サボるな!(9/9 広島戦)
昨日(9/9)はアウェイでの広島戦。平日なので行けるはずもなく、DAZNで観戦しました。
試合はご存じの通り、1-4の完敗。これで今季2度目の5連敗となってしまいました。しかもこの間の失点数が18。さすがに僕もショックを受けまして、「どうしたらいいのやら」という沈んだ気持ちを今も引きずっています。昨夜よりはマシですが。
<明治安田生命J1リーグ 於 エディオンスタジアム広島>
清水エスパルス 1ー4 サンフレッチェ広島
相手が前節からスタメンを7人ほど入れ替えてきている中で言う事ではないかもしれませんが、点差ほどの内容の差はなかったと思っています。攻撃においては、相手が前からプレスをかけてきても落ち着いて繋ぐ事が出来ていて、先週のように攻め急いで単騎突破を繰り返したり簡単に蹴ったりという事は少なかったと思います。相手を自陣に押し込んでからもサイドでトライアングルを作ってパスを繋いで丁寧に攻めるという事がある程度出来ていました。また守備で押し込まれた時もブロックを作った上でボールホルダーに寄せて自由にプレーさせないようにしていて、その結果相手の決定機は先制された場面まではCKを大久保が落としてしまったシーン以外はなかったと思います。個人で見てもJ1リーグ戦デビューの宮本はできる範囲の事はきっちりこなしてくれていたと思うし、途中からウィングで投入された慶太がほぼ問題なくプレー出来ていた事も収穫ではないかと思います。
ただ、本来やるべきプレーをちょっとずつサボってるんですよねぇ。それが如実に出たのが失点シーンです。まず1失点目のシーンは、エゼキエウにボールが入った時の宮本の寄せが甘かった事とドゥトラの戻りが遅かった事に目がいきがちですが、そもそもネガトラの対応が緩過ぎです。相手陣右サイドでドゥトラがエゼキエウにボールを奪われたところから始まってるんですけど、この時点でエゼキエウは体が後ろ向きでバックパスするしかなく周りには後藤もヘナトもカルリーニョスもいたので、ボールを奪われたと同時に切り替えて複数の選手がバックパスの相手なりそこから次へのパスの相手なりに襲い掛かっていればそもそも攻め込まれる事はなかったんですよ。なのにパスの受け手に1人ずつ寄せにいってあっさりパスを通される事を3度繰り返した結果一気に自陣に持ち込まれているんです。こういうシーンは他にも見られており、ウチの原則である「攻から守へのトランジション(切り替え)を早くして連動してボールを奪う」という部分が完全に忘れられてますよね。2失点目は、広島に攻め込まれそうになったところを中盤でプレスをかけて自陣まで戻させたのに最終ラインの押し上げが例によって緩慢で、しかもドウグラス ヴィエイラがウラを狙おうと動き出した時に一緒にラインを下げてるんですよね。広島のGKの大迫が明らかにこちらのウラを狙おうとしてたんだから、オフサイドトラップをかければ済んだ話です。大久保がこれと全く無関係に中途半端に上がっていたのも問題ですが、「最終ラインをなるべく押し上げて全体をコンパクトに保つ」という原則が同じように忘れられてますよね。
同じ事は攻撃時にも言えて、ボールがサイドに入った時の周りの3、4人目の動きが良かった時に比べるとまだ足りないし、唯一後藤がそれを実直にこなしていたんですけど、使わないで徒労に終わらせてしまった場面が多かったのも気になります。何よりパスのテンポが一定で場所も両サイドかサイドチェンジのパスくらいで、相手のブロックの外側で回しているだけという時間帯が非常に多かったと思います。良い時(例えば札幌戦)はダイレでのパス交換が多かったし、サイドからハーフスペースもしくは真ん中への斜めのパスを入れて相手を動かす事が出来ていたと思うんですよ。広島は守備時は5-4のブロックを作っているので、余計にボールの動きや人の動きで相手を動かさないとダメですよ。それがポゼッションで崩す時のキモだと思うので、そこは忘れて欲しくないし、ましてやサボって欲しくないです。
こうして今季志向するサッカーにおいて本来やるべき事をちょっとずつサボってしまった結果がこの日の完敗につながったと思っているのですが、それ以前にサッカーをやる上において大切な事もちょっとサボっているところがありますよね。小林元監督の言葉を借りれば「際」の部分です。要は特に守備における寄せが緩すぎるんですよ。そのためにボールホルダーにあっさり剥がされて後手に回ってしまう。1対1のところで負けないというのはどんなサッカーをやるにしても不可欠です。2016年はそれを小林さんから口酸っぱく言われてそれを行った結果1年でJ1に上がれたのに何やっているのか。小林さんに臨時で来て頂いて選手に説教して欲しいですよ。まあ無理ですけど。という事で、チームが志向するサッカーにおける原則とどんなサッカーにおいても必要な原則の両方を忘れてしまっている感じがあるので、選手達にはまずそれを思い出して欲しいです。
それと監督、コーチ陣にも一言。前述した寄せの甘さは特に後半時間がたつにつれて目立ってきているように見えます。実際、最近はそれほどスタメンをいじっておらず、それにより疲労がかなり蓄積しているように見えます。まあ最終ラインの立田、ヴァウドは代えが利かないですが、中盤から前は唯人とか川本とか西村とか出番が欲しくてウズウズしている若手選手が何人かいるので、彼らにチャンスを与えて主力組の負担を少しでも減らす事が必要ではないかと思いますがいかがでしょうか?
次はホーム・アイスタ日本平での鹿島戦。明後日がもう開催日で、それに向けた明日の練習は基本的にはリカバリーしかできないと思うので、プレー面の修正はまず不可能でしょう。正直不安しか感じませんが、せめてマインドをリセットして、サボらず最後まで戦って欲しいです。
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コメント
いつも拝見させていただいてます。
広島戦はなんとなくぼんやり見ていて、当ブログを拝見させていただいて、なるほどと思わされました。
寄せの部分は、監督が変わっても何も変わらず課題のままで、いい試合しててもスポット的な失点の仕方で負ける。と言う試合をたらふき見ました。個人的にはこの課題がただ監督を変えればいいのか?と言う自分での意見に繋がります。
若い選手の方が活き活きプレーしてるように感じます。
唯人はあの前への推進力はトップ下よりCHかサイドバックでもありなのでは?と感じました。まぁ守備の不安はありますが。
宮本もサイドバックなら細かいパス回しでリズムを出してくれました。
投稿: はすき | 2020年9月11日 (金) 19時27分
はすきさん、コメントありがとうございます。
僕も今の状態で監督を代えてもあまり意味はないと
思います。まあ一気に難しいサッカーに行き過ぎた
かなと思ってもいますが。
その意味ではこれも仰る通りより若い選手の方が
知識を吸収しやすいので、それに賭けるのもアリだと
思いますね。
投稿: YANA | 2020年9月13日 (日) 21時25分