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2020年9月 7日 (月)

迷い(9/5 柏戦)

 一昨日(9/5)はホーム・アイスタ日本平での柏戦でした。この日も現地で観戦しました。

 7~8月の新型コロナのPCR検査陽性者の増加のため、政府はイベントの収容人数の制限緩和を9月いっぱいまで延長したため、この日も収容人数を5,000人に制限しての開催でした(まあこの試合に関しては政府の判断を待たずに収容人数の制限緩和はしないと決定していましたが)。で、1日のPCR検査陽性者数が目に見えて減少してきているのを受けて、今日行われたJリーグとNPBの合同連絡会議は政府に対して収容人数の制限の緩和を要請するとの報道がありました。実際Jリーグやプロ野球の観戦者で陽性の方が出たという話は聞かないし、感染のリスクが高い場所は明らかに特定されていてそこにさえ行かなければ感染する事はなく、またある程度治療方法も見えてきたみたいですので、そろそろ人数制限を緩和しても問題ないと思いますけどね。

<明治安田生命J1リーグ 於 IAIスタジアム日本平>

 清水エスパルス 1ー2 柏レイソル

 前節の惨敗を受けて守備のポジショニング等を観直したとの報道があったのでどの程度改善されたかを楽しみにしていたのですが、前半の20分過ぎまでは前から嵌めにいくわけではなく4-2-3-1のブロックを作って、ボールがブロックに入ったらチェックに行く形をとっていました。柏のシステムが3-5-2でこちらの最終ラインの前でどうしてもミスマッチが発生するので中盤でボールを引っかける事は出来ませんでしたが、守っている時の選手間の距離はある程度保たれていて、WBにもボランチかウィングが見にいくようにしていたため、序盤の呉屋が抜け出しかけた場面を除けば決定機は作らせず柏の攻撃をある程度を抑えていました。が、問題は攻撃で、ボールを奪う位置が低い上に前線のドゥトラや慶太あたりが前で受けると単騎で仕掛けようとしたり、最終ラインの特に金井が相手のプレスにあっさり負けて前線へ長いボールを蹴るシーンが散見されるなど攻め急ぐシーンがやたら目立ちました。柏が3バックという事でWBのウラを狙おうとしたのかもしれませんが、トランジションの速度は完全に柏の方が上だったため、すぐさまボールを回収されて再度攻撃を受けるばかりでした。これに業を煮やしたのかクラモフスキー監督が飲水タイムの時に3トップに対してより前でプレスをかけるよう指示したようで、それにより前でプレッシャーをかけられるようになりました。が、本来であれば前線からのプレスに合わせて全体のブロックも上げるのがセオリーだと思うのですが、それについては手がつけられなかったため、結果として柏に大きなスペースを与えるようになってしまいました。そして35分、柏は自陣の低い位置でボールを奪うと真ん中でボールを繋いでこちらのブロックを寄せてから左サイドの三丸へ。三丸が斜めに前に入る動きをする呉屋に余裕を持ってクロスを入れて、それを呉屋が合わせて先制。続く38分、これも低い位置でボールを奪った柏が左サイドを繋いだ後中央を上がってきた江坂へパス。江坂が余裕を持ってミドルを決めて2点目と、立て続けに柏が2得点をを奪いました。1失点目に関しては三丸に対峙した金井の対応が明らかにお粗末で、なぜ寄せる事なく立っているだけだったのか理解に苦しみます。2失点目も左サイドを繋がれるところでヘナトと金井で相手選手1人を囲む事が出来たのですが、この時も金井の寄せが甘くて前に繋がれてしまっています。が、共通しているのはどちらも最終ラインが下がり過ぎ。どちらも数的にはこちらが優位だったのに何故あんなに下がってしまったのか。この後1点を何とか返そうとするエスパでしたが、いつものサイドでトライアングルを使って攻略する形を全く作れず、0-2で前半を折り返しました。

 後半、早々にセットプレー崩れから柏に決定機を許すなど危なっかしい戦いぶりは相変わらずでしたが、前半よりは中盤でプレスをかけようという姿勢が見られ、ボール保持時も前半の攻め急ぎがなくなって、少しずついつものサイドで動きながらスペースを作って攻める形が見られるようになりました。57分くらいに慶太、金子に代えて後藤、西澤が入ってからは、特に後藤の献身的な動きによって攻撃が一気に活性化し、柏が中2日での試合で動きが落ちてきた事もあって、エスパが柏を押し込む時間帯が増えました。が、クロスやラストパスの精度の悪さは相変わらずで、何とか作った決定機もクロスバーにはね返されるなどして得点できず。90分にFKからカルリーニョスがヘッドで押し込んで1点を返しましたが、その後は浅い位置からの放り込みに頼るようになってしまい、惜しいシーンは奥井のクロスにヘナトが合わせた場面くらいで、柏に逃げ切られてしまいました。

