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2022年4月 8日 (金)

The 痛み分け(4/6 浦和戦)

 一昨日(4/6)はアウェーでの浦和戦でした。平日ですし、埼スタは結構遠いので、DAZNで観戦しました。

 結果は1-1のドロー。退場者が出るまでと出た後で明らかに違う試合になった分、両チームのサポにとってフラストレーションの溜まる試合だったと思います。よく「痛み分け」という言葉を使いますが、この試合ほどこの言葉が当てはまる試合はそうないなと思ったので、記事のタイトルをこうしてみました。

<明治安田生命J1リーグ 於 埼玉スタジアム2002>

 清水エスパルス 1ー1 浦和レッズ

 エスパルスのスタメンは以下の通りです。

20220406

 SUB:大久保、立田、松岡、ホナウド、中山、滝、オ セフン

 開始直後こそエスパルスがボールを握って攻め込みましたが、5分とたたないうちに浦和がペースを奪い返してエスパを押し込むようになりました。エスパはボールの奪いどころが定まらず防戦一方となりましたが、20分過ぎくらいに原の持ち出しによるカウンターから後藤がシュートを打ったあたりから最終ラインを前に上げられるようになり、互角に近い展開となりました。が、30分過ぎにエスパボールのスローインをカットされてのカウンターからユンカーにウラへ抜け出され、権田がそのユンカーを倒してしまいPK。江坂がこれを決めて浦和が先制します。これで再び浦和ペースとなり、エスパも2度決定機を作りましたが決められず、0-1で前半を折り返しました。

 後半も開始から浦和がペースを握り、エスパは何度か危ない形を作られます。しかし53分、後ろへ降りた唯人へのパスをカットした浦和がカウンターを仕掛け松尾がシュート。そのこぼれ球に反応した伊藤が足の裏を見せてタックルにいってしまい、2枚目のイエローで退場。エスパが数的優位となります。その直後2度ほど浦和が決定機を作りましたが、その後はエスパが浦和を押し込む展開に。そして69分、ショートコーナーからヴァウドが豪快なヘッドを決めて、エスパが同点に追い付きます。しかしその後もエスパ優位の展開が続きましたが勝ち越すまでには至らず、試合は1-1のドローとなりました。

 前述の通り、伊藤が退場する前と退場した後で全く違った内容の試合となりましたが、エスパルスにとってはどちらの時間帯も課題の残った試合となりました。

 まず伊藤の退場前ですが、中盤から前でどのようにボールを奪うのかという部分が上手くいってなかったですね。基本的には鹿島戦と同じで2トップは最初から無理に行くというよりは真ん中へのパスコースを消してボールをサイドへ誘導してそこで取り切る事をイメージしていたと思うのですが、ボールホルダーに全く圧力がかからないからこちらのウラのスペースへどんどんパスを出されてしまい、結果として全体が下がってしまって再度ラインを上げようにも上げられない状態が20分程続いてしまいました。前節であればコロリに長いボールを入れてキープしてもらっている間に上げる事も出来たでしょうが怪我で不在ですし、そもそも4-4のブロックが後ろに下がり過ぎだったのでそこから前へボールを運ぶ事自体が難しくなってしまいました。原が個の力でセンターライン近くまで持ち出した事で最終的に後藤のシュートまで持っていく事が出来、その後の時間帯は最終ラインを高くしてサイドハーフも高い位置をとって後ろへのパスコースの制限に加わる事になってようやく浦和の攻撃の勢いを削ぐ事に成功しましたが、なぜ試合開始からその形をとれなかったのかという課題は残りますね。また前述の修正によって互角に近い展開まで持って行けたのに、30分過ぎにもったいないPKを与えて先制を許してしまったのも問題ですよね。この場面は権田がユンカーを倒した事よりマイボールのスローインをカットされて一気に裏返されてしまった事の方が問題で、本当に軽率なミスでした。サッカーにおいてミスは付き物だと思ってますが、これは防ぐ事の出来るミスだと思うので猛省して欲しいです。という感じで退場前の時間帯をまとめると、全体的にゲームプラン通りに相手を嵌められず優位に試合を進められ、それでも粘ってはいたけどミスにより失点してしまったという前節の鹿島戦に比べて内容は良くなかったですね。

 それが伊藤の退場により数的優位となり、直後は2度決定的なシュートを撃たれましたが、その後はエスパが浦和を押し込む展開となりました。が、ここでリトリートした相手をどう崩すかという課題が出てしまいましたね。4-4-1のブロックを作って中を締めてきた浦和に対して、ブロックの外側でボールを回すだけという時間帯が多くなってしまいました。このようなブロックをこじ開ける手段としては両サイドに選手を張らせておいてサイドチェンジを多用する事で相手のブロックをスライドさせる事でスキを作るというのが常套手段だと思うのですが、それをやってくれたのは途中から投入されたホナウドくらいで、両CBもボランチの宮本、竹内もその意識が薄かった気がします。やろうとしていたのはサイドにボールが入った時にもう1人のサイドの選手がチェックに来た相手選手のウラもしくはポケットを狙うくらいで、真ん中にタテパスを入れたのも1回くらいだったと思います。CKからヴァウドが見事な同点ゴールを決めてくれましたが、全体としてはかなり攻めあぐねていた印象です。まあ今年のチームは出来るだけ前の方でボールを奪い、奪ったら出来るだけ早くゴール前にボールを運んで攻め切るというサッカーを志向しているし、まずはその形に沿った攻撃の形を仕込むところからやっているでしょうから、リトリートした相手をこじ開ける形までは十分練習できていないのでしょう。それは想像がついていたので、相手に1人退場者が出た時は「これで逆にやりにくくなるのでは」という予感がありました。ですのでこういった場合の崩し方については引き続きの課題でしょうね。

 以上、相手に退場者が出る前と出た後に分けて、それぞれで感じた事を書いてきましたが、前節の鹿島戦に比べると物足りないというか課題の多い試合となった印象です。白崎とコロリがいないだけでこんなに違うのかという感じもしますね。ただこの日はカシマと並ぶ鬼門の埼スタでの試合で、相手は現状は苦しんでいますが優勝候補にも目されている浦和でした。そこで先行されながらも追い付いて勝ち点1をとれたのは決して悪い結果ではないとも思います。Jリーグデビューのオ セフンが不慣れながらもそれなりに存在感を見せたという好材料もありますので、あまり悲観せずに見ていきたいと思います。

 次はホームでのG大阪戦です。浦和戦での勝ち点1が意味を持つかはこの試合次第です。是非とも今季のホーム初勝利をあげて欲しいですね。

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