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2021年6月 1日 (火)

惜敗(5/30 横浜FM戦)

 横浜FM戦の感想が遅れてしまってすみません。負けてヘコんでいたわけではなくw、特に昨日(5/31)バタバタしてすっかり疲弊してしまい、書く気力がおきませんでした。

 という事で、明日(6/2)はもう次の公式戦という微妙なタイミングなのですが、横浜FM戦の感想を書きたいと思います。分量は、やっぱり多くなっちゃうかなwww。

<明治安田生命J1リーグ 於 日産スタジアム>

 清水エスパルス 1ー2 横浜F・マリノス

 エスパルスのスタメンは以下の通りです。

 GK 権田
 DF エウシーニョ、ヴァウド、鈴木義、奥井
 MF 片山、宮本、福森、中村
 FW カルリーニョス ジュニオ、チアゴ サンタナ、鈴木唯
 SUB 永井、立田、中山、西澤、河井、鈴木唯、ディサロ

 基本的に前節と比べて変更は少なかったのですが、唯人に代えて福森をスタメンに入れてきた事に驚かされました。3バックで来る可能性が高いとは思ったもののせっかく勝った前節から変えるのかという疑問もあったので、さてどうするかと思って観ていましたが、やはり福森を左CBに入れての3バックでした。

 エスパルスの試合の入り方は悪くなかったのですが、4分に横浜FMに先制を許します。右WBのエウシーニョの後ろのスペースを前田に突かれ、そこからのクロスをエウベルに合わされてのものでした。これで横浜FMに一気にペースを持っていかれるかと思いましたが、この日のエスパは落ち着いていました。5-3-2のブロックをコンパクトに保って横浜FMの攻撃のスピードを削ぎ、ボールを奪ったらサンタナとカルリーニョスのスピードを活かして早く攻めるというゲームプラン通りの戦いをして、横浜FMとほぼ互角の勝負に持ち込みます。そして41分、福森からのサイドチェンジのパスを片山が相手との競り合いの末にエウシーニョに預け、エウシーニョが持ち込んでラストパス。サンタナのシュートは一度はGKに弾かれますが、それを粘ってゴールへねじ込んで、エスパが同点に追い付きます。その後横浜FMに危ない場面を作られましたが何とか凌ぎ、前半は1-1で折り返しました。

 後半も最初の20分ほどは互角に近い展開で進みましたが、72分にサンタナとカルリーニョスに代えて中山と唯人を入れてからは前でボールを収められなくなり、横浜FMに押し込まれる時間帯が続きました。何とか凌いでいたエスパでしたが、89分、畠中からバイタルエリアにいた天野にタテパスを入れられ、そこから仲川らを経由して途中から右ウィングに入った水沼へ。水沼からのグラウンダーのクロスを途中交代のレオ セアラにゴールに流し込まれてしまうという痛恨の失点。何とか追いつこうとしたエスパでしたが時間があまりにも少なく、1-2で敗れました。

 敗因は「スカッドの差」。これに尽きると思います。横浜FMは途中交代の天野、水沼、レオ セアラが決勝点に絡んでますし、何せキャプテンの喜田がゲームのクローズ役として出てくるのですからね。ポステコグルー体制の4年間でしっかり積み上げてきて必要な選手を加えての今のスカッドですから、見事としか言いようがないです。ウチはサンタナとカルリーニョスが下がってから明らかに主導権を持っていかれましたからね。ロティーナ監督としてはハイラインの横浜FMを崩すのは中山のスピードがベターと考えたのでしょうが、相方の唯人も含めDFを背負ってプレーするタイプではないので、難しかったですね。またプレスをはがせる慶太が疲労から交代してしまったのも痛かったと思います。

 あと反省すべきは失点時のミスですかね。1失点目はヴァウドの前田への寄せが遅れてスピードでちぎられてしまったのが痛かったですね。その前、ティーラトンにボールが入った時にエウシーニョが寄せてその後ろに前田が入ったのですが、その事を片山がジェスチャーなどでヴァウドに伝えているんですよね。が、ヴァウドはボールを見てしまって前田の寄せが一瞬遅れてしまい、それが致命傷になってしまいました。あとエウシーニョのタテのパスの切り方が甘かったかもしれません。2失点目は畠中から天野へのタテパスから始まっているのですが、その畠中に宮本が持ち場を離れてプレスに行っていて、そこで生じたスペースを畠中と天野に使われてしまいました。この時の宮本の判断がどうだったのか。時間帯を考えると行くべきではなかったようにも思いますが、ボランチの岩田から畠中へバックパスが出されたのを見てのもので、通常であれば約束事の通りだともいえるのです。試合後のコメントを見る限りロティーナ監督はミスと捉えていそうですが、判断は難しいですね。あと水沼にクロスを出させてしまったのも、寄せに行った奥井のミスと捉えていそうですね。ただ寄せにいった奥井の股下を通されているんですよね。ボールを足に当てているので「もう少し寄せていれば」というところでしょうが、ここも相手が上手だったと見た方が良いと思います。

 以上のように細かなミスが肝心なところで起きて失点を許し、敗れてしまいましたが、途中まではゲームプラン通りのサッカーが出来ていました。相手はウィングを両サイドに張り出させて幅を使って攻めてくるチームで、ルヴァン杯ではそれによって広げられたスペースにどんどん入り込まれて混乱に陥ってしまいました。その反省を受けての5-3-2だったと思うのですが、狙い通り5つのレーン全て埋める事で相手の攻撃のスピードを削ぎ、中盤の3枚、前線の2枚がコンパクトさを保つ事でパスコースを消して思うような攻撃をさせませんでした。またルヴァン杯ではボールを奪っても横浜FMの早いネガトラであっさりボールを奪い返され結果として殴られ続けたわけですが、この日は素早いパス交換やエウシーニョ、慶太のキープ力、そしてウラへサンタナ、カルリーニョスを走らせるロングフィードを織り交ぜながら使う事で、横浜FMの厳しいプレスを剥がす事が出来ていました。あと福森から右サイドへのサイドチェンジも多用していましたね。おそらく横浜FMの最終ラインの中ではティーラトンが突き所と考えての事だと思うのですが、片山が右サイドに張り出してサイドチェンジのボールを受けてエウシーニョと連携しながら右サイドを崩す事が出来ていました。以上のように、ルヴァン杯での反省を受けてこの試合に向けて準備してきたものが70分くらいまではしっかりと遂行できており、これは評価すべきだと思います。これが90分もてば良かったし、せめて勝ち点1でも持ち帰る事が出来ればとはどうしても思ってしまいますが、その点を以てネガティブになる必要はないと思います。

 この試合でリーグ戦は17試合を終えました。結果はわずか3勝で勝ち点15の15位。とても満足できるものではありません。が、少なくとも名古屋戦とルヴァン杯の横浜FM戦の頃の沈滞ムードはなくなりました。リーグ戦は3週間の中断に入ります。この期間を使って戦術の再確認を行って欲しいし、怪我人の復帰やこのところ出番を失っている選手の奮起にも期待したいですね。

 ただ公式戦としては、明日(6/2)、ルヴァン杯プライムステージの1st.legの鹿島戦がホーム・アイスタ日本平で行われます。チームとしては再び上昇気流に乗り始めているので、これが好調の鹿島にどこまで通用するかを楽しみにしたいと思います。

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