残念な敗退(6/6 ルヴァン杯鹿島戦)
すみません。昨日(6/7)も忙しかったので、一昨日(6/6)のルヴァン杯の感想をこれから書きます。見直したのはハイライトだけですが、その点ご容赦下さい。
なお本日(6/8)クラブから発表されたショッキングなニュースについては稿を改めて書きます。
<JリーグYBCルヴァンカップ プレーオフステージ2nd.leg. 於 県立カシマサッカースタジアム>
清水エスパルス 1ー2 鹿島アントラーズ
エスパルスのスタメンは以下の通りです。
GK 永井
DF エウシーニョ、ヴァウド、鈴木義、福森
MF 片山、宮本、中村、西澤
FW ディサロ、チアゴ サンタナ
SUB 大久保、立田、奥井、竹内、河井、中山、後藤
1st.legから4人を入れ替え、宜さん、片山、慶太、サンタナといった直前のリーグ戦でもスタメンだったメンバーを入れてきました。システムは最初から3-4-2-1を選択。もっともロティーナ監督によると1st.legも最初からこのシステムだったそうです。言われてみれば確かに西澤のポジションは低かったかもしれません。
前半はエスパルスが鹿島とのシステム上のミスマッチを上手く活用する事で優位に試合を進めました。また守備時の前3人での守備も効いていて、何度か前でボールを引っかけてカウンターを仕掛ける事も出来ていました。迎えた21分、センターラインでディサロが相手のパスをカットしたところからエスパがカウンターに転じ、ディサロのスルーパスに反応したサンタナがGKのニアサイドをぶち抜き、喉から手が出るほど欲しかった先制点を奪います。その後もエスパが優勢に試合を進めましたが、30分過ぎに自陣でのクロスボールをクリアしようとした宜さんと慶太が激突し、二人ともプレー続行不可能という事で立田、河井への交代を余儀なくされます。このあたりからエスパの戦い方に鹿島が慣れてきた事もあって試合は一進一退となり、45分、永井からボールを貰った福森がサイドチェンジのパスを出しますがこれが短くて、これをダイレでゴール前に入れてきます。エヴェラウドと立田が競り合ったボールがフリーのファン アラーノが冷静にシュートを決めて、前半のうちに鹿島に同点に追い付かれてしまい、前半を終了する事となりました。
後半は落ち着きを取り戻した鹿島のペースとなり、何度か決定機を作られます。それでも何とか凌いでいましたが、71分、自陣左サイドでのスローインのボールがどフリーなピトゥカへ渡り、そこからのクロスをエヴェラウドに合わされて逆転されてしまいます。残り20分弱で2点返さなければならなくなったエスパは竹内、後藤らを次々と投入しますが、試合巧者の鹿島がきっちりと試合をクローズさせ、1-2、2試合合計1-3でエスパルスはルヴァン杯敗退となりました。
前半途中までは非常に良かったです。この試合に向けて準備してきた事がしっかり表現されていました。守備時が前のサンタナ、ディサロ、片山が真ん中へのパスコースを封じてサイドへ誘導し、サイドに付けられたら両WBがチェックに行って前に繋がせない。長いボールを入れて来た時は3バックがエヴェラウドを見ながら対処する。押し込まれた時は5-4-1のブロックを敷いてゾーンで守る。これにより鹿島にチャンスを与えませんでした。攻撃時は両WBをサイドに張らせ、1トップと2シャドウとの計5人で鹿島の4枚の最終ラインを叩くような形をとって、鹿島にボールの奪いどころを絞らせませんでした。特に有効だったのが斜めのサイドチェンジのパスで、左で慶太を中心にボールを回して相手を引き付けて逆サイドのエウシーニョに出す形を何度か作って、鹿島を慌てさせていました。先制点は真ん中でのディサロのプレスバックでボールを引っかけた良い守備から始まっていたし、左サイドが少し停滞気味でしたが、「これはいけるかも」と期待させてくれました。
残念だったのはアクシデントにより宜さんと慶太を交代させなければならなかった事。特に自らボールを運べてかつ広い視野から良いパスの出せる慶太がいなくなったのは攻守ともに痛かったと思います。変わって入った河井は気の利いたポジショニングとパスが出せる選手ですが、この日の攻撃時のプランはどちらかと言うとボールを奪ったら早めに攻める形だったと思うので、その分攻撃面を停滞させる事になってしまったように思います。もちろんこれは河井のせいではなく、前述のように鹿島がこちらの攻め方に慣れてきて対応してきた事も一因ですし、この日のように元々のプランがやりにくくなった時に別の形で攻め口を見出すまでに今のチームが成長していないという事だろうなと思います。
それにこの日残念だった事はもう1つ。失点があまりに安いものだった事。これは本当に残念、というかガッカリしました。1失点目はいったん鹿島の攻撃を凌いだ後の永井からのボールを福森が右サイドにサイドチェンジしようとしたパスが短くてカットされてしまった事から始まってますが、ここであのパスを出す必要があったのかという疑問があります。45分を過ぎようかという時間帯だったし攻め込まれた後なので、まずは最終ラインでキープする事から始めた方が良かったと思います。何せリードしていたのですから。その後の立田のプレーがかなり批判に晒されてますが、僕には福森のプレーの方が疑問に残りました。が、それ以上に残念だったのが2失点目。左サイドのスローインからでしたが、片山、西澤、河井の3人がサイド寄りに立ち、ボールを入れようかというところでは更に福森が自分のポジションを離れてサイドに寄ったのですが、結果一番危険なニアゾーンをポッカリ空けて、そこにピトゥカの侵入を許したわけです。ゾーンディフェンスで守ってるんだから自分のポジションを安易に開けるなよと。周りの味方との距離を保つのが大事な約束事のはずなのに。真ん中にいた立田も立田で、「来てるぞ!戻れ!」と味方に言うのがテメーの仕事だろと言いたくなります。僕はスカパーで見ていたのですが、ウチの選手達がサイドに寄り過ぎてニアゾーンが空いてそこにピトゥカが入ったのが全て見えたので、ニアゾーンのスペースが空いた瞬間「はぁ?」と思いましたし、失点した後も呆れました。この記事のタイトルを「残念な敗退」にしたのは、失点の仕方があまりにも「残念」だった事にもかけてます。
という事で、今季のルヴァン杯は終了となりました。この試合の途中までは上手くいっていただけに残念ですが、特に2失点目のような安い失点をしているようでは勝てるわけがないし、勝つべきではなかったとすら思ってます。ロティーナ監督も試合後のコメントで「1部のチームがあのような失点をしてはいけない」といつもに比べてかなり厳しい事を仰っており、選手達にも相応の喝が入ったものと思います。本当に高い授業料となりましたが、ああいう集中を切らす場面を出来る限り減らす事が出来れば良い戦いが出来る事も実感できたと思うので、より気持ちを引き締めて今後はああいうシーンのないようにして欲しいです。
次の公式戦は、もう明日(6/9)になりますが、天皇杯の初戦。相手は広島県代表の福山シティFCです。噂によると、横浜FMや鳥栖のように目まぐるしくポジションを変えながらしっかりボールを繋いで攻めてくるチームのようで、慣れるまではかなり苦戦しそうな気がします。ただ、広島県リーグ所属のチームに負けるわけにはいきませんので、もちろん相手はリスペクトしつつも、しっかり戦って勝って欲しいと思います。
※ブログランキング参加中です。
| 固定リンク
コメント