「暫定」17位(10/8 川崎戦)
先週土曜(10/8)はアウェーでの川崎戦を観に、等々力まで行って来ました。一昨年は武漢ウィルス(新型コロナ)禍の影響でアウェー席が販売されず、去年はアウェー向けの席数が非常に少なかったので購入できなかったのですが、今年は購入する事が出来ました。声出し応援も解禁されていて、少しずつ戻って来ているなぁと感じました。
試合は先行を許しながら後半早々に逆転し、あともう少し耐える事が出来ればというところで逆転を許しての敗戦。期待をもたされた分ショックも大きく、一緒に観戦した友人とは殆ど会話出来ずに帰宅する事となってしまいました。おまけに帰宅途中で他会場の試合の結果17位まで落ちた事を知り、余計にショックを受けてしまいました。
ただ冷静に考えれば、10/8の順位はあくまで「暫定」なんですけどね。
<明治安田生命J1リーグ 於 等々力陸上競技場>
清水エスパルス 2ー3 川崎フロンターレ
エスパルスのスタメンは以下の通りです。
SUB:大久保、片山、竹内、乾、ヤゴ ピカチュウ、鈴木唯、ベンジャミン コロリ
川崎は怪我でチョン ソンリョン、レアンドロ ダミアン、ジェジエウといったメンバーが不在で、橘田も出場停止という苦しい状態でしたので、「勝つなら今回かな」と思っていたのですが、甘くはなかったですね。チームで共有された戦い方をやり切る力とスキを逃さない勝負強さは流石でした。
前の試合の福岡戦から3週間空いたという事で試合勘が懸念されましたが、試合の入りは良かったと思います。ボールを握る事に長けた川崎が相手という事で、無理にはプレスには行かずサンタナ、北川の2人でシミッチへのパスコースを切りつつけん制をかけ、後ろは4-4のブロックを敷いて相手が入ってきたところを絡めとってカウンターを仕掛けるという戦い方にしました。サイドハーフをいつもと代えて、右にスピードに長けた中山、左に馬力のあるカルリーニョスを置いたのも、相手が上がった後の両サイドのウラを狙ったカウンターを強く意識したからでしょう。まあ川崎のプレスもきつくて、前半2度ほど後ろでボールをとられてのカウンターから危ない形を作られましたが、エスパも負けてはおらず、ボールを奪ってからサンタナに上手く当ててのカウンターを何度か仕掛ける事が出来ていました。ただ川崎もこういう戦い方をされるのは慣れているでしょうから、落ち着いてボールを動かしながら穴を見つけていき、20分過ぎくらいにブロックの中間ポジションに入った選手に1~2本入れられて、観ていて「あ、やばいかも」と思った矢先の28分、CKのこぼれ球を遠野に叩き込まれて先制を許します。本当にもったいない失点で、確かにシュートは見事でしたが、あそこはクリアして終わりではなくて側にいた選手が半歩でも1歩でも前に出てシュートコースを塞がないといけなかったですね。
まあ先制されたのは良くないですがまだ時間はたっぷりあったので、慌てる必要は全くなかったと思うのですが、この後選手達の足が止まってしまった感じで川崎の攻撃を受け続ける感じになってしまったのがこの試合で一番残念だったところですね。川崎の動きが活性化したのもあるのですが、ボールホルダーに全くいけなくなってボールを回されるばかりとなり、何とかボールを奪っても川崎のネガトラの速さやボールホルダーへの厳しいチェックのためにあっさりボールを奪われる事の繰り返し。それにブロックが上げられてないので、サンタナにボールが渡っても後ろから味方が来ないから数人に囲まれて奪われる事の繰り返し。途中からサンタナは明らかに苛立ってましたね。終了間際には直前のプレーで負傷した権田のキックミスから決定機を作られるし、非常に良くない雰囲気で前半を終える事になりました。
で、何故前半のこの時間帯にこれだけ出来が良くなかったのか、なのですが、先制した川崎の勢いが増した事がまずあって、そこへ先制された事によるエスパの選手間の意識のズレ、つまり前の選手は早く同点に追い付くべく前に出たかったけど、後ろの選手はもともとのゲームプランが守備重視だったからこれ以上点をとられたくないと考えたという良くあるズレが起きたのもあると思います。ただ見返して思ったのが「リバウンドメンタリティ」ですね。調子のいいチームであれば1点とられてもすぐ返せばいいと選手全員が意識を切り替えられると思いますが、調子の落ちているチームはなかなかそうはいきません。まして今のウチは前の週に下のチームに追い上げられて残留争いに巻き込まれてしまいましたから、そこから来るプレッシャーはやはりあるでしょう。だから先制されて「あ、ダメかも」という気持ちが一部の選手から出た可能性はあるように思います。思えば昨季、ホームでの柏戦に負けた後、この日と同じアウェーでの川崎戦、その次のF東戦と2試合続けて先制を許した後ガクッとパフォーマンスが落ちたというのをよく覚えているので、この「リバウンドメンタリティ」のところは心配だなと感じました。
