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2022年6月 1日 (水)

平岡宏章監督 事実上の解任

 一昨日(5/29)の柏戦での敗戦を受けてクラブがどういう判断をするのか、というのが密かに注目されていました。ちょうどリーグ戦が3週間ほど中断するので、立て直しの期間として使いたいだろうと思っていたからです。

 で、昨日(5/30)の夕方、クラブから下記のリリースがありました。

 平岡 宏章監督 契約解除のお知らせ(クラブ公式)

 言ってしまうと事実上の解任だと思います。これについては様々な受け止めがあると思います。僕は先日のリーグ戦の名古屋戦あたりから「ヤバいんじゃない?」と本ブログで書いてきたので、第一報を聞いた時も「そうなるよな」という感じでいます。以下、思うところを書きます。

 繰り返しになりますが「まあそうなるよな」というのが率直な感想です。確かにハマった時はなかなか面白いサッカーをしていました。例えばG大阪戦の80分頃までとかリーグ戦の名古屋戦の後半開始から90分頃までとか。最終ラインからのビルドアップもスムーズに出来るようになっていたし、プレスもそれなりに機能するようにはなったと思います。ただやはり粗が多かったな、と。特に再三指摘している最終ラインと中盤からの前のスペースが結構空いている事や、リトリートした時に中盤が下がり過ぎて最終ラインに吸収される場面が多々あったりといった守備面での欠陥が目立ちました。また攻撃においても所謂アタッキングサードでの崩し方でどん詰まってましたよね。何よりゲームモデルの大枠として「なるべく前にプレスを奪って攻め切る」というのは何となくわかるものの、ディテールの所は結局個人頼みのイメージが強かったなと。原が怪我で離脱してからの右サイドの機能不全がその象徴かと思います。まあ平岡監督は長くアカデミーの指導をされていたわけですが、ユースでは年度単位で入れ替わりはあるものの同じ学年であれば3年間、Jr.ユースからであれば6年間同じ顔触れなので、大枠のゲームモデルだけ与えてあげれば選手間のコンビネーションはある程度出来ているからそれで対応できていたと思うのですが、さすがに選手が毎年入れ替わるトップチームではそれが通用しなかったという事なのではないかと思います。

 何か長々と平岡監督の「悪口」を書いちゃった感じになってしまって申し訳ないですね。で、今回はこのような事になりましたが、それで平岡監督のエスパルスに対する功績が消えたり否定されたりするものではないです。2011年から9年間のアカデミーにおける指導の中で沢山の選手を育ててこられましたし、一昨年と昨年はトップチームのコーチとしてクラモフスキー元監督とロティーナ前監督を支えてくれました。何より昨季、残り4試合で残留争い真っただ中のチームの監督を引き受けて下さって、短期間でチームをまとめてJ1残留に貢献して下さった事は本当に感謝しています。ありがとうございました。いったんクラブから離れる事になりそうですが、また何らかの形でエスパルスに戻って頂きたいと思います。

 さて、今回のクラブの決断自体は正しかったと思っています。が、「そもそも何故今季平岡監督にチームを託したの?」という疑問は当然あります。いくら一昨季からトップチームにいて2年連続で途中から監督をやっていたとしても、シーズン開始からトップチームの監督をやった経験のない方を監督に据えるというのは賭けであるはず。そういう認識がどこまであったのか、といいますか見通しが甚だ甘かったんじゃないの、と思わざるを得ません。そうしたシーズン当初の見通しとどこに誤算があったのか、そしてそれを踏まえてどう改善していくのか、といった点を、クラブの見解としてきちんと我々サポーターやスポンサーに伝えるべきだと思います(所謂「お気持ち表明」ってやつです(汗))。明日(6/1)すぐ公式戦の天皇杯があるのですぐにというわけにはいかないでしょうが、明日の試合が終わり次第何らかの形でリリースして欲しいですね。

 一方で今季のふがいない成績の全ての責任が平岡監督にあるわけではなく、選手達にも多くの責任があります。明日指揮をとる篠田さんはあくまで暫定で、誰が次の監督になるかは不明ですが、もう「オレは知らねーよ」みたいな態度はとれませんから、選手達はそれをしっかり自覚して気持ちを切り替え、チーム立て直しに全力で取り組んで欲しいと思います。

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コメント

ガンバで勝てたら、名古屋戦で負けなければ、タラレバにはなりますが、どこかで勝ちや引き分けになっていたら状況が変わっていたかもとは思います。
攻撃に関してはある程度、ビルドアップの形も含めて出来ていた部分はあると思います。
ただ、上手くいかなかった時にどういった形でボールを引き出すのか、AがダメならBと言うプランニングが見受けられなかった。過密日程、怪我人も多く、そこまで落とし込める時間がなかったのも原因だと思います。
個人的には守備のやり方とうまくいかなった時の対応策がここ数試合疑問で、もちろん混迷を深めたチームだから立て直しに時間がかかるのは当たり前ですし。
平岡監督就任は自分も喜んだ一人です。ただやはりどういう戦術をやるのかわからないし、ショートカウンターベースに戦うと思いきや、ポゼッションサッカーと選択し、自分の期待とズレもありました。
戦術に正解はないですが、やはりポゼッション型は時間もかかるし、現代フットボールだとより緻密になっていますから、本気でやるんであれば、降格の覚悟を持って例えば風間八宏さんみたいな人にお願いするしかないでしょう。

投稿: はすき | 2022年6月 1日 (水) 13時59分

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