タスクの整理要(4/23 ルヴァン杯名古屋戦)
すみません。先週末(4/23)の名古屋戦から結構日数がたってしまいました。敗戦のショックで寝込んでたとかではないです(汗。まあそういう要素が全くないわけではないけどw)。最初は失点シーンだけ再確認して後は生観戦時の印象だけで書こうと思ったのですが、やはりどこが上手くいってなかったかを見ておきたいなと思いまして、書くのを控えてました。一方でなかなか試合を再度見るまとまった時間がとれなかったので、今日(4/26)になってしまった次第です。
という事で、前半45分と後半オ セフンが入ってからPKをとられるまでの10数分を再度見た上で、感想を書きたいと思います。
<JリーグYBCルヴァンカップ グループステージ 於 IAIスタジアム日本平>
清水エスパルス 0ー1 名古屋グランパス
エスパルスのスタメンは以下の通りです。
SUB:大久保、立田、宮本、西澤、ベンジャミン コロリ、カルリーニョス ジュニオ、オ セフン
一言で言ってしまうと「つまらない負け方」だったな、という感じです。両チームとも攻撃面が上手くいってなくて「こりゃスコアレスドローかな」と思っていたら、アンラッキーなPKで失点して、なす術なく負けたという試合でしたから。ただ改めて考えた時に、長谷川監督が連戦でコンディショニングが難しい中で効果的にカードを使ったのに対し、平岡監督の方は名前だけ見ると豪華なリザーブを使う準備が十分出来てなくて、その差で負けたという側面もあるように思います。
とはいえ、前半は悪くなかったです。開幕後暫く課題だった最終ラインからのビルドアップは、ボランチが松岡、白崎という初のコンビでも、唯人を下げて4-1-4-1の形にしたりもしながら上手に相手のプレスを剥がしてアタッキングサードまでボールを運べていましたし、相手を左に寄せておいてノリさんや松岡から右サイドの原へサイドチェンジのパスを入れて相手をスライドさせたりする事も出来ていました。守備に関しても、相手の最終ラインにプレスをかける時は最終ラインもセンターライン付近まで上がる事で相手に余計なスペースを与えないようにしていたし、最終ラインのウラへ出された時の対応もしっかり出来ていました。押し込まれた時に中盤がちょっと下がり過ぎなようにも感じましたが、PKを与えた場面以外で流れの中から崩された場面はほぼなかったので、守備に関しても安定していたと思います。
だから問題は鳥栖戦と同じで、アタッキングサードに入ってからどう崩すか、なんですよ。そこが見えませんでした。名古屋はリトリートした時は5-3-2の形となるので、狙い目は数的優位を作りやすいサイドだと思うのですが、どうにも同じサイドに人がい過ぎて混雑している上に相手選手も寄ってくるから、結局戻さざるを得ないという展開が頻発しました。特に右サイドはそんな感じでしたね。左サイドは左サイドで久々にスタメンの神谷がサイドハーフだったのですが、どうも山原とのコンビが上手くいかなくてここもノッキングをおこしてしまう。じゃあ真ん中は、というと、逆に人がいないんですよ。唯人も両ボランチもボールサイドへ寄りがちなので、サンタナしかいない。だからタテパスなど入れられるわけがないしバイタルエリアも使えない。という事で、どこも詰まっちゃってましたね。まあ全く工夫がなかったわけではなく両サイドハーフやサンタナがウラ抜けの動きをして、何回かそこへパスが入った場面はあったし、右SBの原にボールが入った時にサンタナがポケットへ動き出して斜めのパスを引き出すというパターンも数回ありました。同サイドでの崩しとしては前半に原と中山のコンビで1回、後半に唯人がウラ抜けの動きをして相手DFを引き付けて、出来たスペースに山原がドリブルで持ち込む場面がありましたがそれくらいで、殆どなし。まあアタッキングサードでの崩しがチーム作りの中で一番難しい部分だと思うのですが、どういう形で名古屋の5バックを崩すつもりだったのかが見えなさ過ぎなように感じました。
ただそれでもスタメンで戦っていた時間帯はボールを握る時間も長かったし「良くもないけど悪くもない」感じだったのですが、後半選手が交代するたびに攻撃の勢いがどんどんなくなっていったのは残念でした。サンタナとオ セフンの2トップは楽しみではあったんですけどね。でもその大型2トップをどう活かして攻めるのかについての共通認識が全然見えなかったですね。まあ当然といえば当然でしょう。試合後のコメントを読む限りぶっつけ本番だったみたいだし、スタメン組で戦ってどう相手守備陣を崩すのかが見えなかった状態ですから、選手が変わったからといって上手くいくわけがないです。
試合後の平岡監督のコメントに「勝ちにはいくが選手のコンディションも上げたいという二兎を追ったのがこういう結果になった」とのコメントがありました。これは敗因の1つと言えるでしょうね。ここは判断が難しいです。怪我により使えなかった選手が戻ってきて何とかコンディションを上げて戦力化したい気持ちは理解できますので、ここだけで平岡監督を責めるのは可哀想かなと思っています。それにしても準備不足過ぎるとは思いますが。責めたいのは戦い方について選手に任せすぎじゃないかなというところです。前述のアタッキングサードでの崩しの際もあまり約束事がないから同サイドで渋滞したり、スタメンのコンビが変わった途端に機能不全を起こしたりするんじゃないかなぁ、と。昨季のロティーナ前監督も同じアタッキングサードのところでどん詰まったイメージですが、ことポジションに関してはこの試合のような渋滞はあまり見なかったように記憶しています。悩むところが昨季と同じレベルまで来たのは評価すべきでしょうが、まだポジションのところは正しくとれてないように思いますし、何より個人に任せ過ぎなところがあって、その象徴が鳥栖戦の際にも書いた唯人なんですよね。この日もビルドアップのサポートからアタッキングサードでの関与までいろんなところに顔を出していましたが、その結果終盤殆ど動けなくなってしまったわけです。試合後に「最後まで走れないヤツは使うな!」といった批判ツイートが散見されましたが、唯人に関しては完全に平岡監督の責任ですよ。このままでは唯人が潰れてしまうのでもっとタスクを整理してあげて欲しいし、他にも両ボランチや原などもタスクを整理すべきないかと。その中で特にアタッキングサードでどう攻めるかをきちんと整理して役割を明確にしてあげる必要があると思います。現代サッカーではそういう部分もある程度は監督が整理してあげるべきだと思うので。それを早急にやって欲しいですし、それをやらない、あるいは出来ないのであれば、残念ながら平岡監督にはお引き取り願うしかないと思ってます。
それと選手の方で批判したい選手が1人。PKを与えるヒールパスを出した西澤です。あの場面はこの不用意なパスが全てです。ボールサイドに両チームの選手が3人ずついた中で何とか繋ごうとしてのアイディアでしょうが、あの場面こそセーフティにプレーすべきでした。それをあんな事をした結果広大なスペースを名古屋に与えてしまった。罰金モノのプレーだと思います。ただ形として徳島戦の3失点目と同じで最終ラインも下がってしまっていた事は付記しておきます。
これでルヴァン杯で自力でのグループリーグ突破がなくなりました。そしてチームはこれからGWの三連戦で、最初は金曜にアイスタ日本平で行われる広島戦です。どうにも重苦しいムードが続いていて、おまけに難しい相手と当たるわけですが、どんな形でも勝てばムードは変わると思うので、頑張って欲しいです。
※ブログランキング参加中です。
| 固定リンク
コメント