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2020年12月14日 (月)

守備力(12/12 鹿島戦)

 昨日(12/12)はアウェイでの鹿島戦でした。東京の在住の身からしても鹿島は遠い土地だし、もう10年近く勝っていない場所なので、生観戦は回避しDAZN観戦しました。

 ウチも鹿島もオリジナル10の1つであり、Jリーグ開幕当初からしのぎを削ってきました。最初の10数年はなぜか鹿島には相性が良くて、鹿島が唯一負け越している対戦相手と言われていました。しかし特に2011年以降から少しずつウチが低迷していく中鹿島は結果を出し続け、いつの間にか対戦成績も逆転。特にここ4年はずっと負け続けています。この日も相手に委縮したような戦いで失点を重ねて完敗。この差をどう埋めていくのか考えさせられる試合となりました。

<明治安田生命J1リーグ 於 県立カシマサッカースタジアム>

 清水エスパルス 0ー2 鹿島アントラーズ

 前節川崎と激しい戦いをした影響か今週の練習で別メニューの選手がいたらしく、また「調子の良い選手を使う」という平岡監督の方針もあって、この日のスタメンでは怪我で交代となったカルリーニョスに代えてドゥトラを、木曜くらいまで別メニューだったらしい竹内に代えて宮本を起用しました。また後藤に代えて唯人、金子に代えて成岡と若い選手を起用。フレッシュで走れる選手を使って勝ちにいこうとしたのではないかと思いますが、結果的には失敗しました。ACL出場のためには勝ち点3が必須である鹿島が開始早々からエンジン全開で攻めかかり、2分過ぎには早くもレオ シルバに強烈なミドルを撃ち、それによって得たCKのこぼれ球を最後は上田に押し込まれ、早くも4分に先制を許しました。この場面はセカンドボールに対する反応が非常に鈍く、みんなボールウォッチャーになってしまっていました。慌てて反撃に出ようとするエスパでしたが、12分、中盤でボールを奪ったヘナトが持ち出してクロスを上げますがあっさりカット。そのこぼれ球を宮本とファン アラーノの2人で競り合いましたが、ファン アラーノがそれを制して相手陣へ侵入し、上田の動き出しに合わせて見事なスルーパス。これで抜け出した上田が大久保もかわしてシュートを決め、前半最初の15分で早くも2点ビハインドとなってしまいました。その後も基本的には鹿島にボールを握られてなかなかボールを奪えない厳しい展開となり、何とかボールを奪って前へ運んでも、ペナの前あたりできっちりカバーされ奪われてカウンターを食らう事の繰り返し。0-2で前半を折り返しました。

 後半開始早々に成岡から後藤に代えて前への圧を強めようとしたエスパでしたが、そこは試合巧者の鹿島。前半同様に厳しくプレスをかけて奪ったボールを前へ繋いで「後半早々に1点とって試合を決めよう」という姿勢を鮮明にしてきました。何とかそれを凌いだエスパは唯人に代えて慶太、ソッコに代えて金井、西澤に代えて金子と攻撃で持ち味を発揮する選手を入れて早めに1点返そうとしますが、決定機は89分頃の後藤のシュートだけ。守備では何度か決定機を作られるも粘り強く対応して失点を許しませんでしたが、結局0-2で完敗となってしまいました。

 平岡監督が「試合の入り方が悪かった事が全て」と仰っていましたが、それはその通りだと思います。そうなってしまった要因に前節のスタメンではなくより若い選手を入れた事も入ると思います。宮本も成岡も本来の出来ではなかったです。が、もし川崎戦と同じメンバーで戦ったとしても勝てたかと問われると、「No」と答えざるを得ませんね。残念ながら力の差がかなりあったと思います。

 特に感じたのは守備の面ですね。エスパに相手ゴール前に入る場面が全くなかったかというと全くそんな事はなく、細かいパスワークを駆使して相手を剥がし「よし、抜けた」と思わせた場面は何度かありました。が、次の瞬間には鹿島の他の選手があっさりカバーに入ってボールを奪ってしまいました。選手全員が危機察知能力が高く「ここを抜かれるとヤバい」というのが共有されているからそのような事が出来るのだろうと思いました。それと良く言われるのがインテンシティの差。鹿島はボールを奪うためにガッと寄せて来るし、最悪の場合はファウルしてでも止めようとする。エスパの場合はそれに比べると寄せの緩さが目立ちますよね。平岡監督になって守備時の約束事が整理されたために迷いなく寄せられるようになってはいますが、それでもリトリートした時の寄せの甘さはこの日の鹿島みたいな強いチーム相手だとどうしても出てしまいます。これは練習時からの心がけの差なんだろうなと思います。ウチから鹿島に移籍した犬飼や白崎が「鹿島では練習時の当たりが全然違う」と言っていて、そういうのを聞くたびに悔しい想いをしていましたが、やはり練習時からポジションを奪うためにガツガツ当たっていくというのをやっているからそれが自然と身につくわけで、そこは2人の言った通りなんだろうなと。もっと日頃の練習からインテンシティを高めるよう心掛けないといけないと思いました。

 などと厳しい事ばかり書きましたが、この日のエスパが全く良いとこ無しだったかというとそんな事はないかなと思っています。前述の通り鹿島の守備時の寄せはきつく、ちょっと出しどころに迷うとすぐ囲まれてしまいましたが、そんな中でも狭い所にパスを通し、それを何本か繋ぐ事で相手守備陣を剥がしてもう少し決定機という場面が結構あったのです。まあ結局鹿島にカバーされたり技術的なミスが出たりして決定機までには至りませんでしたが、こうした細かいパス交換によって前へボールを運ぶ力というのは昨季と比べると間違いなく上がったと感じました。これはクラモフスキー監督就任後時間をかけて取り組んできた成果だと思います。あとこれまでであれば前半に2失点したらメンタルが落ちてしまって後半ダメ押しを食らった上に大量失点で負けるパターンが多かったと思いますが、この日は守備における集中は最後まで途切れる事がなく、最後まで試合を壊しませんでした。これは今まで酷かったともいえますが、これもわずかながら進歩したと言っていいのではないかと思います。

 次は水曜にホーム・アイスタ日本平での仙台戦です。この試合が今季のホームでのラストゲームとなります。「終わり良ければ全て良し」という言葉がありますから、ぜひとも勝って笑顔でエンディングセレモニーを迎えて欲しいと思います。

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