« 夏の移籍ウィンドウの動きその6 | トップページ | 足踏み(8/27 秋田戦) »

2023年8月23日 (水)

これがあるからやめられない(8/19 町田戦)

 先週末はホーム・アイスタ日本平に首位の町田を迎えての一戦でした。当日はエスパサポが大勢訪れ、町田サポもビジター席を埋めるほど沢山の方が来られました。清水駅からスタジアムへの移動時に「あれ?このへんじゃ見かけないけどどこかで見たぞ?」というバスを何台か見かけましたが、そのバスから町田サポの方が降りてきたのを見て、「あ、野津田からの帰りに乗ったシャトルバスと同じだ」というのを思い出しました。どうもアウェイ観戦用バスツアーを組んだみたいで、気合が入ってるなぁと感じましたね。

 試合は3-2でエスパルスの逆転勝ち。スタジアムの雰囲気も凄かったし、今後数年間語り草になるような試合でしたね。たまにこういう試合に巡り合うから観戦はやめられないんですよねw。

<明治安田生命J2リーグ 於 IAIスタジアム日本平>

 清水エスパルス 3ー2 FC町田ゼルビア

20230819_200936_small

 エスパルスのスタメンは以下の通りです。

20230819

 SUB:大久保、北爪、岸本、吉田、宮本、西澤、オ セフン

 試合開始から両チームの当たりが激しい一方で、町田の方がハーフウェイライン付近で得たFKでセットしてGKがそこへボールを入れる形が2本続き、その流れから右からのスローインになり、てっきりロングスローが来るのだろうと思ったところで町田が奇襲を仕掛けます。さもスローインをしに近付いたような鈴木準弥にエリキがスローインでボールを渡し、フリーでボールを受けた鈴木準弥は山原とノリさんの間に浮き球を送り、松井がそこへ飛び込んで潰れ、こぼれ球にいち早く反応した高橋大悟が押し込んで、エスパが町田に先制を許します。秋葉監督は「緩みガー」と少々ご立腹でしたが、あそこは誰もがロングスローだと思ったでしょうし、そこで目先を変えた上に身長の面で弱点となる山原のところを狙うあたりに町田の強かさが出てましたね。

 大事な試合で先制した町田は自信を持って自分達のFootballをやってきました。全体をコンパクトにした上で前の3~4人がプレスをかけてボールをサイドに誘導して中へ入れさせず、中にボールが入った時はボランチを中心に厳しくチェックをかけてボールを奪い、空いているスペースへシンプルに出して藤尾、エリキらを走らせる。シンプルなやり方なのですがそれが徹底されていてかつ強度が高いので、ウチとしてはなかなかボールを奪えません。加えてファウルを受けたり町田ボールのスローインになった時はゆっくりセットしてゴール前にボールを入れてくるから、選手としてはさして崩されたわけではないのに何か圧迫感を感じてしまうし、リードされている分余計フラストレーションを感じていたと思います。これに対してエスパも何の対策もとってなかったわけではなく、権田のGKの時に原を前に上げてそこに入れる事でプレスをかわそうとしたり、真ん中でボールを持てたら相手のブロックが揃う前に攻め切ろうとしたりと工夫はしていたのですが、連携ミスもあってなかなかうまくいきません。そうこうしているうちに23分、宇野の右足アウトにかけてのサイドチェンジからサイドハーフの平河が仕掛けてのグラウンダーのクロスを入れ、それをエリキが高橋より一瞬早くボールに触り、2失点目を喫してしまいました。

 前半半ばで2点ビハインドで、しかもここまでシュートZERO。エスパルス側としては本当に厳しい状況でした。が、30分頃のエリキのペナ近くからのシュートを権田がファインセーブで止め、その前後あたりから乾、白崎、ホナウドが頻繁に最終ライン近くに下りてボールを引き取ったりカルリーニョスがドリブルで持ち出したりして次第に相手陣へボールを運べるようになってきます。更に37分、エスパにとって脅威となっていたエリキが6分頃の怪我を悪化させて交代となりました。これは町田にとっては誤算だったと思います。そして44分、ハーフウェイラインとペナの中間あたりで得たFKで、今度はエスパがセットして直接ボールを送ると見せかけて乾が山原へパスを出し、山原がサイドへ持ち出してから左足でクロスを入れ、それを合わせた高橋のシュートは止められましたが、こぼれ球をカルリーニョスが押し込んで1-2。その後はエスパが押せ押せの展開となり、そのまま1-2で前半を折り返しました。

