2023年J2戦力分析その4(磐田、藤枝、岡山、山口)
今季のJ2の各クラブの戦力分析(といっても軽めのつもりですが)第4弾です。今回は静岡の2クラブと中国地方の2クラブについて書きます。
今回もYoutubeのサッカーキングチャンネルの週刊J2やエルゴラッソなどを参考にさせて頂きました。
〇ジュビロ磐田(昨季順位:J1 18位)
監督:横内昭典(1年目)
基本システム:4-2-3-1(?)
主な在籍選手:GK 三浦
DF リカルド グラッサ、伊藤、山本義、森岡、鈴木雄、松本
MF 遠藤、山本康、上原、山田、金子
FW 杉本、ファビアン ゴンザレス、ジャーメイン良、大津
主な加入:中川(DF 琉球)
鈴木海(DF 栃木)
針谷(MF 北九州)
藤川(MF 福岡)
主な退団:大井(DF イースタン ライオンズSC)
黒川(MF 町田)
一昨季J2を制覇し、意気揚々と昨季J1に乗り込んだものの、ルキアンの穴を埋められないまま調子を崩して最下位となりJ2に逆戻りしてしまった磐田。更にファビアン ゴンザレスの二重契約問題で一年間の補強禁止処分を受けてしまうという泣きっ面に蜂という状況となりましたが、幸い今オフでの流出はほぼなく、昨季レンタルに出していた選手達を戻す事で昨季、そして一昨季のJ2優勝時と同等の戦力を維持する事に成功しました。ですので昇格争いには間違いなく絡んでくると思いますが、気になるのが仕上がりの遅さです。今季から就任した横内監督はキャンプまではインテンシティや切り替えの意識付けといったベースを鍛えるところを行ってきたようですが、戦術の落とし込みについては行ってこなかったようで、そのせいかキャンプでのエスパとのトレーニングマッチではあまりいい所がなかった様子。一昨季もリーグ戦を通してチーム力を上げて中盤から一気に調子を上げた経験はあるものの、今季同じ形でチーム力を上げられるかは未知数。どの段階でチームを仕上げられるかがカギではないでしょうか。
〇藤枝MYFC(昨季順位:J3 2位)
監督:須藤大輔(3年目)
基本システム:3-4-2-1
主な在籍選手:DF 小笠原、川島、鈴木翔
MF 水野、金浦、久保、榎本
FW 杉田、横山、渡邉
主な加入:上田(GK 大宮)
岡西(GK 甲府)
山田(DF 大宮)
工藤(DF 浦和)
新井(MF 鳥取)
魚里(MF 鳥取)
徳永(MF 宮崎)
矢村(FW 新潟)
アンデルソン(FW モト クルブ)
主な退団:内山(GK 鳥栖)
神谷(DF 甲府)
鈴木惇(MF 未定)
押谷(FW 福井)
藤枝は昨季のJ3で夏頃から一気に調子を上げて鹿児島、松本と激しい昇格争いを演じ、最終的に2位を勝ち取り初のJ2昇格を果たしました。得点58、失点29はいずれもリーグ2位。ボールを握って後ろから繋いで崩すスタイルで、一方でボールロスト時の切り替えの速さもあり、非常に現代的なフットボールをしてくるチームです。今オフはビルドアップ時の起点となっていたGKの内山を鳥栖に引き抜かれ、更に鈴木惇と契約満了となるなどの戦力流出はありましたが、一方で新井、魚里、徳永といったJ3で活躍した選手を獲得し、攻撃力の上積みを図りました。更に攻撃の中心である横山をプロテクト出来たのも大きいでしょう。J2が初めての選手が殆どのようですし、更に正GKをどうするかという問題もありますが、J2のレベルに慣れてくれば怖い存在になるかもしれません。
〇ファジアーノ岡山FC(昨季順位:3位)
監督:木山隆之(2年目)
基本システム:3-4-2-1
主な在籍選手:GK 堀田
DF 柳、ヨルディ バイス、濱田、河野
MF 輪笠、田中、佐野、ステファン ムーク、河井
FW チアゴ アウベス、永井
主な加入:高木(DF 横浜FC)
高橋(MF 湘南)
田部井(MF 横浜FC)
川谷(MF 清水)
鈴木(MF 水戸)
櫻川(FW 千葉)
坂本(FW G大阪)
主な退団:成瀬(DF 山口)
徳元(DF FC東京)
喜山(MF 松本)
宮崎幾(MF いわき)
白井(FW 琉球)
ミッチェル デューク(FW 町田)
木山監督就任1年目となった昨季は、6月頃から調子を上げ、最終的にクラブ史上最高位となる3位に入りましたが、ホームで行われたプレーオフ第1戦で敗れJ2昇格はなりませんでした。今オフはDF陣で成瀬、徳元が抜けましたが、中盤は主力がほぼ残留。ただ一番痛いのはチアゴ アウベスと共に強力2トップを形成したミッチェル デュークを町田に引き抜かれた事でしょう。昨季はデュークをいかに活かすかを考えてチーム作りをしてきたとの事なので。ただチーム最多となる16得点をあげたチアゴ アウベスが健在で、更に千葉から櫻川ソロモン、G大阪から坂本を獲得しています。昨季の3位という結果によりチームは自信をつけているでしょうから、間違いなく昇格を争う強敵となるでしょうね。
〇レノファ山口FC(昨季順位:16位)
監督:名塚善寛(3年目)
基本システム:4-3-3
主な在籍選手:GK 関
DF 生駒、ヘナン、前、高橋
MF 佐藤謙、池上、山瀬
FW 梅木、高木、吉岡
主な加入:沼田圭(DF 琉球)
松本(DF 鳥栖)
小林(MF 大分)
田中稔(MF 群馬)
矢島(MF 大宮)
皆川(FW 仙台)
五十嵐(FW 川崎)
主な退団:渡部(DF 引退)
菊地(DF 引退)
橋本(DF 横浜FC)
佐藤健(MF 引退)
高井(MF 横浜FC)
田中渉(MF 仙台)
成岡(MF 清水)
沼田駿(FW 町田)
昨季は開幕後10節時点では8位とまずまずの順位だったものの次第に調子を落とし、なかなか浮上のきっかけを掴めずに16位に終わった山口。名塚監督3年目という事で今度こそ上位を狙いたいところなのですが、今オフはベテランの渡部、菊地、佐藤健太郎がそろって引退。特に最終ラインの渡部、菊地が抜けたのをどう穴埋めするかがカギとなるでしょう。更に中盤も高井、田中渉、成岡が、前線も高井とともにチーム得点王の沼田駿也が抜けてしまいましたので、代わって加入する小林、矢島、皆川への期待は大きいでしょうね(特に矢島)。目指すサッカースタイルはこれまでと同じく後ろから繋ぐポゼッション重視だと思いますが、メンバーがかなり入れ替わった中でどれだけ早くベストの布陣を見つけられるかがポイントでしょうね。
残り4クラブです。いずれも曲者揃いなんですよねぇ。
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