天皇杯クラシック 清水vsC大阪を見た
今日(12/19)天皇杯決勝が行われ、浦和が槙野のゴールで大分を突き放して優勝しました。槙野は流石千両役者としか言いようがないですし、一方で最後まで諦めずに攻め続け、一度は同点に追い付いた大分の健闘も光った一戦でした。
この天皇杯に過去エスパルスは5回決勝に進出して1回だけ優勝しています。その2001年シーズンのC大阪との決勝戦をスポーツ専門チャンネルのJ-SPORTSが放送してくれまして、それを視聴しました。解説が澤登さんと田坂さんで、そのお2人のトークを倉敷さんが上手に引き出して下さって、非常に面白かったです。で、せっかくですので試合を見ての感想などを書きたいなと思った次第です。
エスパルスのスタメンとベンチメンバーは以下の通りです。
GK 黒河
DF 森岡、大榎、古賀
MF 戸田、吉田、平松、三都主、澤登
FW 久保山、バロン
SUB 羽田、池田、高木純、横山、山崎
一方、C大阪のスタメンとベンチメンバーが以下。
GK 下川
DF 室井、鈴木、斎藤
MF 田坂、濱田、原、杉本、ユン ジョンファン
FW 森島、大柴
SUB 河野、蔵田、大久保、真中、岡山
試合は20分に三都主のゴールでエスパが先制し、69分にセットプレーから森岡のゴールで2-0と優位に試合を進めながら、C大阪が80分に森島のゴールで1点を返し、90分ギリギリのところで黒河が途中出場の大久保を倒してPKをとられ、ユン ジョンファンに決められて同点に追い付かれます。が、延長の97分に三都主のクロスをバロンが合わせてVゴールでエスパルスが優勝を決めたという試合でした。
この試合は何とかチケットをとって観に行きまして、バロンのVゴールも後ろで見てました。それまで2度準優勝に終わったので「やっと勝てた!」って感じで喜びと安堵が混ざったような感情だったと記憶しています。ただ改めて見ると前半先制するまでは押されっぱなしで3回くらい決定機を作られてまして、「あれ、こんなに押されてたんだ」とまず思いました。で、その間の黒河が危なっかしかったですねw。まだ市船から加入して2年目くらいなので無理ないかもしれませんが。それを三都主のゴールで流れを持ってきて、そこから前半終了まではエスパが優位に試合を進めるのですが、三都主が左WBの位置から斜めのサイドチェンジのパスを何度か出していたのを見て「あー、この時期はこういうのも身に付けてたね」というのを思い出しました。
後半は最初はC大阪が盛り返してきたのをセットプレーで突き放すという理想的な展開で、あの時もこのゴールで「もらった!」と思ったのですが、C大阪が岡山、大久保、真中と前の選手をどんどん入れてきて、森島のゴールで1点差に詰め寄るのですが、その後はもう完全なサンドバック状態で、その流れのままにPKをとられてしまったわけですが、同点に追い付かれた後の友人の「天はなおもエスパルスに試練を与えるのか」という言葉は今でも覚えてます。同点で90分を終えた後「やばいなぁ、どうなるかなぁ」って感じだったと思うのですが、最後に勝てて良かったなと思います。相手のC大阪はJ2降格が決まっていたのですが、そうとは思えない強いチームでしたし、その相手に勝てた満足感もあったと思います。こうやって久しぶりに試合を観て、他にも「あれ、こんな攻撃的だったっけ」と思うような古賀の攻め上がりぶりと森岡の安定感、今の解説者での仕事ぶりが信じられないような戸田のガツガツしたプレー、そして攻撃でタクトを振るったノボリの流石のプレーぶりと、意外な面もありつつ懐かしく観させてもらいました。
戦術としては今の細部に至るところまで決めた形と違ってある程度自由を与えられていた感じだし、エスパの場合は前年までのペリマンによるディシプリンを少し緩めた事で攻撃力を高めて戦ってきたので、余計にそういう戦いぶりだったかなと思います。で、倉敷さんが「今と違って当時の選手達はみな個性的でしたよね」と仰っていました。なるほどその通りでエスパはノボリ、C大阪はユン ジョンファンというゲームメーカーがいて、他にも三都主、戸田、森島、田坂などプレーのイメージがわかる選手達が多かったなと思います。ただでは現在の選手達が無個性かと言われるとそうとは僕は思っていなくて、要は戦術は守りながらその中でどう自分の個性を試合で発揮するかというのが大事だよなと思っています。今季のロティーナ前監督のサッカーは選手を型にはめ過ぎるという批判が多かったと思いますが、その中で戦術を守られなければと汲々とするか、戦術というか考え方を理解しつつその範囲で自分が良いと判断したプレーをするか、という違いで、今季のエスパはどちらかというと前者にとどまった選手が多かったのかなと。そこに今季の不振の原因の一つがあるのではないかと思ってます。
何にしても面白い試合を観る事が出来て良かったです。表彰式で天皇杯を掲げる選手達の表情は晴れ晴れとしてました。が、この時以来エスパはタイトルから遠ざかっているんですよねぇ。決勝戦も天皇杯は2010年度、ルヴァン杯は2012年が最後ですから。なるべく早くそこに戻りたいなと思いました。
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