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2023年3月31日 (金)

完敗(3/29 群馬戦)

 昨日(3/29)はホーム・アイスタ日本平での群馬戦でした。スタジアム周辺は桜が満開だとクラブが宣伝してましたが、平日なので行けるはずもなくDAZNで観戦しました。

 結果は1-3で完敗。今季公式戦初黒星である以上に内容が酷くて、試合後はブーイングに包まれたようです。まあ当然ですよね。僕もショックが抜けないまま今に至っています。

<明治安田生命J2リーグ 於 IAIスタジアム日本平>

 清水エスパルス 1ー3 ザスパクサツ群馬

 

 エスパルスのスタメンは以下の通りです。

20230329

 SUB:大久保、吉田、井林、カルリーニョス ジュニオ、宮本、中山、ベンジャミン コロリ

 まず群馬は良いチームでした。基本フォーメーションは4-4-2で、ボール非保持時はそれをコンパクトにして頑強なブロックを作り、ボールを奪ったら3-4-2-1に移行して両サイドを中心に仕掛けてきて、凄く統率が取れていました。その上1人1人が良く走って球際で粘り強く対応してきました。特に前線の長倉と中盤の佐藤が良い選手でしたね。

 それに対してエスパルスの出来が悪すぎましたね。

 試合の入りは悪くなかったと思います。ボール保持で優位に立ち、11分頃にはハーフスペースでボールを受けたディサロからサンタナへのスルーパスが通って最初のシュートチャンスを作っています。が、15分頃に相手バイタル付近でボールを受けたホナウドが相手に突かれてボールをロストして一気に自陣までボールを運ばれたあたりから群馬のボール保持時にリズムが出てきて、25分、自陣右サイドニアゾーンでの不用意のファウルによるFKをファーサイドで畑尾にどフリーで合わされて失点。4分後に中盤でのパスカットからのカウンターから最後はディサロが押し込んですぐさま同点に追い付いたものの、3分後、右サイドを崩されてファーサイドで佐藤に合わされて2失点目。その後はボールは保持するも決定機を作るには至らず、1-2で前半折り返し。後半もボール保持では優位に立つものの、ハーフタイムでリセットした群馬が前へプレスをかけるようになって、53分、こちらの左サイドまでボールが渡り、そこからの佐藤の左足の見事なクロスからファーサイドで長倉に合わされ、それが岸本に当たってゴールに吸い込まれて3失点目。その後のエスパはボールは握り続けたものの決定機は2回くらい。逆にもう1失点食らいそうな場面もあって、全くいいところがないまま群馬に完敗を喫しました。

 まあどうしても得点が取れない、それ以前に引いた相手を崩せないというところに目が向きがちなので、ボール保持時から書きます。ボールを最終ラインから前へ運ぶところと押し込んでからの横の揺さぶりまでは悪くないと思うんですよ。SBにボールが入った時にはサイドハーフともう1人でパスコースを2つ作ってそこから前進を図り、押し込んでからは同サイドでボールを出し入れしたり、それで相手ブロックを片方に寄せてからサイドチェンジするという横の揺さぶりは出来ていますし、相手のブロックを広げるための常套手段ですよね。ただ、タテ方向に揺さぶる、要はウラを取る動きがない、あるいはあっても使えてないんですよね。それにたまに中にボールが入ってもそこから先どうするかについてのプランがないから、結局またサイドへ振るしかない。そうなると相手は外でボールを回されてもある程度捨てて真ん中だけ締めていればいいという事になってしまい、結局ブロックを崩せないですよね。だから相手のウラを如何にとるかというのをもっと考えないといけないと思います。

 ただそれ以前の話として、パス回しが足元のパスの繰り返しばかりなんですよ。単調過ぎます。それに仕掛ける場面が少ないですよね。群馬が4得点目を決めるかという決定機を作ったのがこちらの右サイドでの山中の粘り強い突破からでしたが、エスパにそういう仕掛けは殆どなかったですよね。ただその数少ない仕掛けからエスパも数少ないチャンスを作っているんですよ。60分くらいにはディサロが右サイドでボールを受けた後ニアゾーンに持ち込んでサンタナへラストパスを送っているし、90分頃のコロリのヘッドもカルリーニョスが左サイドを突破してのクロスからです。ヒントはあるんです。大体小綺麗に崩そうとし過ぎなんですよ。そんな出来もしない華麗なパス回しに拘泥する前に、何よりも勇敢に、かつ泥臭く仕掛ける姿勢を求めたいです。

