惨敗(8/25 鹿島戦)
昨日(8/25)はホーム・アイスタ日本平での鹿島戦でした。平日なので行けるはずもなく、試合中も別の用事があったため、情報を完全に遮断してDAZNのアーカイブで観ました。
ここまで酷い試合になるとは思っていませんでした。仮に生で観ていたら発狂してたでしょうね。そんな中でも拍手を絶やさなかった現地観戦の方もおられたと思います。その方々に敬意を表したいです。
<明治安田生命J1リーグ 於 IAIスタジアム日本平>
清水エスパルス 0ー4 鹿島アントラーズ
エスパルスのスタメンは以下の通りです。
GK 権田
DF 原、ヴァウド、井林、片山
MF 松岡、ホナウド、西澤、鈴木唯
FW コロリ、チアゴ サンタナ
SUB 永井、立田、河井、滝、中村、藤本、指宿
スタメンはボランチを竹内からホナウドに代えたのみ。これで夏のウィンドウで獲得した選手4人がスタメンに入る事になりました。また藤本もリザーブ入りしています。
試合は予想通り鹿島がボールを握る時間が長くなる展開となりました。最初のうちはエスパルスもそれに対処出来ていましたが、18分、サンタナへのクサビのボールを挟み込んで奪われ、そのボールがフリーの上田へ。上田がそこから強烈なミドルを叩き込み、鹿島が先制します。これにより優位に立った鹿島が落ち着いてパスを回して揺さぶるようになり、エスパはなかなか攻め込む事が出来ません。そして44分、自陣バイタルエリアで鹿島にボールを持たれ、カイキからのパスをいったんはホナウドがカットしますが、荒木とカイキにすぐ詰められてボールを失い、最後はカイキにゴールを決められて0-2。2点差をつけられて前半を折り返す事になりました。
後半、エスパルスは開始から右サイドハーフを西澤から滝に代え、コロリと唯人のポジションも入れ替えます。これと鹿島がそれほどリスクを冒さない戦いにシフトした事が重なって、エスパがボールを握る時間が増えました。エスパは53分に藤本、64分に指宿と慶太、76分に河井を投入して攻勢を強めようとしますが、81分、鹿島陣でのCKで慶太がショートを選択しますがそのボールを河井がそらしてしまい、そのまま鹿島のカウンターとなり、最後は和泉に押し込まれて致命的な3失点目。88分には遠藤にもダメ押しのゴラッソを決められ、0-4でエスパルスの惨敗となりました。
まずここまでチームでやってきた戦い方のうち、この日も出来ていたところはありました。攻撃においてはピッチを広く使おうという意識はある程度共有されていて、鹿島を一方のサイドに引き付けておいて逆サイドへ展開し、それにより相手陣へ侵入するというのは出来ていました。特に左サイドに引き付けておいて片山や松岡あたりから右の原や西澤に振る場面は何回もありました。残念ながら最後のところの精度が相変わらずのために得点には結び付きませんでしたが、ここは続けていくべきだと思います。セットプレーからも2度ほど惜しいシュートがありましたので、これらもどちらか1本は枠に入れるようにしたいですね。守備時も相手がボールを外側で回す限りにおいては崩される事はなく、ある程度は機能していたと思います。
ただこの日は2トップの一角にコロリ、ボランチの一角にホナウドと新外国人選手の2人が入っていました。それにより、まず前線から真ん中に入れさせないようにけん制するところが弱かったですね。これまではサンタナと唯人、特に唯人がボランチへのパスコースをきっちり消してくれていたのですが、コロリはその部分では不十分でした。またボランチの2人とCB2人の間のスペースには出来るだけボールを入れさせないというのがロティーナ監督の守備のキモのはずなのですが、この日はボランチがどちらも加入して間もない選手、特にホナウドはまだ合流から3週間たっていませんから真ん中を締める部分が不十分でした。2失点目は松岡とホナウドの真ん中からパスを通されたところから始まってますからね。攻撃においてもサンタナ、コロリへのクサビのパスは鹿島の両CBの徹底マークの前に殆ど通りませんでしたし、やれているところは数多くあったんだけど、やれていないところが足を引っ張っちゃった感じだと思います。
