会心の勝利(5/26 FC東京戦)
昨日(5/26)はホーム・アイスタ日本平でのFC東京戦でした。平日なのでおとなしく自宅でDAZNで観戦しました。
エスパにとってFC東京は天敵です。昨季一昨季とリーグ戦で4連敗中。それとこれは知らなかったのですが、アイスタ日本平で最後にF東に勝ったのは、リーグ戦では2009年、ナビ杯では2012年準決勝2nd.leg以来だそうです。まあよくもここまでカモられたものですが確かに勝った記憶はないので、この試合も苦しい試合になるだろうと思っていました。ただ次の相手を考えると「勝つとしたらここしかない」とも思っていたので、その通りに勝てて良かったと思います。3-0は出来過ぎですけどね。
<明治安田生命J1リーグ 於 IAIスタジアム日本平>
清水エスパルス 3ー0 FC東京
エスパルスのスタメンは以下の通りです。
GK 権田
DF エウシーニョ、ヴァウド、鈴木義、奥井
MF 片山、宮本、中村、カルリーニョス ジュニオ
FW チアゴ サンタナ、鈴木唯
SUB 永井、立田、福森、河井、中山、後藤、ディサロ
怪我のため前節欠場したチアゴ サンタナが復帰し、再び鈴木唯との2トップ。目を引いたのは片山がMF登録されていた事で、どういうシステムになるのだろうと思っていたのですが、片山を右サイドハーフに置いての4-4-2でスタートしました。
立ち上がりは今季初の3連勝を狙うF東が勢いをもって試合に入り、試合開始から10分までの間に3本のシュートを放ちます。しかし10分を過ぎたあたりからエスパルスも落ち着き始め、迎えた14分、最終ラインから右サイド経由でボールを繋いでバイタルエリアに侵入し、そこからエウシーニョがシュート。森重に当たってコースが変わったボールをGKが弾きますが、こぼれ球がサンタナの足元へ入り、それを落ち着いて流し込んでエスパルスが先制します。その後はF東にボールを握られる時間帯が続きますが、エスパも4-4のブロックを築いてはね返し、決定機を許しません。逆に45+3分、CKから慶太がファーに入れたボールを大外から走り込んだヴァウドがヘッドで合わせて2点目を奪取。理想的な展開で前半を折り返しました。
後半開始からメンバーとシステムを変えて攻撃の圧力を高めようとしたF東でしたが、逆に49分、CKからニアに入ったボールを片山が合わせて3点目を決め、エスパがF東の出鼻を挫きます。その後F東が1点でも返そうとボールを握って両サイドから揺さぶりをかけてきましたが、4-4のブロックが崩れる事は最後までなく、エスパルスがリーグ戦で10試合ぶりの勝利を飾りました。
会心の勝利であり、今季これまでのベストゲームでしょう。とにかく90分間守備組織が最後まで崩れなかったのが勝因だと思います。F東は前線のディエゴ オリヴェイラ、アダイウトン、田川が強力だし、後ろの内田、小川の両SBも強力なので、特に両サイドをどう封じるかが試合のポイントでした。その対策の1つが片山の右サイドハーフ起用だったと思うのですが、これが当たりました。6月の代表戦に呼ばれている小川を相手に、エウシーニョ、宮本と協力しながらスペースを与えず、クロスも殆ど出させませんでした。左サイドは復帰後3試合目のスタメンとなるカルリーニョスが奥井と組んで相手のサイドの選手を自由にさせませんでした。真ん中は宮本、慶太が出色の出来で、真ん中へのパスコースを封じたりニアゾーンのカバーに入ったりと走り回って中盤の守備を支えてくれました。もちろん唯人が下がって2人のカバーをしっかりしてくれたのも大きいのですが、MOMを選ぶのならこの2人のどちらかですね。ヴァウドと宜さんの両CBも安定していたし、彼らが連動してブロックを形成してF東の攻撃の威力を減退させたのが、繰り返しになりますが一番の勝因のように思います。また無理に前にハメに行くのではなくブロックを保つ事を優先させたのも良かったんじゃないかと思います。このあたりは特に片山の状況判断の上手さによるところが大きいかもしれませんね。
