鬼門中の鬼門(3/10 C大阪戦)
一昨日(3/10)はアウェイでC大阪戦が行われ、エスパルスは1-2で逆転負けを喫してしまいました。
もうこのブログで何度も書いていますが、エスパにとってアウェーのC大阪戦は鬼門中の鬼門です。J1で最後に勝ったのは、磐田と最後までステージ優勝を争った1998年1stステージでの試合。その後は1999年の1stステージでの試合から昨季まで1度も勝てておらず、今季もその記録が継続されてしまいました。会場が長居(ヤンマー)、長居第2、そしてキンチョーと変わってもってのがまた凄いです。唯一J2を戦った2016年だけ勝ってますが、この二十数年間でこの試合だけですからね、勝ったのは。その上3回くらい虐殺されてるし。カシマなんてまだ可愛いもんです。だから少なくとも来季の長居遠征時は試合前に山室社長とロティーナ監督とで大阪ミナミ近辺の有名な神社(住吉大社とか?)に厄払いに行くべきじゃないですかね。
<明治安田生命J1リーグ 於 ヤンマースタジアム長居>
清水エスパルス 1ー2 セレッソ大阪
中3日での試合という事である程度スタメンをいじる可能性もありましたが、エスパはインサイドハーフを慶太から河井に代えただけ。C大阪はサブも含めて前節と全く同じメンバーで臨みました。
立ち上がりは明らかにC大阪の動きが重く、1分、カルリーニョスの左からのクロスを中山が合わせる決定機をいきなり作ります。これはキム ジンヒョンに止められてしまいましたが、5分、C大阪最終ラインの自陣での不用意なパス回しを中山がカットしてゴールへ流し込み、エスパが先制に成功します。その後も攻勢をかけ、C大阪ゴール前でのルーズボールを後藤がボレーで叩くという決定機もありましたが、次第に落ち着きを取り戻してきたC大阪が清武と坂元の両サイドを起点にしながらボールを握るようになります。そして22分、CKのボールをニアですらされ、こぼれ球を西尾に押し込まれて同点に追いつかれてしまいました。その後は勢いに乗るC大阪が攻勢をかけますが、30分過ぎたあたりでエスパ守備陣も落ち着いてきてブロックの中へ侵入させないようになり、一進一退のまま前半を終了しました。
後半も一進一退の攻防が続きました。エスパはいつものようにじっくりとパスを回しながらチャンスを窺い、CKから後藤がポストを直撃するという決定機などがありましたが、C大阪にもサイドでのパス交換から清武にフリーでシュートを打たれるという決定機を作られ、どちらに転ぶかわからない状態が続きました。が、84分、自陣でのCKというピンチを逃れたC大阪がエスパを押し込んでパスを回した後、坂元が右サイドからクロスを上げ、そのボールを清武に見事なボレーで叩きこまれ、逆転を許します。その後、ディサロが枠内へのシュートを放つ決定機がありましたがキム ジンヒョンに止められ、結局エスパルスは1-2で今季の公式戦初黒星を喫してしまいました。
内容としてはほぼ互角でした。実際、支配率もイーブンで、決定機の数も殆ど変わりませんでした。だから勝敗を分けたのは「決めるべきところで決めたか否か」だと思います。特に前半立ち上がりのC大阪がおかしかった時間帯にもう1点取っていれば、かなり優位に試合を運ぶ事が出来たはずです。それが決定機で決めきれず、次第にウチの最終ラインに対する相手の2トップのプレスに少しバタバタしてロングフィードが少しずれてしまいロストするようになって、そのうちに相手のリズムに持っていかれてしまい、その流れから失点してしまいました。失点の仕方ももったいなかったですね。1失点目はCKで先にニアで触られたのがダメでしょう。こっちはゾーンで守っている以上絶対狙われますから。またそのボールを西尾が足元に収めるまで少し時間があったので、その時あと少しでも体を寄せられていれば防ぐ事も出来たのではないかと思います。2失点目は西澤がいるべきポジションにいなかったのが原因だと思います。あの時はCKのボールをGKに直接キャッチされてそのままカウンターを受けたのですが、それを本来は右サイドの中山がこちらの左サイドで相手をディレイさせるべく応対していたため、西澤は右サイドに移りました。が、付いたポジションが右SBの原のはるか前で、しかも西澤と原の間に相手が3人もいて、結局そのうちの1人である清武にやられてしまったわけです。清武のボレーもそこにボールを送った坂元も見事でしたが、それ以前に西澤がいるべきところにいれば防げたように思います。失点シーンを見直して「これじゃスタメンとれないのみ無理ないわ」と思いました。ロティーナ監督はああいうプレーは凄く嫌うと思うので、西澤には猛省を促したいです。
それと攻撃のところの精度もまだまだですね。やはり連戦だからか前節のように相手を動かすポジショニングやスプリントが少なかったように思います。まあ相手のC大阪はロティーナ監督のやり方はわかっていたでしょうから、こちらの動きになかなか乗ってこなかった事もあるでしょうが、まだまだそれを超えるまでには至っていないという事でしょう。またそれ以前の話として権田のロングフィードの精度がまだ今一つで、味方に繋がらない場面が散見されましたので、もう少しGKから引き出す動きを増やす事と権田自身がロングフィードの精度を上げていく事が必要なように思いました。
今季公式戦初黒星で、しかも試合開始早々に先手を取りながらの逆転負けなので、非常に悔しくは思っています。が、この試合に関しては前述の通り「決めるべきところで決めたか否か」が勝敗を分けました。だから昨季のアイスタ日本平でのC大阪戦と逆の目が出たと思うべきだろうとも思ってます。あの時は互角ややC大阪優勢ながらヘナトと慶太のスーパーゴールで勝ち点3をもぎ取ったわけですから。それと一昨季のアウェイでのC大阪戦もこの日と同じく前半先行しながら後半逆転されての負けですが、この時は特に後半C大阪に一方的に押し込まれて、こっちは後半1本しかシュートを打てなかったという内容でしたから、それに比べればはるかにマシですよ。決勝ゴールを決めた清武は試合後のコメントで、リップサービスもあるかと思いますが「このサッカーは頭を使うので大変だけど、清水の選手は良い立ち位置をとっていたのでこれから強くなると思う。ウチももっと強くなるようにしたい」という言葉を残してくれました。ヘナトがようやく戻ってきてくれたという明るい材料もあるし、やっているサッカーに間違いはないのだから、これからもブレずに続けるだけですよ。
ただ、4月までは連戦が続くため、思うように修正する時間をとれません。このため、C大阪がロティーナ監督の就任1年目の最初に苦しんだように、ウチも3~4月は月に1~2勝程度しかできない可能性を考慮した方が良いかもしれませんね。
次はホーム・アイスタ日本平に開幕3連勝中の鳥栖を迎えての試合です。浦和、仙台を粉砕してきて勢いがありますし、やっているサッカーはポジショナルプレーで敵に良いポジションをとらせず自分たちが良いポジションを取り続けて勝つサッカーだそうなので、完成度で勝負されると厳しいかもしれません。が、ホームのアドバンテージがありますから、まずは粘り強く守備ブロックを保ち続けてロースコアの試合に持ち込んで欲しいですね。
※ブログランキング参加中です。
| 固定リンク
コメント