ただこの日は戦術以前のミスが多過ぎました。
失点シーンがその象徴です。1失点目はサンタナへのクサビを奪われたところから始まっているので、サンタナが叩かれがちですが、あれはパスを出したヴァウドが悪い。あの時サンタナは3人に囲まれていて周りに味方はいませんでした。そんな中にパスを出すなんて無謀だし、松岡も後ろで戻すよう指示してます。ヴァウドとしたらSBへ付けても詰められる事が多かったから裏をかきたかったのかもしれませんが、甘かったですね。その後ピトゥカが持ち出した時に松岡とホナウドがボールウォッチャーになって後ろで浮いていた上田へのパスコースを切ってなかったのも拙かったですが、ちょうど攻撃を始めようとしたところでのヴァウドの判断ミスの方が問題だったと思います。2失点目はまず松岡とホナウドで最終ラインの前にいた荒木へのパスコースを切れてなかったのが1つ目のミスなんですけど、いったんはホナウドがパスカットしたんですよね。が、その後荒木がすぐホナウドにプレスをかけてカイキと2人で挟み込んでボールを奪われてしまった。この時ホナウドとしては何とか味方につなげたくてボールを保持しようとしたのだと思いますが、後ろ向きでしたから無理せずにタッチに逃げても良かったのではないかと言う点がまず1つ。またそうした鹿島のネガトラへの周りの反応があまりに薄かったというか、ホナウドに任せきりになってるんですよね。ヴァウドは何の反応もしておらず、原もヴァウドとの距離を開けたまま。松岡に至っては自分のポジションに戻るのを優先させてホナウドがボールを再び奪われる場面を見てない。鹿島のネガトラが早かった事もありますが、これだけ判断をミスしたりフリーズしたりしてたら失点しますよ。ここのところ見られなかったお粗末な失点シーンでした。3失点目は論外。慶太も河井も何やってんだって感じですが、その後みんなで戻れよ、と。これまたお粗末極まりないシーンでした。
また1対1においてあっさり負けるシーンもこの日は非常に多いように感じました。鹿島のインテンシティが高いのはわかっていたはずだし、戦術以前に1対1で負け続けていたら試合で勝てるわけがない。サンタナもコロリも倒れて相手のファウルを主張するよりも立ってプレーする事を優先させて欲しい(確かに2人へのチャージに対して主審の判定が緩めだった気もしますが)。他の選手も同じで、まず1対1で負けない事、これをもっと意識しないとどんなに良い戦術を授かっても勝てません。今一度そこは考えて欲しいです。
一方で、繰り返しになりますが、この日のスタメンのうち4人は夏のウィンドウで加入した選手でした。この日に関してはそれが悪い方に作用したと思います。特に2トップの一角と守備組織のキモであるボランチ2人が新加入組だった事で、中を締める部分が不十分になって守備組織が緩くなった点は否定できません。ロティーナ監督としてはこの夏の移籍獲得に自分の意思が入っていた分なるべく早く彼らをチームに溶け込ませたいと考えたのでしょう。実際、ホナウドの能力の高さはこの日も現れていたし、コロリのプレースキックも魅力があります。ただこれまでトップで唯人が中へのパスコースを切ったり竹内、宮本らが中を締める事で失点を減らしていた事も事実だと思うので、無理して使ってチームをギクシャクさせるよりも、特にホナウド、コロリについては段階を踏んで起用していった方が良いように思います。サッカーは能力の高い選手を組み込む事であっさり勝てるような甘いスポーツではないので。
ホームで言い訳しようのない惨敗を喫したショックは大きいでしょう。さらに次はアウェーでの名古屋戦。非常に厳しい戦いになる事は間違いありません。ここはロティーナ監督の腕の見せどころです。
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