開幕ドロー発進(2/19 札幌戦)
エスパルスのスタメンは以下の通りです。
SUB:大久保、宮本、岸本、滝、高橋、コロリ、栗原
前半、立ち上がり5分にルーカス フェルナンデスにポスト直撃のシュートを打たれたあたりから札幌がボールを握ってガンガン攻撃を仕掛ける展開となり、エスパはボールの奪いどころを定められず自陣からなかなか出られなくなります。そして15分、右サイドからのクロスのルーズボールをルーカス フェルナンデスにボレーで合わされて、札幌にあっさりと先制を許します。その後少しずつカウンターから攻撃の形を作れるようになったエスパでしたが札幌優位は変わらず、35分、攻撃に出ようとしたところをパスカットされてのカウンターからPKを与えてしまいます。しかしこのPKを権田が見事ストップ。このまま0-1で折り返しました。
後半、エスパルスは中山に代えてコロリを投入し、次第に厚みのある攻撃を見せるようになって、55分頃に2度決定機を作ります。いずれも札幌のGK菅野に止められますが、勢いを得たエスパは両SHに高橋、滝を入れて更に攻勢を仕掛け、68分、唯人がウラへ抜け出して原のパスを引き出し、見事なトラップからゴールを決めました。逆転を狙って更に攻めかかろうとするエスパでしたが、札幌も2シャドウを入れ替えるなどをしてエスパの勢いを殺し、終盤は逆にエスパを押し込みます。が、結局どちらも勝ち越し点を奪えず、試合は1-1のドローに終わりました。
まず前半は酷かったですね。特に守備が。3-4-2-1の基本フォーメーションから攻撃時には両WBが上がる5トップのような形で攻めて来る札幌相手にどう守るかを注目していたのですが、前半は2トップの唯人と神谷が前からプレスをかけようとしても、相手は3バックとボランチの4枚いるからどうにもならず、結果としてこちらのウラもしくは両サイドのWBに楽にフィードを許す展開に。こうなるとどんなに最終ラインを高く保とうとしても下がらざるを得ないわけですが、相手が3トップとWB、更にはボランチまで上がってくるから中盤もそれに合わせて下がっちゃって殆どブロックを保てない状態。中盤が最終ラインに吸収されて一列で守るような時間帯も散見されて、見てられなかったです。途中から無理に前に行くのではなく後ろへのパスコースを消す事を意識する立ち位置を取るようになってようやく札幌の攻撃の勢いを削ぐ事が出来ましたが、それでも中盤でボールを奪うまでにはいかず、なかなかペースを握れませんでした。そんな状態にも関わらず1失点で食い止める事が出来たのが第一の勝因だと思います。その意味で権田のPKストップは本当に価値のあるものでした。
これを受けて後半は開始から中山に代えてコロリをトップに入れてきたわけですが、それに伴っていくつか修正を施してきました。まず改めて相手最終ラインへのプレスのかけ方を整理した事。それに伴って中盤、最終ラインがより前で守備出来るようになり、何度かセンターライン付近でボールを奪えるようになりました。次にリトリートした時の中盤のポジショニングを再確認して、それによって真ん中はブロックを作って守れるようになりました。現地で観ていた時には「コロリの投入が効いたのかな」と思っていたのですが、改めて観てみるとコロリへのクサビのボールはそれほど多くないし、それ以上にボールを奪う位置が高くなったのが前後半の違いと感じました。その意味でハーフタイム中の守備面の修正が功を奏したのが第二の勝因だと思います。
このように守備面を立て直してボールを奪う位置を高くした事が攻撃の活性化につながったと思うのですが、攻撃面がなかなか面白かったです。とにかく「行ける」と思ったら人数をかけて攻め切るというのが徹底されていると感じました。55分頃の1つ目のシュートを打ったのはボランチの白崎ですからね。唯人が中盤で白崎からのパスを受けてから相手DFと競り合いながら前に出ようとしているうちに白崎は前に出て、更に後ろから片山がハーフスペースをスプリントして唯人のスルーパスを引き出してサイドからフォローした山原に繋ぎ、山原から白崎へラストパスを出したわけです。白崎の右横には神谷がどフリーの状態でいたし、あれだけ人数をかけた攻撃は昨季はなかなかお目にかかれませんでした。他にも同点に追い付いた後にコロリが右サイドに流れてボールを受けてタメを作り、ポケットに走り込んだ高橋にパスを送って高橋がダイレで中へクロスを入れようとしてDFにカットされた場面がありましたが、あの時中にいたのは右SBの原でしたからね。一連の攻撃の場面を見て感じたのは、平岡監督は攻撃においてはクラモフスキー元監督の要素を色々取り入れようとしているなぁという事です。もちろん詰めるべきところは多々あるでしょうが、有言実行の姿勢は素晴らしいと思うし、これは是非完成形のチームが見たいなと思いました。
前半狙い通りの守備が出来なかったのは大きな反省点として残ります。が、それでも粘り強く戦って勝ち点1をもぎ取る事が出来たのは大いに評価すべきでしょう。十分及第点を与えられる試合だったと思いますし、試合終了後のスタンドから選手達へ沢山拍手が贈られたあたり満足しているサポが多かったと言えるのではないでしょうか。
最後に新加入の選手のプレーについて。白崎はやはり上手いですね。運動量も多くて身体を活かしたディフェンスも出来るから、ボランチのスタメン争いはより激しくなりそうです。神谷も良かったですね。凄く献身的に動き回ってくれるし、視野が広くて気の利いたパスが出せるのが良いと思いました。高橋はボールを触る機会が少なかったので評価は保留。岸本も同様です。水曜のルヴァン杯ではスタメンで見たいですね。
次は水曜のルヴァン杯の名古屋戦です。厳しい相手ですし、何よりメンバーがどれだけ揃うのかという懸念もあります。が、出場機会の少ない選手達にとっては良いアピールの場ですから、活きの良いプレーを見せて欲しいです。
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