 後半、ここ数試合と同じくエスパはシステムを以下の形に変更します。

20230819_20230822230701

 これが町田相手にもハマりました。町田は前述のように前3~4枚で最終ラインにプレスをかけてきますが、その分中盤は数的優位になります。またこちらのWBにボールが渡った時、町田のSBとしてはチェックにしに行きたいところですが、何せシャドウに乾とカルリーニョスがいるのでなかなかポジションを崩してチェックにいく勇気を出せません。エスパは更に白崎や原まで上がってきて完全にペースを握り、町田は藤尾のキープ力と推進力に頼るしか攻め手がなくなります。ただ最後のところで崩し切れなかったのですが、61分にまた見事なゴールが生まれます。最終ラインでボールを回している時に乾が町田のボランチとサイドハーフの間に下りてきて、ノリさんがそこへパス。ボランチの宇野が寄せてきますが、乾は宇野に手をかけられながらも見事なターンで振り切ってボールを前に運び、ペナ前に来たところで右脚を一閃。松井に当たったボールが見事な弧を描いてゴールに吸い込まれ、エスパルスが同点に追い付きました。この日の乾は相手の厳しいチェックもあって決して良い出来ではなかったのですが、このプレーは神がかってました。

 この後更に攻勢をかけるエスパを何とか止めるべく、町田は3枚替えを敢行し、こちらと同じ3-4-2-1にしてきました。誰が誰を見るかを明確にするための策と思われ、実際一時的にエスパの勢いは止まりますが、秋葉監督は「ヤだ!」とばかりに飲水タイム明けにセフンを入れて下記の布陣にしてきました。

20230819_20230822230702

 勝負をかけてきたわけですが、これがまたハマりました。町田の3バックは誰が誰を見るのかを再びボヤかされ、更にこちらの3バックに同数でプレスをかけるのも町田がシステムを変える理由だったと思うのですが、エスパの最終ラインとすれば繋ぐのが苦しければ前のセフンとサンタナにロングボールを入れればいいわけです。こうして町田のプレスは無力化され、5-4でブロックを敷くしかなくなりました。更に秋葉監督が最後にうった手が西澤の投入。乾、カルリーニョスに代えての投入で、アンカーから上がったホナウドと共にインサイドハーフの位置に入り、アンカーには宮本が入りました。84分、ホナウド、宮本、北爪、原の4人で丹念に右サイドでボールを出し入れした後に原からサイドライン付近でボールを受けた西澤が見事なクロスを入れ、ニアに入ったサンタナがこれまた見事なヘッドでボールをゴールに突き刺して、エスパルスが逆転に成功しました。この日久々にメンバー入りした西澤について秋葉監督は「練習で凄く調子が良かったから」と仰ってましたが、一方で町田はクロスからの失点が多いというデータをご存じのようでした。だから終盤まで同点なら西澤を入れてクロスからの得点を狙ったのだと思います。これまた理にかなった起用ですよね。勿論西澤の練習での頑張りがあればこそですが。この後はシステムを3-4-2-1に戻して町田の反撃を落ち着いていなし、エスパルスが大一番を制しました。

 前半に関してはエスパとしては誤算続きだったと思います。開始直後に奇策にハマって先制を許したのが最初で、その後は自分達の戦いに自信を持つ町田に苦しめられましたし、それ以上にリードを許した事でかなり焦りが出たんだろうと思います。町田はプレーが止まるたびに心理戦を仕掛けてきましたしね。そんな中で次第に落ち着きを取り戻して前半のうちに1点返せたのが勝因の1つでしょう。後半に関しては理詰めのシステム変更、選手交代が見事にハマりましたが、思えば3-4-2-1も3-1-4-2もこれまでの試合で1度は使っている形で、前者に関してはここ数試合の勝ちパターンになっていますからね。その経験がこの大一番で活かされました。そしてそうしたシステム変更や選手達のアクションによって町田を押し込み続けて息をさせない「超攻撃的、超アグレッシブ」というエスパルスのFootballをし続けた結果が、この日の勝利につながったと思います。これは大いに自信に思っていいでしょう。

 これで勝ち点は55。順位は3位のままですが、4位の東京Vには少し差をつける事が出来ました。が、この試合もあくまで通過点です。次のアウェイでの秋田戦で負けては何の意味もありません。ホームで苦杯を喫した非常に難しい相手で、しかも乾を欠いての戦いとなりますが、何としても勝ち点3をとって帰ってきて欲しいと思います。

P.S
 この日主審を務めた先立さんは、前半確かにイエローカードを出す基準がわからず「なんだかなぁ」と思ってしまうジャッジをしてました。が、後半は切り替えてこられた感じで、納得感のあるジャッジだったと思います。何より乾がノリさんからパスを受けてターンした時に宇野が乾を引っ張った感じでしたが、先立さんは「アドバンテージ」の動作をしてプレーを流してくれました。これが同点ゴールに繋がったわけですし、非常に良いジャッジでしたね。

※ブログランキング参加中です。

にほんブログ村 サッカーブログ 清水エスパルスへ
にほんブログ村 

PVアクセスランキング にほんブログ村

|

« 夏の移籍ウィンドウの動きその6 | トップページ | 足踏み(8/27 秋田戦) »

コメント

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)




« 夏の移籍ウィンドウの動きその6 | トップページ | 足踏み(8/27 秋田戦) »