9連戦初戦(3/26 ルヴァン杯浦和戦)
先週から今週にかけては国際Aマッチウィークでした。そのためJ1はリーグ戦の代わりにルヴァン杯が行われましたが、昨季自動降格してしまったエスパもこの大会に参加しており、昨日(3/26)アウェーで浦和との試合を行いました。J1のクラブと戦えるのは有難いと言えば有難いですが、その分ただでさえ試合数が多いJ2で戦っている中にルヴァン杯が入ってくるためにスケジュールが非常にタイトなので、「罰ゲーム的な意味合いの方が強い」とつい考えちゃいますね。
結果は1-1のドロー。今季公式戦6つ目の引き分けです。とはいえアウェーで浦和相手に先制されながら追い付く事が出来たので、ポジティブに感じる事の出来るドローでした。
<JリーグYBCルヴァンカップ グループステージ 於 浦和駒場スタジアム>
清水エスパルス 1ー1 浦和レッズ
エスパルスのスタメンは以下の通りです。
SUB:梅田、監物、落合、ホナウド、岸本、森重、北川
エスパルスはこの試合を皮切りに中2日もしくは3日で9連戦をこなす事になります。そうなるとリーグ戦に比べて重要度の低いルヴァン杯はある程度割り切る必要があるという事で、ゼ リカルド監督は先週のダービーからスタメン11人を総入れ替えしてきました。一方の浦和は次のリーグ戦まで間が空くという事で、ベストメンバーに近い布陣を敷いて来ました。
前半は両チームのメンバーの個々および連携の質がもろに出たような展開でした。エスパは2トップのコロリ、乾でけん制をかけてボールをサイドへ追い出してそこで奪いたかったのでしょうけど、浦和のパス回しの前に後退を余儀なくされてしまいます。それでも4-4のブロックで中を固める事で浦和にこちらのブロックの外側で回させる形に出来ていたのですが、如何せんボールを奪う位置が低いので、ボールを奪ってもすぐさまチェックをかけてくる浦和の前に思うようにビルドアップさせてもらえず、前に蹴ってもトップのコロリは相手選手を背にしたプレーがそんなに得意なわけではないのですぐ奪われる事の繰り返し。さすがに「これじゃマズイだろ」と思ったのか30分くらいからもう少し前でプレスをかけようとしたのですが、38分、そのプレスをかわされフリーで前に持ち出されての荻原のクロスをリンセンに合わされて先制を許します。あの失点は荻原に余裕を持ってクロスを上げられた時点でアウトでしたね。かといって北爪からすると荻原の大外を上がってくる選手もいたので、あれ以上詰めるのは厳しいでしょう。結局人数をかけたプレスを剥がされた時点で勝負ありでしたね。その後、乾がより積極的にボールを引き出すようになって若干浦和を押し込む時間も作りましたが、シュートシーンまで繋げる事は出来ず、0-1で前半を折り返しました。
後半、浦和は試合を決めるべく開始から積極的に前に出て来ました。両サイドともサイドにボールを付けたら他の選手がポケットを狙う動きを頻繁に仕掛けてエスパのブロックを揺さぶってきます。エスパは防戦一方となり、リンセンに1度、関根に2度、そして大久保にペナ内から決定的なシュートを撃たれてしまいます。これらをGK大久保のセーブにより凌ぎ、64分にホナウドと北川が入りましたが、この2人が非常に良い働きをしました。ホナウドは最終ラインの前のフィルター役をこなすとともにボール保持時は後ろでボールを落ち着かせる役割を担い、北川は前プレのスイッチ役として相手DFを追うとともに、ボール保持時は前から後ろに落ちて後ろからボールを引き出す役、要はダービーでディサロが担ってくれた役割をこなしてくれました。それにより落ち着きを取り戻したエスパは71分、ホナウドから中山へのロングフィードはカットされたものの、セカンドボールを拾おうとしたモーベルクに北爪がチェックをかけ、そのこぼれ球を拾ったコロリが前へ持ち出して、左足で豪快な同点ゴールを決めてくれました。あのシュートはコロリが本当に見事でしたが、北川と北爪がボールを引き出そうと両側からランニングした事で浦和の守備陣に的を絞らせなかった事も大きかったと思います。この後はエスパが逆に押し気味に試合を進め、北川が2度の決定機を掴むなど浦和を追い詰めましたが、一方の浦和も興梠が抜け出して決定的なシュートを放つなど譲らず、試合は1-1のドローに終わりました。
前述の通り、この日のエスパはスタメンを総取っ替えして臨みました。ですのでここからは個人に目を向けたいと思います。まず乾がトップ下で起用されました。キャンプの頃はこのポジションで使われていたので試合前は「どんな感じになるのかな」と密かに注目していました。で、前半の終わり頃にボールに積極的に触ってリズムを作るのを見て「こういうのを狙っているのかな」と思って観てましたが、全般的にはそれ以前にボールを乾の元へ運べない状態だったし、ボール非保持時のプレスが物足りなかったですね。まあ比べる相手がディサロや北川なのでプレースタイル的に無理がありますが、この日のようにボールを持たせてくれない相手の時は少なくともトップ下では使いにくいかなと感じました。まあ怪我もあって本調子ではないでしょうけどね。次に注目していたのはボランチに入った神谷。試合後の監督のコメントによると松岡の後釜候補として期待しての起用だったようです。確かにボランチでもプレーした経験はあるみたいですが、ここのところはアタッカーとして起用されてましたから、そこからボランチに下がってプレーするのは簡単ではないのかな、と感じました。白崎みたいな守備の強度はないですからね。ただパスセンスは高いし簡単にはボールを取られない足元もあるので、少しずつでも慣れてくれれば面白い存在になるかもしれません。
という感じでいまひとつだった選手からあげてしまいましたが、次は良かった選手。まず大久保は良かったですね。フィードのところはまだまだですが、難しいシュートを何度も止めてくれました。勝ち点1をもぎ取った立役者だと思います。それと菊地がU-20アジア選手権から帰国して起用されたわけですが、時折危なっかしい場面はあったものの抑えるべきところは抑えてくれたと思います。CBは高橋、ノリさんの2人が不動の存在ですが、同じく90分フル出場した井林と共にある程度アピールに成功したのではないかと思います。
スタメン組をほぼ休ませた中で勝ち点1をもぎ取る事が出来たのは評価していいと思います。ただあくまで優先すべきはリーグ戦で、ここで勝てなければ意味がありません。まずは明後日(3/29)の群馬戦で何としても勝ち点3を取りたいですね。
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