しぶとく勝ち点1(8/1 浦和戦)
昨日(8/1)はアウェーでの浦和戦でした。ここのところの新規感染者増加に伴ってイベントの入場制限緩和がなされなかったためJリーグも観客数MAX5,000人という対応が継続されたし、ましてや埼スタは僕が生観戦で勝ったのを観た事がないので、おとなしくDAZNで観戦しました。
おそらくは浦和サポの尽力により座席を真っ赤に染め上げた中での試合となりましたが、結果は1-1のドロー。2013年以降勝てていない状況から脱却できなかったのは残念でしたが、終盤に追いついてのドローだったので満足できる結果ではないかと思います。
<明治安田生命J1リーグ 於 さいたまスタジアム2002>
清水エスパルス 1ー1 浦和レッズ
前半と後半で別のチームになってしまいましたね。出来の良い時間帯で点がとれないと苦しくなってしまうというありがちな展開の見本みたいでした。
前半は前節同様今季のチームが志向するサッカーが出来ていました。サイドの2人とボランチがトライアングルを作って、こまめに動きなおしをしながらボールを繋ぎ、そこに真ん中の後藤、カルリーニョスが絡む事で相手守備陣をずらしてチャンスを作っていく。ボールを奪われても素早いネガティブトランジションにより相手に自由に繋がせず、無理なパスを出させては回収して相手に攻撃自体をさせない。そういうサッカーがある程度実現出来ていました。狙い所になったのは浦和の右サイド、ウチからすると左サイドですね。右SBの橋岡がサイドのボールホルダーにすぐ食いついてスペースを開けがちというスカウティングがされていたのでしょう。エスパの左サイドで西澤かソッコがボールを持った時にはもう一方もしくは後藤が必ず内側のスペースに入ってそこにボールが出てチャンスとなる場面が何度もありました。立田やエウシーニョが入り込んだ場面もありましたよね。一方ウチの右サイドではエウシーニョが存在感を発揮。金子やヘナト、カルリーニョスとパス交換をしながら侵入し、浦和の左サイドで脅威となっていました。さらにこの日良くなっていたのは、単純にエウシーニョが無理やりカットインした場面だけでなく、後藤やカルリーニョス、金子がウラに出ようとする事でエウシーニョがカットインするスペースを作っていた事。中でも20分くらいにエウシーニョががら空きになったバイタルに侵入してファウルを誘った場面は見事でした。さらに後ろから立田が効果的なタテパスを何本も入れていたし、観ていて面白い攻撃が出来ていました。
が、決定機は後藤のヘッドの1回くらいなんですよね。それに近い場面として、立田が左のハーフスペースに侵入してクロスを入れた場面やエウシーニョが左のハーフスペースからペナ内に侵入した場面がありますが、いずれもシュートまではいっていません。原因の1つは最後のラストパスやその1つ手前のパスの精度がまだ上がってない事です。パスは出し手と受け手の意思が合ってないといけなくて、それがちょっとズレる事でチャンスを広げられなかったりするんですよね。ただそこまでは来つつあるので、あとは練習と試合を重ねながら合わせていくしかないでしょう。あともう1つ思ったのは攻撃のテンポが一本調子になっていないか、という事です。1つは押し込んでいる時のパス交換のテンポがそうですが、それ以上に思ったのは、後藤の決定機に繋がる攻撃パターンをもう少し増やす事が出来ないかという点です。あの場面は浦和がボールを奪って攻めかかったところを立田がはね返し、そのボールをヘナトが受けて既にスペースに走り出していた金子にスルーパスを出した事により作られました。要は相手にボールを奪われてこちらの陣形を裏返されかけたところをすぐにはね返して逆に浦和の陣形を裏返したわけです。そういった場面の方がより大きなチャンスを作れるし、せっかくいわゆるネガティブトランジションが早く出来るようになっているので、そこでボールを大事に繋ぎなおすだけじゃなくて時には一気に逆カウンターを仕掛けるというのも攻撃の幅が広がっていいのではないかと思います。もちろん無理に蹴る事はないですけどね。
後半ですが、浦和がネジを巻きなおして前からのプレスを強めてきたのに対し、こちらは入り方がちょっとフワッとしてしまって、結果としてミスが多くなって互角の展開に戻されてしまいます。そして55分に失点。あの場面はいったんは相手ボールをカットできそうだったところをレオナルドに奪い返されてのものでしたが、あそこは無理に持ち出すのではなくシンプルにクリアした方が良かったかもしれませんね。結果論ですけど。これにより浦和の選手の動きが良くなる一方でウチの選手達の動きも一時的に落ちてしまって、逆に浦和に押し込まれる場面が増えてしまいました。ああいうところで「何クソ!」と反骨心を見せたり周りを鼓舞する選手が少ないのがウチの課題の1つですね。竹内だけでなく例えば立田あたりが声を出してくれるようになるといいのですが。という感じで後半はチャンスをなかなか作れなくなっていたのですが、途中投入の選手がチームを活性化させてくれました。まず62分に投入された中村慶太は、持ち前の視野の広さとキックの正確さで何度か惜しいスルーパスを送るなどして少しずつチームを前に押し出す力となり、そして82分に投入された川本が入って間もない時に左サイドで1対1を仕掛けてCKを奪い、ヴァウドの同点弾を導いてくれました。他にも鈴木唯人がこちらも持ち前の強引な持ち出しで存在感を示したし、右SBに入った岡崎も、さすがにエウシーニョほどの存在感は出せませんでしたが、できる事を確実にこなしてくれました。ティーラシンだけが流れに乗れませんでしたが、課題のポジショニングが改善されれば起用される機会は増えると思うので、腐らず頑張って欲しいです。
という事で、前半に60%ボールを保持しながらゴールを奪えなかった事が響いて勝ち点1にとどまってしまいましたが、鬼門の埼スタでリードを許しながら終盤に追いついてドローに持ち込めた事は評価できます。内容に関しても、攻守ともに少しずつ良くなってきている事は間違いありません。「流れの中からの得点ガー」とか「クリーンシートガー」とかいった課題はありますが、試合であがった課題を少しずつクリアする事が出来れば、やがて上位に食い込む力が持てると思います。それを夢に描きつつ、今はチームが成長していく姿をじっくり楽しみたいですね。
次はルヴァン杯の名古屋戦です。この試合をどう捉えるかは人によって異なると思いますが、個人的にはなかなかスタメンに食い込めていない選手を中心に使って欲しいなと思っています。鈴木唯人とか川本とか河井とか。あとおそらく外国人枠の関係で出場する事が出来ていないネト ヴォルピやドゥトラも。勝負ももちろん大切ですが、そうしたメンバーが今のチーム戦術をどのように表現してくれるかも見てみたいです。もちろん最終的に決めるのはクラモフスキー監督ですが、さてどうなりますか。
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