半年ぶりの公式戦勝利(3/8 ルヴァン杯川崎戦)
J1からの降格組にはルヴァン杯に出場する権利(懲罰?)が与えられてまして、エスパルスは今季もルヴァン杯に参加する事になっていましたが、水曜(3/8)に第1戦の川崎戦がホームのアイスタ日本平で行われました。
初戦から川崎と当たるなんてクジ運が悪過ぎだろと思っていましたが、試合は3-2で勝利。昨年8月の京都戦以来半年ぶりの公式戦勝利をあげる事が出来、試合後は選手スタッフ全員が集合して3年ぶりの勝ちロコが行われました。現地でご覧になった方々が羨ましくはありますが、平日の夜にわざわざアイスタまで行ったからこそ見る事が出来たわけで、それに対するご褒美ですよね。
<JリーグYBCルヴァンカップ グループステージ 於 IAIスタジアム日本平>
清水エスパルス 3ー2 川崎フロンターレ
エスパルスのスタメンは以下の通りです。
SUB:梅田、監物、松岡、中山、乾、ベンジャミン コロリ、森重
お互いに前の試合からスタメンを代えて臨んだ試合ではありますが、自分達が今季志向するサッカーを貫いて勝てたというのは非常に意義深いと思います。
勝因はボール非保持時、つまり守備が最後まで崩れなかった事だと思います。4-4-2のブロックをコンパクトに保った上で、2トップの2人がけん制をかけてパスコースを限定し、中盤にボールが入った時にプレスをかけてボールを奪いに行き、川崎がボールを後ろに戻せばボールを追って全体がラインを上げ、プレスをかわされたらリトリートして真ん中を締めつつボールホルダーにチェックに行くというやり方をほぼ90分間やり続ける事が出来ていたと思います。川崎はボール回し、特にプレスからボールを逃がすポイントを作るのが上手いし、「え!」と思うようなところをボールを付けたりするので非常にやりにくかったと思いますし、幅を使ったりウラへボールを入れてきたりするのでブロックをコンパクトに保つのは大変だったと思うのですが、ブロックが間延びする時間帯は少なかったと思いますし、川崎がボールを後ろに下げたら最終ラインを上げるのも忘れずにやっていました。特に後半は押し込まれましたし2失点しましたけれど、全員が集中して守る事が出来ていたと思います。
とはいえ1失点目は反省点ですかね。マルシーニョにボールが入った時点で中盤が最終ラインに完全に吸収されて、チャナティップの前に広大なスペースを与えてしまいました。あそこは最低でもボランチの二人は残って真ん中を空けないようにしなければならなかったと思います。それと2失点目のPKについては松岡にとっては不運でしたが、足を相手の頭に当てる格好になったのは拙かったですね。どういう風にすべきだったかは難しいのですが、1失点目と合わせてどう対応すべきだったかをチームで認識合わせして欲しいです。
一方、ボール保持時、つまり攻撃は、これまでの3試合と違って、ボールを持ったらなるべく早く前にスペースを見つけて、そこにボールと人を動かすというのが徹底されていたと思います。典型例が1得点目で、川崎のプレスをかわして白崎にボールが入った時、右サイドに広大なスペースがあったのを見逃さずに岸本が走り込み、白崎からボールを受けた神谷が岸本のスピードを殺さないようなパスを送って、それを受けた岸本がボールをキープしている間に北爪がオーバーラップしてきて、岸本も絶妙なタイミングで北爪に繋いで、結果として北爪はフリーでクロスをあげる事が出来た。長身を活かして見事なヘッドを決めたオ セフンも見事でしたが、そこに至る流れが見事でしたね。2得点目も川崎がボールを後ろに戻すのに合わせて連動したプレスがかかり、岸本がボールを奪った時には神谷らがプレスをかけるために前に出ていた。そうした積極的な前への動き出しは得点シーン以外でも多く見られました。そうした前とかウラへの積極的な動き出しが攻撃を大いに活性化させたと思います。
じゃあその前の3試合で選手達がサボっていたかというとそんな事はなくて、特に前節の長崎戦では長崎が比較的ブロックを低めに設定していたため、前にスペースがなかったのが大きいんですよね。逆に川崎はカテゴリが上ですし攻撃型のチームですから、その分後ろにはスペースがあった。だからこの試合の3得点を以て「これからケチャドバ期待!」と単純にはいかないだろうなと思います。ただJ2のチームが全て90分間ドン引きしているかというとそんな事はなく、相手が攻めに入ったところでボールを奪えれば相手の陣形は整っていないからどこかにスペースがあるわけで、そこをもっと意識していけばいいというのが1つ。後はリトリートされた時も、長崎戦終盤のディサロが狙ったように引いた相手のポケットのさらにウラとか狙える場所はあるし、なければ周りの選手が動いて相手を釣り出せばいい、というのはこの日の川崎が良い見本となりますよね。とにかくスペースさえ見つければそこでパスを繋いでゴールを奪う力があるというのがこの試合でわかったと思うので、後は辛抱強くスペースを見つける、もしくは作り出すというのが大事だなと思います。
個々の選手に目を向けると、まずエスパ移籍後初出場の北爪が良かったですね。攻守ともに効いていたと思います。右サイドハーフに回った岸本も良かったですし、この2人のどちらかを右SBに置いた布陣も見てみたいです。またオ セフンの高さは相手にとって脅威である事が改めてわかりました。怪我から復帰した神谷、白崎、中山も良かったですし、宮本も良いつなぎ役をしてくれました。これはリーグ戦スタメン組もウカウカしていられませんね。
ようやく今季初めて公式戦で勝ててホッとしました。が、今季の目標はJ1昇格ですので、次のリーグ戦には是が非でも勝たなくてはなりません。相手は唯一3連勝スタートの大分なので難しい戦いになるでしょうが、この試合で得た勢いを何とか活かして欲しいと思います。
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