシステムを3-4-2-1に変更しました。これは前述の山口の右で作って左で仕掛けるという攻め手を5つのレーンを埋める事で封じる狙いがあったと思いますが、ここ2試合の内容により3-4-2-1で戦う事に自信を付けてきていた事もあったと思います。それに好調のカルリーニョスをよりゴールに近いシャドウのポジションでプレーさせる事が出来ますしね。実際後半最初の決定機は中山が右で粘ってからのパスによるカルリーニョスのシュートですし。ただ攻め手を1つ潰されて怖じ気付く山口ではなく、今度は矢島を前に出させて崩していこうとしましたし、48分には右からのクロスのこぼれ球からシルヴィオ ジュニオールにシュートを撃たれるという危ない場面もありました。
こうした状況を見て、60分に両WBを北爪と吉田に代えたのですが、これが効きましたね。まあ山口の疲れもあると思いますが、北爪と吉田が両サイドで優位に立つ事により山口の攻め手を今度は完全に封じ、更に特に北爪が前にガンガン上がる事で非常に分厚い攻撃を仕掛けられるようになりました。その間カルリーニョスのクロスバー直撃のシュート、セットプレーからの白崎のシュート、北爪のヒールパスを受けてペナ内へボールを持ち込んでのシュートと、再三決定機があったのですが、山口も粘り強い守備を見せて抵抗したためなかなかゴールを割る事が出来ませんでした。
が、79分にようやくゴールをこじ開けます。この場面、権田から吉田、乾と繋いだところでセフンが山口の最終ラインのウラへ抜け出す動きをし、そこに乾が絶妙のタイミングでパスを出したのがまず見事でしたね。またセフンが関と駆け引きしつつカルリーニョスの位置も見て、これも絶妙なタイミングでパスを出してくれました。この2つのプレーがあってこそのカルリーニョスのゴールなのですが、セフンが抜け出す時に付いていたのが前述したようにそれまで再三に渡って最後の壁として立ちはだかっていたヘナンなんですよね。そのヘナンがセフンを追いかける時に何かしらの筋肉系のトラブルを起こして走れなくなってしまった。つまりヘナンを中心とした山口ディフェンスをあの手この手で揺さぶり続けた結果、最終的に根負けさせてあの得点になったのかなと思います。その意味ではチーム全体で奪った得点ではないかと。ヘナンは良い選手だったので重い怪我にならなければと思ってますが。
ただ先制した段階でまだ10分ほど残っていたので油断するわけにはいかなかったのですが、前節、前々節と違って相手にボールを握られ押し込まれ続けるわけでなく、5-2-3もしくは5-4-1でブロックを作ってそれを高く保ち、スキがあればボールを奪って相手に攻撃を許しませんでした。ラスト15分の山口のシュートはZEROですから、このへんは課題の修正をしてきた成果が出たのだろうと思います。システムが3バックでも4バックでも同じコンセプトに基付く対応が出来てきたし、相手を押し込んでから最終的にどう崩すかについても、ポケットを狙う回数が増えるなど工夫の跡が見られます。また1得点に終わった事だけが宿題として残りましたが、これまでも課題を少しずつ克服して今に至っているのでこれからも同じように少しずつ修正していくだけだと思います。期待したいですね。
これで2位の磐田と勝ち点差は2となりました。が、次は最大の難敵町田との対戦です。ここで勝てなかったら少なくともリーグ優勝は諦めるしかないでしょう。が、ウチにはホームのアイスタ日本平で戦えるという何よりのアドバンテージがあります。是非とも勝って欲しいし、そのために最善の準備をして欲しいです。
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