J1リーグ終了から1週間たちました。チームは今日(11/13)サポーターズサンクスデーを行い、その後解団式を行った模様で、これで今シーズンのチームは解散となりました。
で、前回の記事で予告した通り今シーズンの振り返り記事を書こうと思っていたのですが、なかなかまとめる時間がなくここまで来てしまいました。一方で大本営などいくつかのメディアが総括記事を書いているのですが、何か個人的な印象「だけで」書いている印象が拭えませんでした。なのでもう少し客観的な内容にしたいと思ったものの、僕も普段思い込みで書いているところもあるので「難しいな」と思っていました。
その時にゴール期待値という数値がある事を思い出し、それを整理したところ記事に書けそうな事が見つかったので、記事にしようと思います。ちなみにゴール期待値とは「あるシュートチャンスが得点に結びつく確率」の事で、最近欧州で取り上げられるようになっていて、イングランドプレミアリーグの総括動画でベン・メイブリーさんが使っていたので、今回使ってみました。

※ゴール期待値はSPORTERIAさんの数値を参照
1~16節は監督が平岡さんの時の数値、17~34節は監督がゼ リカルドさんの時の数値です。勝ち点は見ての通り雲泥の差なのですが、シュート数、被シュート数などその他の数値はそれぞれの時期でそれほど大きな差は見られませんでした。ただ試合毎にエスパのゴール期待値と相手チームのゴール期待値を比較して純粋にそこから拾った勝ち点を出してみたら、大きな差が出ました。
ゼ リカルドさんの時の勝ち点はゴール期待値から見た勝ち点と殆ど変わりないのですが、平岡さんの時はゴール期待値から見た勝ち点と比べて大きく取りこぼしているのです。
「ゼ リカルドさんの時もアディショナルタイムでの失点で一杯取りこぼしているのに、何故?」と思われる方が多いと思います。確かにゼ リカルドさんの時も4試合取りこぼしています。後半、選手交代によって一気に盛り返しながらドロー止まりだったホームの鳥栖戦、数的有利にも関わらず敗れたアウェイの広島戦、優位に進めながら魔の20分間で3失点して敗れた福岡戦、そして静岡ダービーですね。ちなみにアディショナルタイムに被弾してドローに終わった2試合ですが、柏戦は後半持ち直されてしまったのでほぼ同じ数値、湘南戦に至ってはシュート数わずか3本だった事もあってエスパのゴール期待値はなんと0.11で、圧倒的に湘南に制されていました。
平岡さんの時に取りこぼしたのは3試合。まずアウェイの浦和戦は後半数的有利となって圧倒的にボールを握りながらドロー止まり。次がホームのG大阪戦で、アディショナルタイムで勝ちを逃した最初の試合ですね。そしてホームの名古屋戦。前半リードを許しながら後半盛り返して同点に追い付き、イケイケドンドンだったところでプレスをかわされ裏返されてやられた試合です。
これだけ見るとあまり変わりないように思われるかもしれませんが、決定的に違うのはゼ リカルドさんの時はゴール期待値で見ると互角もしくは劣勢だったのを勝った試合があるのに対して、平岡さんの時はそういう試合が全くないところなんです。
ゼ リカルドさんの最初の試合のホームの福岡戦はスコアこそ快勝ですが、ボール支配率はそれほど変わりはなく実際のシュート数やそれを基にしたゴール期待値は福岡の方が上でした。またアウェイで連勝したF東戦、G大阪戦もほぼ互角なんですよね。そうやって競り勝って勝ち点を重ねた事がゴール期待値から見た勝ち点と実際の勝ち点に殆ど差がない事象に繋がっています。
それに対して平岡さんの時はそうした試合が全くないんですよ。思い返してみてもほぼ流れの通りにやられた印象しかないのです。ゴール期待値で圧倒されたホームの札幌戦と同じくホームの広島戦のようにドローに持ち込んだ試合もありますが、勝ちにまで結び付けた試合はないんですよね。むしろ前述の試合以外でもゴール期待値だけ見ると殆ど同じだけど印象は完敗だったホーム川崎戦、ホームF東戦、アウェイ柏戦といった試合もあるくらいです。
ゴール期待値のみで見た勝ち点だと42点で、残留するのには十分な数値だったと言えます。にも関わらず降格してしまったのは「平岡前監督時代の負債があまりに大きかった」点が非常に大きかったと言えると思います。では具体的に平岡前監督時代のサッカーの何が悪かったのかについて、稿を改めて書いてみようと思います。
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