東京五輪サッカー決勝トーナメント・女子
東京五輪のサッカー競技は先週金曜(7/30)から決勝トーナメントに入りました。その決勝トーナメントでの日本代表の戦いについての感想を書きます。まずは女子についてです。
グループリーグでの戦いぶりが芳しくなく、しかも相手がスウェーデンという事で相当厳しい戦いになると予想していましたが、その通りに負けてしまいました。それでもグループリーグでの3試合に比べればある程度自分達の良さは出せていたのではないかと思います。細かいパスワークで相手の守備をかわしながら前進しゴール前へ攻め込むサッカーがきちんと表現されていました。ボールを持つ技術は高いですから、ボールを握る時間が長くなればそう簡単には奪われないですからね。ただそれが90分続かないのが今の課題で、この試合でも後半早々に勝ち越しを許し攻めなければならないという時間帯で足が止まり始め、2点差を付けてゴール前をしっかり固めたスウェーデンを崩す事が出来ませんでした。右サイドで脅威を与えていた長谷川を残り10分で下げてしまう高倉監督の意図不明の選手交代も重なり、後半は良いところがなかったですね。
大会を通して感じたのは2点。1点目は高倉監督がどういうチームを作りたかったのかが最後まで見えなかった事。攻撃は結局個人のアイディア頼みだし、守備に関してもどこでボールを奪うのが見えませんでした。特に欧州勢が戦術面で大きな進歩を見せていた分、そうした戦術面の立ち遅れが目立った気がします。もう1点はフィジカル。といっても単純な身長や体幹の話ではなく、90分走り切る体力の事です。このスウェーデン戦はもちろんグループリーグの特に英国戦でも、65分くらいから明らかに足が止まっていました。これについては監督がどうのというより選手個々の問題でしょう。その原因を考えた時に、やはり国内のなでしこリーグの緩さや普段仕事をこなしながらサッカーをしているという環境面の問題が作用しているのではないかと思います。となると国内の環境を整える事が一番の解決策で、この秋から始まるWEリーグが目玉の対策になるでしょうが、今回良い面を見せられずに負けてしまった分どこまで盛り上がるのかは不透明です。女子サッカーにとっては正念場ですね。
男子については稿を改めて書きます。
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