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2020年11月 8日 (日)

書評のようなもの「ポジショナルフットボール実践論」

 今週末はJ1の試合はありませんので、本を一冊紹介したいと思います。

 紹介するのは渡邊晋さんの『ポジショナルフットボール実践論』(カンゼン)です。渡邊晋さんから2015年の途中で仙台の監督に就任し、2019年まで指揮をとっていた方ですが、オフシーズンにはヨーロッパへ出かけて試合を観たり練習見学をしたりして、そこでの経験を自身の指導に取り入れてこられました。で、特に2016年から2018年にかけてはポジショナルプレーを強く意識したチーム作りをして、元々カウンターサッカーのイメージの強かった仙台のサッカーのイメージを変えた方です。この本は渡邊晋さんが考えるポジショナルプレーの概要とそれを仙台にどう落とし込んだのかをまとめた内容になっています。

 興味深いのは、渡邊さんは特にポジショナルプレーという言葉やその内容をご存知だったわけではなく、後でポジショナルプレーという言葉を知ったそうです。練習時に線を引いてレーンを5つ作ったのも効果的なポジショニングを意識させるために自然に出てきたアイディアだったみたいですね。渡邊さんは選手に「相手2人以上を困らせるポジションをとる」事を要求し、それを組み合わせていく事で自ら主導権をとるための戦術をくみ上げていったそうで、その過程においてどのような言葉を用いれば戦術をより選手間で共有化できるかを腐心されたようです。本書では仙台で指導し実践した戦術と言語化の話が詳しく書かれていて、非常に面白い本でした。

 決して戦術の話ばかりで堅苦しいという事はなく、その戦術をとる上においてどのような事をされたのかという体験談や苦労話も交えて書かれているので、面白い内容になっています。まあ本ブログはエスパサポの方が主にご覧になっていると思いますが、仙台サポの方が読んだら当時の記憶が蘇ってくると思いますので必読ではないかと思います。もちろんエスパサポの方が読んでも面白いと思いますので、時間のある時に是非読んでいただきたいですね。

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