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2021年2月 2日 (火)

今季のエスパルスのサッカーを想像してみる その2

 昨日(2/1)から鹿児島キャンプが始まり、今日から本格的なトレーニングが始まっていると思います。で、前回の記事では常葉大との練習試合後の慶太のインタビューから今季エスパルスが志向するであろうサッカーを想像してみました。今回はロティーナ監督が昨年指揮したC大阪でどのようなサッカーが行われていたかについて、特に守備面を掘り下げてみていきたいと思います。

 昨季リーグ最少の失点数を誇っていたという事で、C大阪についてはいくつか分析のための動画があがっています。その中でも以下の動画が一番コンパクトにまとまっていてわかりやすいと思ったので、リンクを以下に載せます。

 『セレッソ大阪』ゾーンディフェンス(TONE DOGS)

 相手が最終ラインでボールを持った時に4-4-2でブロックを作って待ち構えるのは昨季の特に平岡監督の時のエスパと同じです。特徴的なのはボールホルダー以外の敵の選手がどう動こうが追わない事ですね。まずはボールの位置を見ながら周りの味方との距離感を保つ事でブロックを維持する事を優先するのが、C大阪におけるゾーンディフェンスの特徴だと思います。相手選手のウラ抜けに対して追ってしまうと最終ラインにギャップが出来てしまったり空いたスペースを使われたりしてしまいます。相手が前線から落ちてボールを貰いにきた時も同じですね。とにかくスペースを作らずにコンパクトなブロックを維持するのが大原則なんだと思います。そうすればブロックの間に入れられても多いときは4人で相手を囲む事になるし、パスを受けた相手がゴールに対して背中を向けていたら前後からチェックにいって挟み込んでボールを奪う事が出来ます。ご紹介した動画の最初のケースのようにウラへ抜けられても、ライン設定はそれほど高くないから全員でブロックを下げる事でラストパスやシュートを跳ね返す事が出来る。これが昨季のC大阪の堅守を支えたゾーンディフェンスの基本パターンで、これを今季のエスパルスでも行う事になると思います。

 これをふまえて昨年11月のアイスタ日本平でのC大阪との試合の前半を見てみました。飲水タイムの前まではまさにこの守り方で、ブロックを崩さず特に真ん中をCBとボランチの計4人でしっかり締めて守っていたので、真ん中へのクサビは殆ど入れられず右サイドのエウシーニョに託して彼のキープ力でもって前進を図るしかない感じでした。ただ飲水タイムを過ぎてからは明らかに変わりましたね。特にこちらが最終ラインやGKでボールを回そうとした時の2トップのプレスがきつくなったし、ブロック全体が少し前に上がった事でこちらの苦し紛れのロングボールを回収して攻め込む場面が増えました。ボールロストした時、特に相手陣深くでのロスト時のネガティブトランジションが非常に早くて、2~3人で一気に囲んで奪いきってしまう場面も多かったですね。思えばこの試合は後半同点に追いつかれる前後の時間帯が一番きつかったのですが、前半の飲水タイムの後もなかなかボールを握れずにきつかったんですよね。考えてみればロティーナのサッカーは攻撃時においてもポジションのバランスを意識しますから、だからすぐに2~3人でボールを刈り取りにいけるんでしょうね。

 時間帯によって前からプレスをかけにいくという事も次第にやれるようにしていくのでしょうが、まずは基本形のボールの位置と味方との位置関係から自分のポジションを決めていく守備スタイルを体に覚え込ませるところから始めているものと思います。最初はどうしても周りの相手選手の動きにつられがちになるでしょうし、細かくポジションをずらしていく必要があるから頭も相当使うと思います。ただこれを習得して相手のパスコースを限定し誘導し奪う事が出来れば、守備においても主導権を握ったサッカーが出来るようになります。また欧州、特にスペインなんかではスタンダードな守り方なので、是非とも習得して欲しいと思います。

 という事で、今回は守備の話をしましたが、今度は攻撃の話もしてみたいと思っています。期待しないで待っていて下さいw。

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