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2023年4月18日 (火)

濃密な90+100分(4/16 山口戦)

 突然思い立って、アウェイの山口戦を観に行ってきました。山口県は通った事は何度もあるものの宿泊するのは大昔となる高校の修学旅行での萩宿泊以来で、山口市には訪れた事もありませんでした。予定があって山口に入るのが遅くなり、試合日の朝に寝坊してしまったためろくに観光出来ませんでしたが、国鉄時代にも動いていたであろう気動車に乗ったり、スタジアム最寄り駅の大歳駅が無人駅だったりする一方、駅からスタジアムへ向かう通りにはいきなりステーキやコメダ珈琲店が並んでいるなどなかなかのカオスっぷりを味わう事が出来ました。

 天気予報でちょうど試合時間に雨が降るという予報だったため、メインスタンドの屋根の下で観戦しました。試合開始直前に雨が降ったもののその後は晴れ間も見えていたのですが、後半に入った55分過ぎに突然付近で雷が鳴り(稲光も見えたように思いました)大雨も降り出して、それにより試合は約45分間中断。16時から再開したものの70分頃に再び雷が鳴って再度試合中断。今後は55分ほど中断して17時10分に再開となりました。生観戦中に雷雨による試合中断はこれまで2度経験しましたが、1試合のうちに2度も中断したのは初めてです。これでスタンドが貧弱だったら最悪ですが、今回初めて訪れた維新みらいふスタジアムは2011年の国体開催に合わせて改装されたもので、特にメインスタンドは大体50~70%くらいが屋根に覆われていて、スタンド下のコンコースもホーム・アウェイ両サポーターを避難させる事が出来るほどの広さがありました。まあ途中吹き込んだりしたので全く濡れなかったわけではないですが、100分余計に濃密な時間を過ごす事が出来たなと思ってます。

<明治安田生命J2リーグ 於 維新みらいふスタジアム>

 清水エスパルス 6ー0 レノファ山口FC

20230416_163531_small

 エスパルスのスタメンは以下の通りです。

20230416

 SUB:大久保、高木、ホナウド、カルリーニョス ジュニオ、ディサロ、乾、チアゴ サンタナ

 連戦を考慮してか前節からスタメンを7人入れ替えてきました。更に先日来季新加入と特別選手指定が発表されたばかりの高木がリザーブ入りと、9連戦の7戦目という事でコンディション作りの難しさを実感させるメンバーですが、一方でカルリーニョス、ディサロ、乾、サンタナの4人がリザーブ入りし、えげつなさも感じる構成でもありました。あと最初にスタメンを見た時は神谷が乾に代わってトップ下に入るのかなと思っていたのですが、始まってみると北川が真ん中に入ってセフンと2トップを組み、神谷が左サイドに入りました。

 まず最初のセットプレーを活かして得点できたのが大きかったと思います。その前に山口にもセットプレーのチャンスがあって、ボールも非常に処理のしにくい良質のボールでしたから余計にそう思います。お互いにあったチャンスをエスパの方がモノに出来た分心理的に優位に立てましたね。それでエスパがより活発にプレスをかけるようになって、それが2点目に繋がったわけですが、あの場面は北川とセフンでCBにプレスをかけて、何とか前にいた小林に付けたのですが、小林に白崎と中山が挟み込むように寄ってきたのでたまらずボールを戻したところをセフンがカットして北川にスルーパス。これを北川が落ち着いて決めてくれました。北川は開幕から決定機を逸し続けてきたので嬉しかったでしょうね。

 前半半ばまでに2点をとった事で、この後もエスパが前半終了まで優位に試合を進めましたが、この前半の45分の戦い方や選手の配置に仙台戦で出て来た懸念事項の

 ・乾が出場してない時にどう攻めるの?
 ・1点しかとれなかったために引き分けたけど、今後どう得点力を上げるの?

に対する対応案の一部が提示されたように感じました。神谷をトップ下でなく左サイドに置いた事、その代わり明確な2トップにした事です。神谷が左サイドで相手のプレスの逃げ道の役割をしつつ中に入って(元々サイドハーフは1列内側のレーンに絞った立ち位置にしてますが)2トップなど周りの選手とパス交換しながら攻撃のリズムを作ってました。乾がいた時に真ん中でやっていた役割ですね。その分神谷が左サイド深くに入る場面は少なかったですが、その分右サイドに岸本、中山という槍の役割をこなせる選手を2枚置いて彼らにサイドをどんどん突かせる事で山口の守備陣に十分な脅威を与える事が出来ていました。そして真ん中にはトップ2人を配置して、カウンターからセフンのヘッドなど惜しい場面を作っていましたし、北川も本職のトップとして精力的にボールに関わる事が出来ていたと思います。

 まあ選手起用に関しては9連戦の7試合目という事でコンディションを考慮しての側面が大きいだろうと思います。ただ改めて試合を見直して選手のプレーぶりなどを見てみると前述の意図が推察できて、興味深いですね。少なくとも就任当初のイメージとは違って結構理詰めで準備してきているなと思います。またこうやっていろいろな選手を試合に出して競争させる事は刺激になっていいと思いますし、今のところ良い感じでチームが回っているように感じます。また選手が代わっても両サイドハーフは内側に絞って相手の守備ブロックも絞らせてそれで空いたスペースをSBが使うとか、サイドチェンジを上手く使うとか、ネガトラ、ポジトラを早く、とかいったチームとしてのプレー原則が共有されているのも良いですね。

 後半に関しては、二度も試合が中断したにも関わらず選手達が最後まで集中して戦ってくれて、その上で4点を追加してかつけが人が1人も出なかったのが良かったというこの1点に尽きると思います。やはり選手としたら集中を保つのは難しいですし、特に2度目の中断明けはピッチが思いきり水を含んでいてボールが思うように転がらない状態でしたから、怪我を起こしやすい環境だったと思いますので。選手達はもちろんですが、マッサージなどを行うコンディション担当のスタッフが本当に良い仕事をしてくれました。一方、山口にとっては不運が重なった感じでしたね。後半ボランチを代えて守備の強度を上げる事で入りから押し返していたところに1度目の中断が入って反撃ムードが削がれ、「ならシステムを変えよう」という事で1度目の中断明けからエスパを押し込んで両サイドからクロスを何本か上げるなど良い時間帯を作ったのに65分にセットプレーから3失点を喫し、「なら3枚替えだ」とアタッカーを入れて反撃しようとしたら2度目の中断。で、その中断明け冒頭にディサロに4点目を決められて、その後何とか1点返そうとはしてましたがピッチコンディションもあって思うようにいかなかったですね。そんな感じで山口からすると反撃しようと手を打つたびに中断が入って勢いが削がれたという思いはあるのではないかと思うのですが、これもウチが前半のうちに2点リードした事が相手に焦りを感じさせ、こちらはアクシデントがあっても余裕を持って対処できたからなので、先制点、そして追加点の重要性を改めて感じた試合となりました。

 リーグ戦の次の試合は土曜になりますが、エスパルスは明日ルヴァン杯グループリーグがあります。相手は川崎でアウェーゲームとなります。Youtubeの動画を見る限りでは明日はかなりフレッシュなメンバーで戦う事になりそうです。山口戦のメンツ以上に試合出場に飢えているでしょうから、どんな戦いを見せてくれるか楽しみです。

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