前半良くない雰囲気で終えたエスパでしたが、後半気持ちを切り替えて良い感じで入る事が出来たのは良かったですね。川崎のキックオフからのパス回しを中山が前でカットしてカウンターを仕掛けたのを皮切りに、全員がボールに対して厳しくいくというのをしっかりやるようになりました。また中山のパスカットからの攻撃をほぼ切らす事なく相手陣でプレーを続け、49分という早い時間帯で同点に追い付けた事も勢いを掴んだ要因だと思います。その後川崎の反撃にあいますが、前半のようにただブロックを作って待つだけでなくボールには厳しくいく事を徹底して相手にチャンスを作らせず、逆にボールを奪ってのカウンターからカルリーニョスが逆転弾を決めたあたりまでの流れは理想的で、その後川崎が知念を入れて4-4-2にして攻撃の圧力を強めても、何とか耐える事が出来ていたと思います。
ただ川崎は2トップのどちらかがサイドに流れて起点を作ってこちらのブロックを広げようとする動きをし、その上でこちらのCBとSBにスペースを作ってそこを狙うという攻めを何度も根気強くしてきました。同点弾を許す直前のプレーもサイドチェンジで何度か揺さぶった事で空いたポケットに知念が入ったのを防いだ事によるものでしたが、そうやって引いた相手の崩し方をしっかり選手間で共有しているあたりは流石だなと思うし、結局はそうした動きに根負けしてしまったのかなと思います。CBとSBのスペースが空いた時にはボランチが埋めるかCBがずれて対応するやり方はある程度定着していると思うのですが、あれだけこちらのポジションをずらすボール回しをさせられるとエラーは出やすくなるでしょうし、この試合はそのエラーを起こしてしまって逆転を許す事となってしまったように思います。
で、逆転された2失点ですが、まず同点にされた場面、ウチはゾーンとマンツーマンの併用でやって来たはずですが、この場面については本来ゾーンで守るはずの立田が山村につくような動きをしたのが気になりました。要は「CKの守り方、ボヤけてない?」というところです。ただボールがゴールから離れるものだったので、こちらのゾーンから外れるボールにしたのだろうと思いますし、何より山村のヘッドが見事だったので致し方ないかなとも思ってます。もったいないと思ったのはむしろ逆転弾の方で、知念がサイドでボールを受けた事でブロック全体をずらされた事で空いたスペースに入った山村にボールが渡って、そこから逆サイドにクロスを入れられたわけですが、目の前にいた松岡がチェックにいくのを逡巡したのが残念でしたね。あそこはチェックにいってフリーでクロスを上げさせないようにすべきだったと思います。まあそのような判断ミスを犯すほど松岡も疲弊していたのかもしれませんが。
その後1度はゴールネットを揺らしましたがオフサイドをとられ、2-3で敗れてしまったわけですが、特に後半は2-2とイーブンの戦いをしていたわけですし、狙いである高めにブロックを敷いて思うようなボール回しをさせず奪ってからは両サイドのウラを突いたカウンターで仕留めるというのもある程度出来ていました。それだけに前半、特に先制を許してから前半終了するまでの時間帯が本当にもったいなかったですね。更にその主な原因が前述したリバウンドメンタリティだとしたら、事は深刻です。確かにここ1か月勝ってないですし、下位チームも迫ってきてますからネガティブな思考に陥るのもある程度は仕方ないと思いますが、一方でその前の月の8月は1度も負けなかったわけです。それで警戒され対策されたから少し勝つのに苦労するようになっただけで、8月頃の戦いに立ち戻れば十分やれるはずなので、今一度8月の感触を取り戻して欲しいです。今日(10/11)は公開練習だったわけですが、サポーターの声援とか視線を受けながら練習する事で少しでもメンタル面を切り替えられればいいのですが。
一方でもう1つ思い返して欲しいのが、この日奪った2得点の起点がどこだったか、です。1得点目はロングフィードを小林が落としたボールを松岡と脇坂(?)とで競り合ってこぼれたボールがカルリーニョスに渡ってから、2得点目はサイドラインを超えそうなボールを北川が登里と競り合って勝ってボールを握ったところから、つまりどちらも相手との競り合いで勝ったところから始まっています。それだけでなく前半と後半で明らかに違うのはボールホルダーに厳しくチェックにいくところで、それによって試合を好転させているのです。mokichiさんのnoteにも書かれていてまさにその通りだと思ったのですが、最後に試合を分けるのは相手より1歩でも、半歩でも前に出る姿勢だと思います。少なくとも後半はある程度それが出たと思うので、その意味でこの試合の特に後半何が良かったかをチーム内で共有して欲しいです。
何か書きたい事がたくさんあったために、つい長くなってしまいました。すみません。で、この結果と他会場の結果を受けてエスパルスは17位に落ちてしまい、「もうダメだー」とネガティブな気持ちに陥った方がたくさんいらっしゃると思いますが、現時点で試合数が揃っていないのであくまでこれは暫定の順位です。それを思い出して頂きたくてこのタイトルにしました。現時点の残留争いの動向については稿を改めて書きます。
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