攻撃の方は、ボールを握る時間こそ少なかったものの、効果的な攻めが出来ていたと思います。要因はサンタナのポストプレーが効いていた事がまず挙げられます。これは怪我とはいえ少し調整する時間を貰えた分サンタナのコンディションが良かった事もあるでしょうが、周りのポジショニングが良かったために五分五分の苦し紛れのフィードを受けさせられる事が少なかった事もあるかなと思います。要因の2つ目は両ボランチがボールを上手く引き出して散らしていた事。慶太は持ち味のドリブルとパスで攻撃を引っ張っていましたが、目立たないところで宮本が効いてましたね。エウシーニョを上手くサポートする事で右サイドの良い潤滑油になっていたし、時には前線にも飛び出してチャンスに絡んでいました。3つ目は両サイドのストロングを上手く活かせていた事。攻撃におけるF東攻略の狙いは両SBのウラのスペースを使う事だったと思うのですが、左右にエウシーニョ、カルリーニョスという推進力を持つ選手と片山、奥井というサポートの上手い選手を組ませる事で、両サイドを上手く使えていたと思います。特に片山のポジショニングは上手かったですね。エウシーニョが使うスペースを作るべくサイドに張ったりハーフスペースを取ったりして、それが上手くハマっていました。カルリーニョスも復帰してくれた事により左サイドが一気に活性化されたし、何より良かったのは攻撃を出来るだけ最後までやり切るようプレーしていた事ですね。これまではシュートを打たずこねてしまってボールロストする場面が多かったと思うのですが、この日は打てると思ったら積極的にシュートを打っていました。これまでのようにボールを握り続けるためにボールを下げる事はもちろんあってもいいと思いますが、攻撃を最後までやり切る事も変なボールロストを避けるための有効な手段だと思いますので、これは続けて欲しいですね。
これで本当に久しぶりにリーグ戦で勝ち点3がとれました。しかもこれまでの戦い方を微修正しただけでこれだけの試合が出来た事はチームにとって大きいと思います。まあ逆に先制点を取られていたらどうなっていたかわからないし、その後も良い時間帯に追加点がとれたのも大きいですが、この日の結果は自信につながると思います。もちろんようやく1つ勝っただけなので、これをこの後も続ける事が大切です。これからも個人としてもチームとしても成長し続けて欲しいです。
次は中3日でのアウェーでの横浜FM戦。先週チンチンにされたチームです。しかも今度は基本的にはフルメンバーで来るでしょうから、苦戦は必至でしょう。戦い方として札幌戦のように5バックにしてレーンを全部埋める手もありますが、百戦錬磨のロティーナ監督がどのような策を施すのか、選手達がそれをどう披露するかを楽しみにして待ちたいと思います。
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コメント
こんにちは。
東京のラストの精度にも助けらるましたが皆身体をはって守ってましたね。
攻撃に関して、サイドチェンジの意識が凄く見えた気がしました。右で作って左へ。左で作って右へ。スペースをつくと言う意味で良かったと感じました。
サンタナは効果的でしたね。ただポストプレー自体はあまり上手いタイプではないと思うのでキープと言うよりはフィジカルを生かしてボールをあてる意識でいけばもっと輝くのかな?とも思いました。にしても東京戦は良かった。
個人的には目立ちはしないですが奥井片山両名がMOMにあげたいです。
奥井はめちゃくちゃ運動量豊富に体はって守ってくれましたし、攻撃でも精度はまぁ。。。(笑)ですが顔出しに上がってくれますし。
片山の使い方にもよりますが、これから奥井がキープレーヤーになるんではと思ってます。
投稿: はすき | 2021年5月28日 (金) 09時27分