痛い黒星(8/13 G大阪戦)
ここのところ日本では梅雨を思わせるような長雨が降り続いており、九州や広島地方、長野あたりが特に降水量が多くなっているとの事。静岡県は木曜・金曜にかなりの大雨が降ったそうで、首都圏はこの土日に結構激しい雨が降りました。このため関東・東海では土砂災害の危険が高まっているそうなので、キキクルなどのネット情報を確認しながら注意していきましょう。
そんな中エスパルスは金曜にアイスタ・日本平にG大阪を迎えました。勝てばG大阪より上の順位になるという事で、何としても勝って欲しかったのですが、終盤に失点して敗戦。非常に痛い黒星を喫してしまいました。
<明治安田生命J1リーグ 於 IAIスタジアム日本平>
清水エスパルス 0ー1 ガンバ大阪
エスパルスのスタメンは以下の通りです。
GK 権田
DF 原、ヴァウド、井林、片山
MF 松岡、河井、西澤、後藤
FW 鈴木唯、チアゴ サンタナ
SUB 永井、立田、奥井、宮本、滝、中山、指宿
前節終盤に足を攣ってしまった竹内が大事をとってメンバー外になり、代わって河井がスタメン。また前節の50分の選手交代から流れを取り戻した事を考慮して西澤、後藤が両サイドハーフに入り、前節右サイドハーフでスタートした片山は左SBにまわりました。
序盤のエスパルスの入りは悪くてG大阪にペースを握られ、7分にはポスト直撃のヘッドを打たれるなど危険な状態が続きましたが、エスパも次第に落ち着きを取り戻してペースを握り返し、15分にCKからヴァウドがポスト直撃のシュートを放ち、その後はG大阪にボールを握られはするものの4-4のブロックを作って相手にスペースを渡さず、奪ったボールを素早く前に繋いで攻め込むというどちらかといえばエスパ優位の展開となりました。が、G大阪もリトリート時は5-4-1のブロックを作って守るためそれを引き剝がすだけの攻めが出来ず、前半はスコアレスで折り返しました。
後半も基本的にはG大阪がボールを握りながらもエスパのゾーンディフェンスを崩すには至らず、エスパも早めの選手交代を行って攻めの圧力を強めようとしますがゴールを奪う事は出来ない展開が続きます。この均衡状態を破ったのが76分に入った関西学院大在学中の山見で、77分に早速際どいシュートを放つと、82分にこちらの左サイドから見事なゴラッソを決め、G大阪が先制します。エスパも指宿を入れて何とか同点に追い付こうとしましたが最後までG大阪のゴールを破る事が出来ず、0-1で敗れました。
1失点はしてしまいましたが、守備面は良かったと思います。序盤こそG大阪の繋ぎに付ききれませんでしたが、次第に4-4のブロックが機能してG大阪の攻撃を封じていました。まずは真ん中を固めてボールをサイドへ追いやり、WBに入ったところをこちらのサイドハーフとSBできっちりチェックする。たまにブロックの中間に入られた時はボランチが厳しくチェックして自由にプレーさせず、ウラへのスルーパスもきっちりカットする。サイドチェンジで揺さぶられても全体がスライドする事で対応できており、G大阪にとっては非常に攻めにくかったと思います。特に効いてきたのが松岡で、相手が後ろ向きでボールを受けた時のチェックの速さ、厳しさは今季ボランチに入った選手の中で別格とすら思いました。これまではブロックは綺麗に出来てもそこに入ったボールを取り切る事は少なく、徳島のようにボールを丁寧に繋ぐチーム相手に苦戦する事が多かったのですが、松岡一人が入った事で守備の強度はかなり上がったように思います。もちろんこれは松岡個人のセンスがなせる技かもしれませんが、周りの選手も松岡を見習って寄せを早くする事を意識すれば更に守備の強度は上がると思うので、そこが改善ポイントではないかと思います。例えばこの日の失点も井林が半歩でも一歩でも早く山見に寄せていれば防げたかもしれませんからね。
という事で守備に関しては確実に良くなってきていると思っています。という事で、この日の問題は攻撃にあると思います。最終ラインからの繋ぎは確実に良くなってきています。ボランチがボールを受けた時に唯人やサンタナが下がってサイドハーフやSBとトライアングルを作る動きが自然と出来てきているし、SBも高いポジションを取れているので、相手陣へボールを前進させるルートが2トップ経由とサイド経由の2通り出来ています。なので問題はいわゆるアタッキングサードのところの崩しのクオリティになりますね。サイドからのボールの質がまだ低い気がします。60分くらいでしょうか、西澤が相手のパスミスを奪ってフリーで右サイドを抜け出したのに肝心のクロスが全くあさっての方向にいってしまったシーンがありましたが、あれを筆頭に良い形でボールを受けたのにクロスの精度が低い場面が散見されました。またフィニッシュの精度も低かったですかね。CKのこぼれ球を後藤がダイレでシュートした場面は枠には入れて欲しかったし、左の西澤からのクロスを中山が受けてシュートした場面も決定的でしたしね(このシーンは角度がなくてGKの頭上しかコースがありませんでしたが)。あと特にサンタナによく見られたのですが、自ら持ち込んで強引にシュートする場面が多かったです。そのうちのいくつかの場面はパスを出してくれればより決定的なチャンスに繋がったものもありました。クロスやシュートの精度は個人が精進するしかないですが、「パスを出してくれ」という要求はチーム内でした方がいいでしょうね。あとチームとして改善すべきポイントとして、ハーフスペースを突く動きがもっと欲しいですね。後半、片山が西澤に預けた後インナーラップをかけてそこにパスが出る場面がありましたが、それくらいしかハーフスペースを突いたシーンは思い浮かばないです。相手より良い立ち位置を取るというのは意識出来ていると思うので、次のステップとして相手が一番イヤがるハーフスペースへ早くポジションを取るというのを意識して欲しいですね。あれこれ書きましたが、良くなってきているのは確かだと思いますので、後は個人個人がクオリティをもっと上げていく事をもっと意識して欲しいです。
順位がすぐ上の相手との試合で負けてしまったのは非常に残念だし痛いです。結果としてG大阪に残留争いから抜け出される格好になりましたからね。チームとして良くなってきているのは間違いないのですが、この日の試合のように拮抗した展開で確実に勝ち切る力がない事も露呈しました。これについてはいかに確実に勝ち切る力をつけるかについてチーム内でしっかり議論し要求し合って欲しいです。ただ内容的には確実に良くなっているし、このまま不調の沼に落ちてしまう戦いだったとは思ってません。ですのでそれについて悲観し過ぎる事のないようにしないと、と思います。
次のリーグ戦はアウェーでの湘南戦。この試合は絶対に負けられません。ただその前に天皇杯の川崎戦があります。タイトルを狙うとすればこの大会しかないですが、その後の湘南戦まで中2日しかないので、選手のやり繰りが非常に難しいです。ロティーナ監督の選手起用に注目、ですね。
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