 ちょっと長々とボール保持時の問題点を書いてしまいましたが、この日より問題なのはボール非保持時です。

 前述の通り、群馬は基本システムは4-4-2ですが、ボールを保持したら右SBを前に上げて残りの3人でビルドアップをする3-4-2-1に移行します。ボール非保持の際は4-4-2で守るエスパとシステム上ミスマッチになるわけですが、それに対する対応が全く出来てなかったように見えました。象徴的なのは2失点目です。エスパが攻め込んだところで群馬にボールを奪われカウンターを受けそうになるんですけど、エスパの戻りが早かったのでいったん群馬にボールを下げさせます。が、群馬は最終ラインからボールを回して左WBの立ち位置の川上へ。これには右SBの岸本が対応する事になりますが、そうなると岸本がいたスペースが空くので高橋はそこを意識せざるを得ない。その高橋と白崎との中間ポジションに長倉が来てパスを要求。そこへパスが来て高橋が対応するけれど股抜きされてニアゾーンへ侵入を許し、慌てて鈴木、山原が右へスライドするが、大外の佐藤に西澤は置いて行かれていて佐藤はどフリー。完璧に崩されたわけです。このシーンだけでなく試合を通してシステム上のミスマッチにどう対応するのか、どこでボールを奪うのかというのが曖昧なために簡単にブロックを崩される場面が何度もありました。先程の失点の場面にしても、相手左サイドの中塩にボールが渡った時に北川は中を切っていたのでじゃあ外に追い込んで潰すのかなと思いきや、川上にボールが入った時に白崎は岸本の加勢にいくわけでもなくかといって中間ポジションに入った長倉につくわけでもない曖昧な立ち位置。岸本も川上のスピードを気にしてタテを切るだけだし、それでまんまと中間ポジションの長倉にボールが渡ってしまう。他にも中間ポジションに入られて守備が後手を踏む場面が再三ありました。

 群馬がこの試合までに十分な時間があったのに対し、エスパは日曜のルヴァン杯から中2日しかありませんでした。だから群馬と比べて準備が不足していた点は否めないとは思います。が、群馬がボール保持時と非保持時でシステムを変える事は情報として入っていたはず。そうなると準備以前にシステム上ミスマッチの相手をどう捕まえるか、どこでボールを奪うかの約束事が徹底されてない可能性の方が高いでしょう。基本システムが異なる相手との試合としては大分戦がありますが、あの時は大きな破綻はなかったと思います。ただその後のダービーでの失点シーンなどを見て群馬の大槻監督はこちらのボール非保持時の約束事の曖昧さを見抜き、システムがミスマッチなら更にこちらを後手後手に追い込めると踏んだのではないかと。その狙い通りにやられた格好ではないかなと思います。

 個々の対応が緩すぎるという不満はあります。3失点目に繋がるクロスを上げた佐藤に応対したのはホナウドでしたが、もっと詰めて自由にやらせないようにしないとダメです。が、それ以前に誰が誰を見るのか、あるいは自分はどのゾーンを見るのかといった事が曖昧では応対が緩くなるのも致し方ない部分があります。岡山戦とか大分戦とかを見て「守備の強度が高くなった」と感心したものですが、早くもそれが非常に怪しいものとなってしまいました。次の相手の甲府は4-2-3-1で戦ってくるチームなので捕まえやすくはありますが、4バックで泣き所となるニアゾーンを突いてくるのは十分あり得ます。監督・スタッフには守備の約束事の再確認を早急にしてもらいたいです。勿論選手間でもこの日起こった事をしっかり話し合って欲しいですね。

 この日の敗戦は内容が酷かったので、本当にショックでした。その分色々溜まってしまって記事が長くなってしまったかもです(汗。この状態で明後日(4/1)甲府と戦わないといけないのはチームにとっては本当に厳しいですが、まずは気持ちを切り替えて戦って欲しいです。

 最後に1つ。ここまでゼ リカルド監督に対しては良い仕事をしていると評価していたし、結果こそ出ていないものの内容は悪くないと書いてきました。が、ここまで結果が出ない上に守備面で今回のような粗が出てしまうのはきついですね。辞めさせろ、とまでは言いませんが、少なくとも次の監督候補は探しておくべきかなという気はしてます。

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