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2020年8月23日 (日)

自滅(8/22 横浜FC戦)

 昨日(8/22)はホーム・アイスタ日本平での横浜FC戦でした。相変わらず新型コロナの新規感染者数(正確には検査陽性判定を受けた人の数)がマスコミを賑わしていましたが、入院患者数も併せての傾向を見る限りでは減少傾向だし、新型コロナ分科会の尾身先生も「ピークは過ぎた」というような発言をされていたので、特に迷う事なく生観戦に行きました。

 あの横浜FMとの壮絶な打ち合いから中2日で臨む試合なので「さすがに今回はスタメンをいじるだろう」と思っていたら、右SBの金井以外は同じスタメンという事で「大丈夫かな」と若干心配していたら、案の定思うように試合を進められずに横浜FCに初めての敗戦という事で、さすがに少々ガッカリしました。またその後ツイートやブログでの特定の選手への度が過ぎたコメントもちらほら見受けられ、余計にモヤモヤしちゃいましたね。

<明治安田生命J1リーグ 於 IAIスタジアム日本平>

 清水エスパルス 2ー3 横浜FC

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 まず横浜FCは予想以上の好チームでした。最終ラインとGKにベテランを据えつつ前線には活きの良い若手を置いて、ボランチの手塚、佐藤を中心に細かいパスで繋いできて、なかなか抑えるのが大変な感じがしました。何となく同じ手塚がゲームコントロールしていたという事で、’17年シーズンの日立台で当たった時の柏に似たチームという印象を持ちました。あの時も下平さんが監督でしたしね。

 そんな横浜FC相手に水曜に試合をこなして金曜にリカバリーをしただけの状態の選手だけで臨んだのがそもそも失敗だったなと思います。開始後10分くらいは前からプレスをかけてボールを奪うこれまでのサッカーが出来ていましたが、少しずつ横浜FCがこちらのプレスに慣れてボランチが上手くボールを引き出して前のこちらのブロックの間の選手にパスを繋ぐ事が出来るようになると、次第にボールの取りどころがつかめなくなってズルズル下がっていってしまいました。原因としてそもそもブロックの間に入られた時に誰がいくのかがまだ整理しきれていないという点もあるでしょうが、それ以上にウチの選手達の相手ボールホルダーへの寄せが緩過ぎました。1失点目はソッコの斎藤への寄せが緩くて結果としてディフレクションでシュートコースを変える事になったし、2失点目の西澤の寄せはクロス対応になってないです。岡崎の皆川への対応も確かに良くなかったですが、個人的には前者の方が問題だと思います。さすがのヘナトも寄せが全体的に甘くて3失点目に関与してしまうし、その他の選手達も寄せが甘かったために好き放題にパスを繋がれてしまいました。クラモフスキー監督らスタッフ陣としてはコンディショニングには自信を持っていただろうし、今のスタメン組をそれだけ信頼していたという事だと思いますが、この日交替で入った慶太、唯人、ドゥトラ、ティーラシンが良かっただけに、この日のスタメン起用については反省すべきではないかと思います。

 また前述のスタメン起用の影響からかヴァウドが筋肉系のトラブルで交替する事となり岡崎が入ったわけですが、これも結果として勝敗に影響を与えてしまいました。岡崎は守備面もそこそこ役割をこなして攻撃面では時折良いパスも出すなど頑張ってはいましたが、要所の場面、つまり前述の2失点目や3失点目に絡んでしまいました。3失点目については、そもそも松尾をサイドでフリーにして走らせるシチュエーションにした事が問題だと思ってますが、ああいう場合はやはりディレイさせて少しずつ選択肢を狭める対応がセオリーだと思うので、寄せていってチギられてしまったのは失態だったと思います。彼にはきつい批判が集まっているようですが、まだ若いですし、現在は評価の高い立田もリーグ再開当初はボロクソ言われてました(僕も言ってた気がします)から、クサらずに捲土重来を期して欲しいです。

 という事で守備面の問題をあげていきましたが、何だかんだでこの試合も20本以上のシュートを放ち、決定的なものも多かったんですよね。前半の後藤の2度の決定機とか(特に相手のミスをついての決定機は決めて欲しかった)、後半のドゥトラのミドルや慶太のスルーパスを受けてのシュートやCK崩れからの折り返しを押し込めなかった場面とか。まあこの日のGKの南が当たりに当たってて前述のシュートを何本もファインセーブされたという不運もありますが、前述のように決定機の場面を思い浮かべていくと「結局決定力の差が一番の敗因じゃね?」という気が今はしています。つまりは5試合負けてなかった頃から再三書いていたラストのシュートやその1、2本目のパスの精度がまだまだ低いという課題が、3失点した事で表出してしまった感じでしょう。この課題は一朝一夕に解決できる事ではないので、日頃のトレーニングから高い意識を持って潰していって欲しいと思います。

 という事で、スタメン選考というチームマネジメントの問題とそれに伴う守備時の強度の低さ、そこで発生した守備時のミス、そして決定力不足と、ここまで自滅要因が重なった試合はそうはないだろうなと思います。チームとして三歩成長したと前の試合で思ったら次の試合では二歩下がっていたというような感じの連続で、何とも胃が痛いとこですよね。この日でまた3試合勝ち無しという事で、またぞろエスパ関連のTLなどでは悲観的なムードが出てきていますが、何というか「まあ落ち着け」と言いたいです。なぜなら今季はこういう試行錯誤を繰り返すであろうとシーズン開始からある程度覚悟していたはずですから。これでこれまでの12試合で何の積み上げもない状態だったら僕も場合によってはキレますけど、少なくとも昨季後半の何も積み上げが見えない状態で騙し騙しやってきた時よりは観ていて数段面白いですよ。この日も横浜FCにボールキープ率、パス数では上回られましたが、それでも何度となく決定機を作ったし、個人で見てもこの日はサブからのスタートだった選手が意地を見せてくれたのは好材料だと思います。慶太は相変わらずの技術の高さを見せ、ドゥトラが「チャンス!」とばかりにアピールし、ティーラシンもようやくチームの中での自分の活かし方を見出しつつある兆候が見てとれました。彼らや唯人、岡崎、六平、川本、河井、ネト ヴォルピらがスタメンを争えるシチュエーションを作れれば、まだまだチームは強くなります。もちろん落胆する試合も出るでしょうが、今季はチームがどう成長してくれるかをじっくり見守る姿勢で観ていくのがいいのではないかと思います。

 次節は土曜(8/29)にアウェーで川崎と対戦します。今日(8/23)名古屋に敗れて連勝はストップしたようですが、それでも今のウチにとっては途方もなく高いところにいる相手です。特にこの日のようにブロックを作りながらユルユルの守備をしていたら問答無用で惨殺されます。幸いウチは次の試合まで1週間あるので、今一度守備の強度を再確認しつつ、基本的には「やられたらやり返す」の精神で堂々と戦って欲しいと思います。

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