成長し続けるしかない(5/22 札幌戦)
昨日(5/22)はアウェーでの札幌戦でした。スケジュールが発表された時は「今年は行こうかな」と思って宿泊先だけは確保しておいたのですが、その後の武漢ウイルス(新型コロナ)禍に伴って緊急事態宣言が出された事や個人的な事情もあって断念し、リアルタイムでDAZNで観戦しました。
試合は0-2で敗戦。これでリーグ戦9試合勝ち無しとなり、エスパサポの中でも悲観的な見方をされる方が増えてきました。僕も後半失点してからの戦いが淡泊に見えたので危機感を感じて試合直後は悲観的なツイートを多くしてしまったように思うのですが、ちょっとサッカーから離れて気分転換した上で改めて思い返すと「そこまで悲観的にならなくても良いのでは」と考えられるようになってきました。先制されたシーンしか見返してないんですけどね。
<明治安田生命J1リーグ 於 札幌ドーム>
清水エスパルス 0ー2 北海道コンサドーレ札幌
エスパルスのスタメンは以下の通りです。
GK 権田
DF ヴァウド、鈴木義、片山
MF エウシーニョ、宮本、中村、奥井
FW 中山、カルリーニョス ジュニオ、ディサロ
SUB 永井、立田、福森、河井、西澤、鈴木唯、指宿
この日のエスパルスの最終ラインはヴァウド、鈴木義宜、片山の3バックを基本とし、リトリートした時は両WBのエウシーニョ、奥井が下がっての5バックで、攻めにでる時はWBのどちらかが上がって前に出る枚数を増やす形をとりました。これで攻撃時には5トップ気味にしてくる札幌のスペースを消す事が出来、ボールは握られながらも決定機を許さない互角の展開に持ち込む事が出来ました。攻撃時にはディサロをポスト役としてボールを当て、こぼれ球を中山、カルリーニョスが拾って相手陣に持ち込む形を狙い、18分にはカルリーニョスが抜け出して決定機を作りますが、得点には至らず。ただほぼ狙い通りの展開に持ち込み、スコアレスで前半を折り返しました。
後半も同じシステムで戦う事を選択したエスパでしたが、51分、福森からのアーリークロスをジェイが折り返してアンデルソン ロペスがそれをゴールへねじ込んで、札幌が先制します。勢い付いた札幌は55分にCKのこぼれ球を拾った金子が見事なゴラッソを決めて2点差を付けます。この後何とか追いつこうと5枚の交代カードを切りシステムも4-4-2に戻したエスパでしたが、札幌の堅陣を崩すには至らず、0-2で敗れました。
後半のイメージが良くないのでついつい「またも何も出来なかった」と評価しがちなのですが、前半はここ数試合の中では良かったと思います。札幌の5トップ気味の攻めを抑えるべく5バックに変更しましたが、以前の鳥栖戦のように後ろが重すぎる感じにはならず、前からけん制をかけてパスコースを限定し、ブロックの中にボールが入ったらはね返す守備が出来ていました。攻撃に関しても前に人数をかけてくる札幌を逆手にとってボールを奪ったら早めに前にボールを入れてそれをサポートする形が徹底されていたし、この日サンタナに代わってポスト役を務めたディサロが苦手だったはずのポストプレーをそこそここなす事が出来ていたのは収穫でした。ここのところはずっと4-4-2の基本システムを崩さずに来た中で急に5バック気味の形に変更したわけですが、あまり結果が出ていない中でシステム変更という応用をするのは勇気がいると思いますが、それを敢行し選手達もそれに応えて同じく5バック気味に戦った鳥栖戦よりも違和感なくやれていたのは収穫と言っていいんじゃないかと思います。それだけに前半のうちに先手を取りたかったところですけどね。
後半も前半と同じように戦ってスキを窺う事を考えていたはずでしたが、後半開始10分までの間に2失点してしまいました。まず1失点目、福森の精度の高いアーリークロスをジェイに合わされアンデルソン ロペスに決められたわけですが、福森のクロスに対して鈴木義宜(次回からは宜さんとさせて頂きます)がかぶってしまいカット出来なかったのが非常に痛かったですね。札幌ドームの屋根は白いためにボールを見失いやすいのが今回も仇となってしまいました。一方で福森への寄せが甘かったのではとの批判もありますが、あれはウチから見て右サイドでのFKから直接福森にパスがいってからのプレーなので、寄せるのは難しいと思います。あれは真ん中で対処するしかなかったですね。2失点目については、確かにゴラッソなのですが、やはり奥井がもう一歩でも半歩でも寄せて欲しかったし、いったんはね返した段階で全体を少しでも押し上げた方が良かったようにも思いました。以上のように、この試合でもちょっとしたプレーやアクションの詰めが甘くてやられてしまった感じなので、そこを限界まで詰めていかないとなかなか失点は減らないなと感じました。
という事で後半早々に2失点してしまった事で、非常に苦しい展開を強いられたわけですが、その後の攻撃はなんか見ていて淡泊だなと試合終了直後は感じてしまい、それが非常に不満でした。ただよくよく考えるとリトリートした時の札幌は5-4のブロックで固めてくるので、これを崩して2点返すのは困難だったと思います。大分戦がまさにそれでしたよね。前半半ばに失点して、後半何とか追いつこうとサイドチェンジなどで揺さぶりをかけたんだけど、相手の5-4のブロックをなかなか崩せずに終わってしまいました。やはり5つのレーンを塞がれると崩すのは難しいです。加えてこの日は連戦を考慮してか74分には現在の攻撃の起点であるエウシーニョを下げたし、河井も次戦を考慮して使いませんでした。以上、5バックの相手を崩す事の難しさとフルメンバーで戦えなかった事を考慮すると、失点をしてからの攻撃を責めるのは酷かなと今は考えています。むしろ失点をいかに減らすかに注力した方が良いのではないかと。
これでリーグ戦9試合勝ち無し。クラブ記録にあと1試合となってしまったようです。ロティーナ監督への風当たりは強くなっているようですが、ここで監督交代という劇薬を使っても恐らく効くのはせいぜい10試合程度です。その後は2019年のような苦しみが待つ可能性が高い。結局チームを強化するための魔法の薬は存在せず、試合後ロティーナ監督が仰った通り「成長し続けるしかない」のです。幸い、権田や片山のインスタを見る限り選手の中でポジティブな動きが出ているようですから、少なくとも7月まではここまで積み上げた事をリセットせず、引き続き戦術理解等の積み上げを続けるべきだというのが現時点での僕の考えです。
次は中3日でFC東京をホーム・アイスタ日本平に迎えます。これまたタフな相手ですが、とにかく少しでも成長した姿を見せてくれればと思います。
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