紙一重(7/10 名古屋戦)
一昨日(7/10)はアウェイでの名古屋戦でした。行こうかどうしようか迷ったのですが、体調がいまひとつだった事もあって行きませんでした。それに日曜の夜開催ってのはさすがに。豊スタは観やすくて良いスタジアムなのですが。
当日は気温はともかく湿度がえらく高かったみたいで、選手達にとっては大変だったと思いますが、何とか粘り抜いての勝利。アウェイゴール裏に挨拶に行く選手達の笑顔が印象的でした。
<明治安田生命J1リーグ 於 豊田スタジアム>
清水エスパルス 2ー0 名古屋グランパス
エスパルスのスタメンは以下の通りです。
SUB:大久保、井林、岸本、ホナウド、松岡、オ セフン、ベンジャミン コロリ
本当に紙一重の試合だったと思います。特に前半立ち上がりは酷かったですね。キックオフ後いきなりマテウスにポケットに入られて3人くらいが釣られてしまい、今季開始から散々言ってきた「中盤が最終ラインに吸収される現象」発動。その結果レオ シルバをどフリーにしてしまってポスト直撃のシュート。あと数センチ内側に入っていたらと思うとゾッとします。そのすぐ後にもマテウスのクロスから柿谷にヘッドで合わされてしまうし(片山が絞ってくれたおかげでどフリーにはならなかった)、15分くらいにもカウンターから柿谷にフリーでシュートを撃たれてしまうし、この3度の決定機のうち1つでも決まっていたら負けていたでしょう。もともとマテウスみたいに単独でゴリゴリ仕掛けてくる相手は苦手なのですが、前節の最初の失点時にしても、どうも試合の入りのところでそれをやられると慌ててバランスを崩す傾向があるように見えるので、そこは修正して欲しいところです。もう少しチームとして自信が持てるようになれば変わってくるのでしょうけどね。
ただ前半危なかった場面はその3回くらいで、5分くらいからはエスパルスがボールを握る時間帯が続きました。前節の後半に続いて安定したボール回しをしていましたね。基本は両CBから攻撃をスタートして、状況や相手の立ち位置に応じてSBのどちらか、もしくは白崎、宮本のどちらかが下りての3枚とサイドに張った選手とでボールを出し入れして様子を窺い、真ん中のサンタナが空いたらそこに差し込んで、そこに神谷、カルリーニョス、西澤が絡んで最後の崩しにかかる、というような攻撃をしてました。相手の名古屋がリトリートの時は5-3-2で、真ん中よりサイドで数的優位になりやすいのですが、相手もそう考えていると踏んで逆を取ろうとしていたのかなと思います。それとサンタナのコンディションが良いから、というのもあったかもしれませんね。実際ポストプレーでボールロストしたのって数回くらいだと思いますし。まあその形で完璧に崩したシーンは殆どなかったのですが、それでも同サイドのSBとサイドハーフ、そして2トップのサンタナと神谷がお互いの位置を確認して少しずつ動いて自分の立ち位置をとりパスを回していくやり方が結構サマになってきたなと思います。先制点は自陣でボールをはね返してからのロングカウンターですが、宮本がボールを持った時に神谷が良い立ち位置を早く取ってボールを引き出すという今のチームのコンセプトに沿った動きをしたところから始まっていますし、カルリーニョスの重量ドリブルと西澤のコントロールショットという選手個々の良さも出た良いゴールでした。先制してからの残り時間も危ないシーンはなかったし、名古屋が後ろが重い戦いをしていたのを差し引いても、良い戦いをしていたと思います。
後半、50分までの間にお互いに非常に惜しい場面(特に名古屋の幻のゴールは森下の腕と肩がちょっと出ていたくらいの微妙なオフサイドでした)があった後は名古屋が押し気味に試合を進めるようになり、エスパはなかなかシュートにいけなくなりました。特に65分頃、名古屋に阿部が入って来てからの10数分間は非常に厳しい時間帯でした。スローインを早く始められての阿部のクロスに中谷が合わせたヤツとか、同じくポケットに入り込んだ阿部がバックヒールでマテウスに渡してからの内田のシュートとか。ああやって押し込まれた時に相手陣にカウンターを仕掛けるまで持っていけないところがウチがまだ未熟なところですかね。まあこちらが4バックなのに対して名古屋はWBも上がって5トップ気味になるから、そのミスマッチをどうカバーするかは難しいところですけどね。
だから77分に西澤に代えて井林を入れて5バックにしたというゼ リカルド監督の判断は凄く理にかなったものです。誰につくかをはっきりさせれば守りやすいですからね。ただ試合終盤の5バックへのシステム変更となると、どうしても4月のアイスタでのG大阪戦を思い出してしまうので、「大丈夫?」と思ってしまいました。が、これで名古屋の攻勢を少し弱める事が出来ましたね。あの時とは違って最終ラインの前も中盤4枚と1トップと形を明確にしていて、どういうタイミングで前に出るかというのが選手間で共有されてました。ゼ リカルド監督によるとちゃんと練習でも試していたようですね。これにより名古屋の焦りを誘って、結果的に相手DFを退場に追い込む事が出来ました。終了間際には見事なパス回しからのサンタナのダメ押しゴールも決まったし、終わってみれば「言う事なし」という感じの試合でした。
前述の通り、名古屋が前半最初の方の決定機をモノにしていれば全く違った展開になったと思いますし、後半の戦いを考慮しても本当に紙一重の試合だったと思います。ただゼ リカルド監督体制になってひと月ほどたって戦い方が少しずつサマになってきた事は感じますね。またこの日は蒸し暑い中で選手全員が良く走って良く身体を張ってくれました。前節のショッキングな敗戦から良く気持ちを切り替えてくれたと思います。まだ1つ勝っただけですし、特に守備面は危なっかしいところがありますが、この日の戦いぶりは自信につながるのではないかと思います。
とはいえ、順位を17位に上げただけ。次は調子を上げている浦和をホームに迎えての一戦です。難しい試合になるのは間違いないですが、好調の浦和に今の戦い方がどこまで通用するかが楽しみですし、選手達には臆せず全力でぶつかって欲しいですね。
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