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2021年9月26日 (日)

不完全燃焼(9/24 神戸戦)

 一昨日(9/24)はホーム・アイスタ日本平での神戸戦でした。まだ緊急事態宣言下はありましたが、我慢できず観に行ってしまいました。

 結果は0-2で敗戦。何と言うか、一生懸命追いつこうとしていたのは見えたのですが、所々で淡泊な場面も見受けられ、DAZNを通して観た仙台戦と比べると不完全燃焼の感は否めず、「これでは厳しいなぁ」という感想となりました。

<明治安田生命J1リーグ 於 IAIスタジアム日本平>

 清水エスパルス 0ー2 ヴィッセル神戸

 エスパルスのスタメンは以下の通りです。

 GK 権田
 DF 原、ヴァウド、井林、片山
 MF 松岡、ホナウド、西澤、ベンジャミン コロリ
 FW 鈴木唯、チアゴ サンタナ
 SUB 永井、立田、奥井、竹内、滝、カルリーニョス ジュニオ、ディサロ

 藤本が期限付き移籍時の契約により欠場し、代わって前節コンディション不良で欠場したコロリが左サイドハーフとしてスタメン復帰。これにより唯人がトップで起用されました。

 立ち上がりから両チームとも前からプレスを掛け合いましたが、神戸の方がボールを握り始め、9分、初瀬から右サイドのウラでフリーになった大迫にパスが渡り、フリーでクロス。これを武藤が頭で合わせ、さらに井林がクリアし切れず権田が逆をとられる形となり、神戸が先制します。これで神戸がペースを握り、イニエスタを中心に両サイドからエスパのブロックを揺さぶります。これに対しエスパは防戦一方でしたが、飲水タイム明けからプレスの枚数を1枚増やして3トップ気味にプレスをかけるようになり、これによって神戸のパス回しのリズムを崩して、次第にエスパがペースを握ります。しかし2度あった決定機を決める事が出来ず、0-1で前半を折り返しました。

 後半も前からのプレスに加え中盤でも相手を挟み込んでボールを奪う事が出来るようになったエスパがペースを握り、サイドチェンジを多用しながら神戸を揺さぶります。が、神戸も特に真ん中のディフェンスが堅く、それに対して単純にクロスを上げるだけの攻撃になってしまった事もあって、ボールを握っている割には決定機を作れない時間帯が続きます。攻撃のカードをどんどん切って攻勢をかけようとしたエスパでしたが、逆に87分、大崎のペナ前でのシュートが松岡に当たってコースが変わってゴールに吸い込まれて2失点目を献上。結局最後までゴールを奪えなかったエスパルスが0-2で敗れました。

 早々に先制を許した事が最後まで重くのしかかってしまいました。また失点の仕方が非常にお粗末でした。よく「ディフレクションがあって不運だった」と「井林の対応が中途半端だった」の2点が語られてますが、その前に大迫にフリーでクロスを上げられた事が一番の問題だと思います。右サイドで初瀬にボールが渡った時に西澤が初瀬のチェックに行き、原がそれに合わせて前に出たところから始まっているのですが、それによって原の後ろのスペースが空いて大迫にそこを使われているんですよね。初瀬が大崎とのワンツーでニアゾーンに入ろうとしたのに対して松岡がチェックにいったのはしょうがないので、やはり原がいち早く戻るべきでした。さらに西澤も初瀬につく時点でもっと厳しくいくべきだったのではないかと思います。ブロックを離れるなら。

 その後神戸に一方的にペースを握られながら少しずつプレスをよりきつくしていってペースを握り返せた事、その流れで後半もボールを握って攻撃出来た事は評価できると思います。が、2失点目がまたお粗末でしたね。右サイドにボールが入った時にまた原がチェックにいってしまってウラにスペースを作ってそこを使われたのがまずあるのですが、シュートが松岡に当たってコースが変わったとはいえ、井林と権田のどちらかが十分対応可能だったのではないかと思います。お見合いしてしまった感じですが、集中を欠いていたと非難されても仕方ないと思います。

 全体的にはボールを握られている時間帯のブロックを作っての守備も、ボールを握っていてロストした時のネガトラの対応も出来ているんですよ。でも結局どの試合もこの日の失点時のようにポジショニングがおかしかったり寄せが甘かったり集中を欠いたりするなどして相手にスキを与えて失点してるんですよ。夏のウィンドウで加わった選手をスタメンに組み入れた事で今一度チームを作り直している最中だからというのはあるでしょうが、相手に失点を許すスキを与えているのはシーズン開始後からずっと変わってません。これじゃ誰が監督になっても同じですよ。後述する攻撃面もそうなのですが、もっと相手への寄せとかポジショニングとか1つ1つのプレーのディテールを突き詰めて精度を上げていかないとダメだ、というのを強く感じました。

 ボールを奪ってからの攻撃に関しては、最初は無理なパスを出し過ぎている感がありましたが次第に落ち着きを取り戻して、しっかりビルドアップをして相手陣に押し込む事が出来るようになりました。ここも試合中の修正がうまくいきましたね。これは評価できます。が、特に後半なんですけど、あまりにも攻撃が単調でした。まずクロスが低い位置からのものが非常に多く、相手に簡単にはね返されてました。またサンタナにクサビを渡してもそれに対するフォローが足らずにボールを奪い返されるシーンが多かったですね。で、攻撃の基本形がこの2パターンだけみたいな感じで相手SBのウラとかニアゾーンを突く動きが殆どありませんでした。これが非常に残念でしたね。1つにはやはり藤本の不在が大きかったと思います。彼ならもう少し広範囲に動き回って真ん中からちょっとズレたところへボールを引き出してくれたと思うので。唯人も頑張っていたとは思いますが、足元でボールを欲しがる選手である分トップとしては物足りなかったですね。本来ならトップのディサロだったり後藤だったりがもっと日頃からアピールしないといけないところが出来ていないのが今の攻撃面の停滞と移籍したばかりの藤本への依存に繋がっているわけで、悩ましいですね。ただ攻撃に関しても同じように1つ1つのプレーの精度を上げないとダメだなと思います。

 などと不満を書き連ねましたが、一番不満なのは前節の仙台戦に比べるとテンションが低いと感じた点です。仙台戦はもっと全員が相手に厳しく寄せたりデュエルで激しく競り合ったりボールを少しでも前に運ぼうとしていたと思うんですよね。なのにこの日は失点シーンに象徴されるようにどこか緩い感じがしました。まあ仙台戦は大事な試合だったので多少なりともホッとしたところもあるでしょうが、あの1勝で満足してもらっちゃ困るんですよ。それが本当に不満です。もう8試合しかないんですから、1つ1つの試合を大事にして「自分達はもっとやれるんだ」というのを見せて欲しいです。

 次節はアウェーで福岡戦。今回のような淡泊な試合を見せられた後なので勝てる気があまりしませんが、次は現時点のベストメンバーで戦えるはずなので、少しでも意地を見せて欲しいです。

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