久々にブチ切れた試合(12/15 仙台戦)
昨日(12/15)はホーム・アイスタ日本平で今季最終戦となる仙台戦でした。通常の年は土日のホームでの試合は必ず行っていたし、最終戦なので行く事も考えなくはなかったのですが、試合後にセレモニーがあるとなると間違いなく泊まらなくてはいけないので、諦めてDAZNで観ました。
17位と18位との試合という事で、少なくともお互いのサポは「裏天王山」である事を意識したと思います。僕としても是非とも勝って最下位だけは回避して欲しいと思っていたのですが、結果は試合終了間際に勝ち越されての敗戦。内容的にもホームでのここ数試合より明らかに内容的に劣っていて、試合終了後はブチ切れてしまって冷静に試合を振り返る事が出来ませんでした。
<明治安田生命J1リーグ 於 IAIスタジアム日本平>
清水エスパルス 2ー3 ベガルタ仙台
エスパルスのスタメンは、疲労を考慮してかヘナトとドゥトラに代えて竹内と後藤、そして右に成岡でなく金子を入れて来ました。
試合前日に平岡監督は「仙台は相手に合わせて変えてくるから状況を見て」という話をされていましたが、それを受けたのか開始直後のエスパは少し様子見のような入り方をしてきました。が、これが完全に裏目に出ました。前節勝った時と同じ3-4-2-1のフォーメーションで臨んだ仙台は、全体を前に上げてウチの最終ラインとボランチにどんどんプレスをかけてきて、エスパからボールを繋ぐ余裕を与えません。奪ったボールは長沢とクエンカがキープ力を活かしてサイドへ展開しそこでシンプルに勝負を仕掛けるかクロスをあげてきて、それを何とか真ん中で跳ね返す展開が続きましたが、17分にCKから先制を許します。まあボールは良かったですが、エウシーニョがボールウォッチャーになって後ろにいた蜂須賀に気付いてませんでしたね。その後反撃を試みるエスパでしたが、仙台のプレスが激しい上にこの日の2トップの後藤と唯人がどちらも相手を背負いながらロングボールを収めてくれるタイプではないので、相手ゴール前に迫る事さえ出来ません。一方で後藤には最終ラインやボランチがボールを持った時に下がってパスを上手に引き出す力があるので、それを足掛かりに少しずつボールを前に運べるようになり、29分、左サイドでの細かい繋ぎで相手を引き寄せる事で空いたバイタルに侵入した西澤が金子からパスを受けてゴールを決め、同点に追いつきます。これで勢いを得たエスパが度々仙台を脅かしますがなかなか決定機までは作れないでいるうちに、45分、久しぶりに自陣でボールを持たれ、相手の右サイドから繋がれたパスから見事なミドルシュートを決められ、前半終了間際に再び勝ち越しを許すという最悪の形で前半を終えました。
業を煮やした平岡監督は後半頭から宮本、金子、唯人に代えて河井、慶太、ドゥトラを投入。これでエスパは息を吹き返し、河井の円熟した繋ぎ、慶太の突破力と視野の広さ、ドゥトラのパワーを活かす事で仙台を自陣へ押し込みます。ただなかなか決定機を作るまでには至りませんでしたが、67分、左サイドを突破した慶太からフリーのソッコへパス。そしてソッコからのクロスをドゥトラがヘッドで合わせて、エスパが同点に追いつきます。これで勢いは俄然エスパルスへ、といきたかったのですが、勝利への執念を見せる仙台が選手交替からシステムを4-3-3にして、そのあたりから試合がヒートアップしてきて、しかもファウルも増えてきたのでお互い冷静さを失い、完全に殴り合いの様相となってきます。そして自陣左サイドでのファウルからの直接FKで、大久保のポジションを見た浜崎が直接シュートを放ち、仙台が三たび勝ち越しに成功します。この場面自体は完全に大久保のポジショニングミスです。中で合わせるボールを入れる可能性が高かったのは確かですが直接ゴールを狙える距離でもあったし、あそこまで中に合わせる方に決め打ちする場面ではなかった。罰金モノのミスだと思います。この後吉本を最終ラインに入れてヴァウドを前に上げる奇策を使って同点に追いつこうとしますが、付け焼き刃の奇策が通じるはずもなく、エスパルスが2-3で敗れました。
前の試合との間隔が仙台が9日空いたのに対してウチが3日しかないというエクスキューズはあるものの、それにしても準備不足でしたね。仙台の1トップ2シャドウにボランチも絡んでのこちらの最終ラインとボランチへのプレスに慌ててしまって、なかなか前へボールを出せませんでした。また繰り返しになりますが2トップが後藤と唯人でどちらも前でボールを収めてくれるタイプではないから、余計に前へ運ぶのが難しくなってしまいました。ボランチもヘナトならもう少しやり過ごす事が出来たかもしれませんが、スタメン出場機会が少ない宮本では厳しかったかもしれません。このように相手のやり方をつかみ損ねた結果プレスに慌ててしまい、そこにそもそもの人選ミスが重なって、あのような前半の失態に繋がったのかなと思います。
そこへ行くと、前半ブレーキになっていた3人をスパッと諦めて三枚代えた事により、流れを引き寄せたのは見事でした。3人とも持ち味を発揮してくれました。特に河井の気の利いたポジショニングとパスさばきは見事でしたね。これにより仙台を押し込んで同点にしたまでは良かったのですが、そこで仙台が4-3-3にして攻めに出た時に精神的な未熟さを露呈し自らペースを崩してしまった事は非常に残念でした。確かに仙台はラフに来てたし主審もそれをコントロール出来てませんでしたが、自分達まで冷静さを失ってはダメですよ。あの勝ち越し点も、先程は大久保を酷評しましたけど、あれはチーム全体の「ふざけやがって!絶対こいつらに勝つぞ!」みたいないら立ちが焦りとなって大久保にも伝播しちゃったのではないかとも思うんですよね。そういうチームとしての未熟さがそのまま出てしまったのではないかと。これが前節対戦した鹿島なら相手がカッカしているのを逆手にとって早めに相手陣にボールを送ってファウルを誘い、そこからのセットプレーで仕留めますよ。そういうしたたかさとは無縁の未熟なところをさらけ出してしまうのは、何年たっても変わらないなぁと呆れてしまいます。
これで1節を残して最下位に沈んでしまいました。残念ではありますが、この日のように準備が足りずスタメンも怪我等で思うように揃わずおまけにメンタル面の未熟さをさらけ出すようなチームが上位に行けるはずがありません。川崎戦のように万全の準備をしてメンタル面も充実した状態でないと戦えないのが、今のエスパルスなのでしょう。来季の準備が水面下で進んでいる中で現在のウチの明確な立ち位置を認識しそれを来季に繋げる事が出来るのであれば、もし仮に最終的に今の順位で終わったとしてもそれはそれで良いのではないかと思います。もっとも来季は20チーム中4チームが自動降格するという厳しいレギュレーションですから、今の立ち位置のままでは当然ダメです。そこは大熊GMに託したいと思います。
非常にイレギュラーな年だった2020年シーズンもいよいよ土曜で最終戦です。アウェイでG大阪という厳しい相手と戦わなければなりませんが、まだ最下位を免れる事は可能ですから、何とか食らいついて意地を見せて欲しいです。
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