カップ戦アウェー初戦は鬼門(3/3 ルヴァン杯広島戦)
一昨日(3/2)からルヴァン杯も開幕しました。エスパルスは昨日(3/3)アウェーで広島と対戦し、0-0で勝ち点1を獲得しました。
試合後にどなたかがツイートされていたのですが、エスパルスが過去のJリーグ杯(ナビ杯 or ルヴァン杯)のグループリーグ初戦をアウェーで行ったのが過去8試合あったそうなのですが、成績はなんと全敗だそうです。言われてみれば僕がエスパルスの試合を初めて見たのが1992年のリーグ開幕の前年に瑞穂ラグビー場で行われたナビ杯の名古屋戦なのですが、その試合も前半押しに押しながら得点できず結局0-3で負けた事を思い出しました。で、昨日の試合が9試合目で、初めて勝ち点1をとれたわけです。本当に些細な事ですが、クラブとして少し成長、したとは言えないかな(汗)。
<JリーグYBCルヴァンカップ グループステージ 於 エディオンスタジアム広島>
清水エスパルス 0ー0 サンフレッチェ広島
この日のエスパルスは、中2日でホーム開幕戦を控えているため、鹿島戦からスタメンを9人入れ替えて臨みました。2試合連続スタメンは片山とディサロのみ。ディサロは2nd TopではなくセンターFWだったので、同じポジションなのは片山だけでした。一方の広島も同じ条件のためスタメンを全員入れ替えました。基本的には若手がメインでしたが、林や柴崎といったベテランも入れてきました。
前半はお互いに守備をより重視した入りとなりました。広島は前線からプレスをかけ、中盤でも柴崎、土肥が球際の強さを見せて、奪ったボールをサイドに預けて突破を図ろうとしますが、エスパはスタメンが9人入れ替えたとは思えない強固なブロックを敷いて対抗し、広島に付け入るスキを与えず、危険な場面を15分頃の鮎川のヘッド1本に留めます。そうして回収したボールを丁寧に繋いで広島陣内に入りますが、今季から4バックを採用した広島の守備も堅く、サイドへボールが入ってもなかなかそこから前へボールを運ぶ事が出来ません。結局エスパのチャンスも6分頃の片山のミドルと20分過ぎの唯人のヘッド(これは決めないといけなかった)くらいしか作れずに前半を折り返しました。
後半、エスパは連戦が続く事を考慮して片山、唯人、ディサロに代えてヴァウド、後藤、指宿を入れてきました。これによりヴァウドがCBに入って立田が右SBに回り、右SBだった奥井が左SBに入りました。一方の広島はホームゲームという事で勝ちをより意識して前からプレスをかけるようになり、この2つの動きにより広島がより試合を優位に進めるようになりました。中でも58分の鮎川のシュートと59分のエゼキエウのシュートは非常に危ないものでしたが、いずれもルヴァン杯デビューの永井がファインセーブ。エスパはなかなかボールを前に運べなくなりましたが、守備組織が崩れる事は最後までなく、試合はスコアレスドローに終わりました。
リーグ開幕戦とスタメンを9人入れ替えながら守備組織がほぼ崩れなかった事が一番の収穫だと思います。特に最終ラインはリーグ開幕戦から3人変わった上に後半さらにポジション含めて入れ替えているのに、流れの中から崩される事がなく、4-1-4-1のブロックがコンパクトさを保ちながらボールホルダーの位置に応じて細かくポジションを修正するという守り方が出来ていました。まあ広島のスタメンに若手が多かったのはありますが、それでもユース時代に活躍した二年目の鮎川は怖い選手だったし、途中からジュニオール サントスや森島も出てきた中でスコアレスで終える事が出来たのは見事だったと思います。決定機は前後半合わせて4度与えていますが、そのうち確か3度は中盤でのボールロストによるものですし。こうした公式戦でメンバーへの守備戦術の浸透度を確認できたのは収穫ですね。
一方、攻撃は物足りなさが残りました。まあ中盤でボールを奪えなかったし、そもそも前にスペースがなければボールを落ち着かせる事を優先する戦い方なので必然的に広島がセットした状態から崩す事を求められるので、難しいんですけどね。ボールを相手陣へ運ぶ事は出来ているのですが、サイドへボールが渡った後に仕掛ける事が出来ずに戻してしまう事が多かったように思います。前半1度だけ西澤にスペースがある状態でボールが渡ってそこから唯人の決定機につなげる場面があったので、ああいう形でサイドに預ける場面を増やしたいですね。ボールを前に運ぶ時のポジショニングも含めて見直す必要があると思います。
個人に目を向けると、アピールできたのは永井、福森、立田の3人かなと思います。永井は3度のファインセーブ以外でも安定したセービングを見せてくれました。彼のような実力のあるGKが権田と競う覚悟を持ってウチに来てくれたのは心強いと感じました。福森は昨季は怪我もあってなかなか出場機会がありませんでしたが、ソツのない安定したプレーを見せてくれました。彼は左利きであるという大きな武器があるので、今後スタメン争いに絡んできそうですね。その福森と前半コンビを組んだ立田も最終ラインの上げ下げを統率しながら安定したプレーを見せ、右SBに回った後半も問題なくプレーしてくれました。今季のウチの右SBはボールを握って前に出た時は中に絞ってアンカーのサポートをするという難しい役なのですが、繋ぎの場面でも問題なくプレーしていたので、右SBとしても十分アピール出来たんじゃないかと思います。もちろん本人はCBで勝負したいでしょうけどね。
一方で物足りなさが残ったのが唯人、金子、指宿あたりでしょうか。唯人はこの試合最大の決定機を逃したというのが大きなマイナスポイントです。次の試合で挽回して欲しいです。金子は守備ではこれまで通り献身的にプレーしていましたが、右サイドの前でボールを受けた時に仕掛ける事が殆どなかったのが不満な点です。中山と争っているのだからそこは意識して欲しいところです。もっとも金子は今のシステムならこの日は唯人と後藤がやった2nd Top(インサイドハーフと言った方が良いのかな)の方が合っている気がするんですけどね。後は右SBにサイドのレーン攻略を任せられるエウシーニョが入れば、より彼の良さが活きるゴールに近いところでプレーできるのですが。それと後半から入った指宿はなかなか前でボールを収められず、それが後半広島に主導権を握られる一因となってしまいました。彼もサンタナやディサロと競わないといけないので、もっと頑張って欲しいですね。もっとも彼が欲しいボールがどんなものか周りが理解できていないと思うので、試合を重ねながら合わせていくしかないのでしょう。
これでカシマ、広島と続いたアウェーでの公式戦連戦を負けなしで乗り切りました。次はリーグ戦ホーム開幕戦の福岡戦です。今季久々にJ1に上がってきたチームであるという点と前節鹿島に勝っているという点からついつい「勝てる」と安易に思いがちですが、長谷部監督は組織力の高いチームを作るのに長けた方なので、全く油断は出来ません。気を引き締めて臨んで欲しいです。それとせっかく久々にアイスタ日本平でエスパサポの声援を受けながら戦えるので、それを楽しんで欲しいなとも思っています。
※ブログランキング参加中です。
| 固定リンク
コメント