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2020年8月14日 (金)

いろんなテストがなされた試合(8/13 ルヴァン杯鹿島戦)

 昨日(8/13)はルヴァン杯グループリーグの最終節。エスパルスはホーム・アイスタ日本平に鹿島を迎えました。僕は夏休み中なので行けなくはなかったのですが、今回は遠慮してスカパーで観戦しました。

 お互いに今季は新監督を迎えて新しいサッカースタイルを志向し、試行錯誤を続けてきた中で少しずつ結果が出始めたところ、という事で、両チームともグループリーグ敗退を決まっていたとはいえ少しでも目指すサッカースタイルを定着させるために1つの試合も無駄にはしないという意欲が感じられ、面白い試合となりました。その中でより勝利への執念を見せた鹿島の方に上回られたという事だと思います。

<JリーグYBCルヴァンカップ グループステージ 於 IAIスタジアム日本平>

 清水エスパルス 2ー3 鹿島アントラーズ

 この日のエスパのスタメンは、前節のと同じで直前のリーグ戦のスタメンと中村、ティーラシンの13人はサブにすら入らず、名古屋戦からGKをネト ヴォルピから大久保に、ボランチを西村から成岡に代えた11人となりました。フォーメーションも前節と同じく3-4-1-2。クラモフスキー監督の意図としてはまず「上手くいかなかった前節からどの程度このフォーメーションが馴染んでいるかを見たい」というのがまずあって、プラス「リーグ戦2ndGKの大久保に実戦経験を積ませたい」「成岡がトップでどの程度出来るかを見てみたい」という事を考えたのかなと思います。

 まず前半に関しては内容は良かったと思います。今季のエスパの攻撃の基本形は最終ラインからボールを繋いでいき、特にハーフスペースにタテパスが入った時にテンポアップしてサイドを崩していくというものですが、フォーメーションがリーグ戦と異なる形であっても3バックの両サイドの金井、福森からハーフスペースに流れた川本、ドゥトラ、鈴木唯人にタテパスがよく入っていたし、そこを消された場合は両WBから斜めのパスを入れて、それらを合図に複数の選手達が動いてチャンスを広げていく形がしっかり出来ていました。同点の場面は、ハーフスペースに上がった六平が同じレーンに流れた川本にスルーパスを入れて川本がダイレで折り返し、そこにゴールを決めた宮本含め3人が入っていくという非常に綺麗なもので、他にも同じようにデザインされた崩しが何度も見られたし、このあたりは前節から続けてほぼ同じメンバー、フォーメーションで戦った成果が出ていると感じました。守備に関しても、全体をコンパクトにして前から嵌めていく形がある程度出来ていたと思います。ただ左の福森と奥井との間のところのスペースを突かれるシーンが多かったのが気になりました。

 同点に追いついて前半を折り返してこの勢いで後半逆転できるかというのが当初のポイントだったと思いますが、ここでエスパはトップ下の鈴木唯人に代えて河井、左WBの奥井に代えて滝、右CBの金井に代えて西村を開始から投入します。これはもう試合前から決めていたと思います。おそらく「奥井、金井、唯人が計算できるのはわかっているので、河井、滝が同じポジションでどれだけやれるか見てみたい。また西村のボランチもある程度計算できるので、不足気味のCBで使えるかを試したい」という意図だったのではないかと。あとは「新しい11人でどの程度戦えるか」というところを見たかったのでしょう。

 その考えから始まった後半ですが、出来たところと出来なかったところがありましたね。最初は前半の勢いそのままに戦う事が出来、成岡が相手のボールを引っかけてからのカウンターから逆転ゴールを決める事が出来ました。後半から入った河井のラストパスは見事でしたね。逆転した直後に、エスパは川本に代えてテセを投入。これは「ある程度まとまった時間を与えて怪我(?)からの回復具合を見てみたい」という意図だったと思われます。が、これに対して鹿島も2枚代えを敢行し、フォーメーションを4-1-4-1(?)にしてきます。それにより1トップに入った新人の染野がこちらの最終ラインと駆け引きして混乱を誘い、これに加えてこちらの2トップがプレスバックできなくなってきたために相手のボールホルダーをフリーにしてしまう場面が増えてきて立て続けに3度ほど決定機を作られてしまいます。このためどうしても最終ラインとボランチが下がってしまって前線との距離が開いて思うような攻撃が出来ずに鹿島の猛攻を受けてしまい、残り10分で2点を奪われて逆転負けとなってしまいました。

 途中までは十分勝てる内容の試合だったので、最終的に再逆転を食らって負けてしまったのは残念です。ただこの試合に関してクラモフスキー監督は、普段あまり試合に絡んでいない選手達がどの程度チーム戦術を理解して与えられたタスクをこなせるのかを観たいというもくろみを持って戦ったのではないかと思います。だからフォーメーション変更などのいろんなテストをしたのではないかと。もちろん勝負事ですから「負けてもいい」と思って臨んだわけではないと思いますが、もし負けたとしても選手達がどの程度テストをクリアしたのかが把握できればそれでも良いと思っていたんじゃないかと思います。その点ではフォーメーションをコロコロ代えて勝ちにいったザーゴ監督とは違うでしょうね。そんなザーゴ監督率いる鹿島相手に、途中まではサッカーの内容で上回っていったんは逆転し、選手個々の視点で見ても与えられたタスクをこなす事ができた選手が一定程度いたというのは大きな収穫ではないかと思います。

 その選手個々の評価についてさせて頂くと、まず大久保、金井、六平、宮本、成岡、唯人、川本は合格といっていいと思いました。特に六平はボランチのスタメン組に割って入れると思うし、成岡も前節に続いてその才能をいかんなく見せてくれました。これに対してまあ悪くはないけどもっと出来るよねという感じなのが、岡崎、奥井、ドゥトラ、河井ですかね。特にドゥトラは何とか活かしたいのですが、後半スタミナ切れでプレスバックできなくなったのは減点材料です。それからもっと頑張って、と思ったのが、福森、西村、滝、テセですね。まあ西村はこの試合だけで評価するのは可哀想ですけど。テセについては、今までのように体を活かしてボールを収めるだけじゃない効果的なボールの引き出し方を覚える必要があるのではないかと感じました。

 これでルヴァン杯は終了。リーグ戦一本となります。次はアウェイで仙台戦。ここのところユアスタで勝った記憶がないのですが、今はチーム状態が良くなっているし万全のコンディションで臨めるので、何とかより多くの勝ち点を奪って帰ってきて欲しいと思います。

P.S
 上で書いた選手個々の評価は、あくまでシロートの戯言ですので、推しの選手の評価があまり高くなくても気にしないで頂けると幸いです。

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