 とにかく前半が酷すぎました。基本的に「待ち」の守備って感じで前から嵌めようという動きが見られず、ようやくボールを奪ってもただ攻め急ぐばかりで、まずボールを落ち着かせた上で攻めのためのポジションをとっていくという姿勢が皆無でした。このため相手陣深く入ってもサイドのSBとWGだけの関係でボランチやトップ下が絡むシーンが殆どなく、柏のサイドに人数をかけた守備に難なくボールを回収されるばかりでした。そこでより前でプレスをかけるようにしたわけですが、これに最終ラインが全く連動しなかったのも問題で、これにより相手に広大なスペースを与えてしまい2失点に繋がってしまいました。試合前の1週間の練習では選手間の距離を保つように意識付けを図ったと思われ、前半頭の20分ではそれが効果を表したと思うのですが、これは前の選手がプレスをかけたら後ろも連動して上がる事により味方との距離を保つ事も併せて行わないと意味がなく、前線が前に行った時に最終ラインがとどまっていちゃ意味がありません。おまけにボールホルダーに前を向かれた時には誰もチェックにいかないし。せめてチャレンジ&カバーの約束事を徹底してくれないと話にならないです。

 一方で後半は、こと攻撃に関しては本来志向するサイドでトライアングルを作ってパスを繋ぎつつ3、4人目の動きで崩す事が出来るようになり、それによりボールを握る時間も増えたので守備面の問題はそれほど露呈しなくなりました。まあ守備にどれだけ穴があろうとその時間を短く出来ればある程度失点のリスクは減るわけで、最低限この攻撃スタイルは維持しなければダメだと思います。もちろん守備面における最終ラインがズルズル下がるクセは何とかする必要はありますが。で、この日再認識したのは今の攻撃スタイルの中でトップ下の選手が何をしなければいけないか。それはボールを運ぶところで常に顔を出してシンプルにはたいて次のポジションへ動き出す事で味方が前へボールを運ぶスペースとテンポを作る事です。それを実直にやってくれるのがこの日は途中出場だった後藤です。スタメンの慶太はボールテクニックは明らかに後藤より上なのですが、繋ぎで顔を出したりスペースへ動き出す回数が明らかに少ないし、ボールを貰った時に持ちすぎるきらいもあるんですよね。前半のエスパの攻撃が4-2-3-1で分断してしまった感じになったのは、両ボランチが機能しなかった事と慶太のポジション取りと動き出しの問題が大きかったと思います。ですから慶太にはボランチに下がってもらって味方が次のポジションに移る時間を作ってもらうようにし、トップ下は後藤かベテランの河井にやってもらうのがいいかなと思います。あるいは金子も出来るような気がしますけどね。

 鳥栖戦あたりからスタメンや戦い方がある程度定まった事で5試合無敗を続けましたが、その後の4試合はけが人が出てベストメンバーが組めなかった事もあって全敗。特に川崎にコテンパンにやられた事で、再びどうやって攻めるか守るかについて迷いが出ているように見えます。それが物の見事に表出したのがこの試合の前半でしょう。ただ攻撃の形に関しては再現性のあるボールの運び方、崩し方が出来ていると思うので、後はそれをメンバーが代わっても出来るようになる事と、精度を上げていけばよいと思います。したがってこと攻撃に関しては迷って欲しくないし、それだけに前半の攻撃のあまりの機能不全ぶりには本当にガッカリしました。一方守備に関しては、思ったようにボール保持率を上げられないので、では前に嵌めにいくのか前半最初のように待って守備をするのかで迷っているように見えます。個人的にはどんどん前から嵌めていく守備を突き詰めて欲しいところですが、この暑い最中にそれを続けるのが難しいのもわかるので、当面はブロックを作って守りボールを奪ったら大事にボールを繋ぐ事で全体を押し上げていく形もアリだと思います。いずれにしろこの日の後半の戦い方がベースになると思うので、それは譲らないで突き詰めて欲しいです。

 次は中3日でアウェーの広島戦。長距離移動も伴うので現在の状態で勝てる可能性は正直低いと思わざるを得ませんが、この日の試合よりは少しでも内容的に「前進した」という試合をして欲しいですね。ここのところの3試合はずっと「後退」している感じなので。

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