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2021年8月19日 (木)

完敗での敗退(8/18 天皇杯川崎戦)

 昨日(8/18)、リーグ戦の合間をぬって天皇杯4回戦が行われました。エスパルスはアイスタ日本平で川崎と対戦しました。

 お互いに厳しい日程の中での試合のため、スタメンは両チームとも週末のリーグ戦からかなり入れ替えて臨みましたので、こちらとしてはそのスキを何とか突きたいところだったのですが、そこは公式戦無敗を続ける川崎。結果的には完敗となり、今年の天皇杯は4回戦で敗退という事になってしまいました。

<第101回天皇杯全日本サッカー選手権 4回戦 於 IAIスタジアム日本平>

 清水エスパルス 1ー2 川崎フロンターレ

 エスパルスのスタメンは以下の通りです。

 GK 永井
 DF 奥井、ヴァウド、立田、片山
 MF 宮本、ホナウド、中山、中村
 FW 後藤、指宿
 SUB 大久保、原、菊地、河井、滝、コロリ、ディサロ

 井林と松岡がともに前の所属で天皇杯に出場しているため出場できない事や週末に大事な試合を控えている事から大幅にメンバーを入れ替えました。先週金曜から連続でスタメンとなったのはヴァウド、片山、後藤の3人だけ。前線のサンタナ、唯人は完全休養となりました。代わって入った中で注目されたのは、移籍後初スタメンのホナウドとサブに入ったコロリ。また怪我明けの慶太が久々にスタメンとなりました。

 前半は川崎ペース。3分に宮城のポスト直撃のシュートを皮切りに、エスパルスゴールを攻め立てます。エスパルスは川崎の巧みなポジショニングとパス回しの前にボールの奪いどころを定められず、4-4のブロックを保ってはね返すのが精いっぱい。時折川崎のネガトラをかわして相手陣にボールを運ぶ事もありましたが、そこでの質も相手に上回られシュートに持ち込めません。いつゴールを入れられてもおかしくない展開でしたが、この日スタメンGKの永井が立ちはだかり7~8回ものビッグセーブで失点を許さず、前半はスコアレスで折り返しました。

 後半、入りが良かったのはエスパの方で、50分にはCKからヴァウドがフリーでヘディングシュートを打つチャンスもありました。が、56分、左サイドでのワンツーから脇坂が抜け出そうとしたところを立田が引っ張ってしまってPK。小林がこれを決めて川崎に先制を許します。勢いに乗った川崎がその後も攻め立てますが、64分、エスパ陣右サイドでの川崎のプレスを受けながら永井が左に張っていた片山にフィード。片山はダイレでハーフスペースに飛び出した後藤へパスを送り、それを持ち出した後藤がタメを作った後ファーサイドへクロス。走り込んだ中山が冷静に流し込んで、エスパが同点に追い付きます。これでエスパも息を吹き返すかと思われましたが、川崎は69分に温存していたシミッチ、長谷川、レアンドロ ダミアンを投入。その5分後、旗手が中山、原をかわしてクロスを送り、これをファーでレアンドロ ダミアンに押し込まれ、再びリードを許します。何とか追いつこうとディサロを投入したエスパでしたが、川崎も家長を入れてきて完全にゲームを掌握。結局1-2で敗れました。

 まずはっきり言って相手が悪かったですね。川崎は強かったです。シミッチ、レアンドロ ダミアンの2人がいなくても一人一人の能力も高いし、パスも正確。特にダイレでのパス交換はゾーンディフェンスで対応しずらいので、それをあれだけ正確にやられるとキツイですね。エスパとしてはゾーンディフェンスでのポジションの取り方やカバーの仕方はかなり良くなってきているのですが、そこをダイレのパス交換で破られないためにどうするかという新たな課題をリーグ戦に引き続き突き付けられた気がします。

 対するエスパですが、まず試合の入りが非常に悪く、あっさり川崎にペースを持っていかれたのが第一の反省点かと思います。そのせいで前半はボールを握る時間が少なくなってしまいましたし、永井のビッグセーブがなければ前半で試合が決まってしまっていました。そこを何とかスコアレスで折り返した事で「後半はチャンスがあるかな」と思ったのですが、早い時間帯でPKを献上したのが誤算でした。あれは立田の判断ミスですね。脇坂より早くボールを処理できるポジションにいたので、クリアしてしまえば問題ありませんでした。そこを色気を出して脇坂の前に身体を入れようとしたのは判断ミスだと思います。なお2失点目についても立田が叩かれているみたいですが、あれは少なくとも立田一人の責任ではないでしょう。確かにレアンドロ ダミアンに付き損ねたのは拙かったですが、その前に旗手に中山、原の二人がチギられて正確なクロスを入れられてますからね。その時点で半分勝負ありでしょう。さらに旗手が突破した場面は、5分前のシミッチとレアンドロ ダミアン投入で川崎が攻撃のギアを上げてきていた流れでのものなので、そこで耐え切る力がなかったという事だと思います。

 という事で負けてしまったのはある程度仕方ないと思っていますが、74分に勝ち越されて以降殆ど無抵抗でシュートを1本も打てなかったのは残念ですね。80分に右サイドでのパス交換から原がペナ内でパスを受けられそうなところまで入り込んだのとCK2本くらいで、後は殆ど川崎にボールを握られてしまいましたからね。77分に投入されたディサロも当然シュートを打てないばかりか解説の水沼さんに数回指摘されたようにプレスが緩かったし(スタメンフル出場の後藤の方がよくボールを追っていた)、チームとしてもボールを奪い返さないといけない時間帯で奪い返す力がない事が改めて露呈されてしまいました。このボールの奪い返し方については個人もチームも考えないといけないでしょうね。

 などと苦言ばかり言いましたが、良かったところもありました。回数は少なかったですが、最終ラインからアタッキングサードまでボールを前進させるところが川崎相手でも出来たのは大きな収穫だと思います。あとはアタッキングサードでの崩しの質の部分ですが、そこについても狙っていた形で同点ゴールをとれたので、この形の精度を上げるとともに別の崩しのパターンを作っていければという段階まできたというのを再確認できました。個人に目を向けると、移籍後初スタメンのホナウドが45分の出場ながら能力の高さを見せてくれたのは大きな収穫ですね。守備時のポジショニングはまだまだこれからですが個人の守備能力は高そうだし、ボール保持の技術はやはり非常に高いですね。パス出しの際の視野も広いようなので、この先フィットしてくれば松岡とのコンビがファーストチョイスになるかもしれません。もう1人の新外国人のコロリは後半からの出場でボールを持つ時間が少なかったので、現時点では判断保留です。ただ旧ユーゴ系の選手らしく身長があってがっしりしてるけど足元の技術が高いって感じの選手でした。彼もコンディションが上がってくれば確実に戦力になってくれると感じました。あと忘れてならないのがつい先日ユースからの昇格が発表されたばかりでいきなりトップデビューを果たした菊地。全く臆する事なく小林やレアンドロ ダミアンと対峙し、能力の高さを見せてくれました。ユースはまた良い選手をトップへ送ってくれたなと思います。大事に育てたいですね。

 という事で天皇杯は終わりました。ここのところ結果がまた出なくなっている事で悲観的な見方をする方も多いと思います。が、チームの形はしっかり整備されてきました。ですので、チームにはこのままブレずに戦って欲しいと僕は願っています。それにより結果は付いてくると思っているので。

 ただ土曜に行われる湘南戦、これは絶対に勝たなければならない試合です。この試合の人繰りが苦しくなったのは、この試合をより重視しての事でしょう。もう明後日ですが、とにかく最善の準備をして臨んで欲しいです。

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