思い出の試合(99年チャンピオンシップ 清水vs磐田)
昨日(4/7)新型コロナウィルスの感染者拡大への対応として緊急事態宣言が発令されました。Jリーグ再開の見込みは未だに立たないままですが、NHKが過去の名試合の再放送を始めてくれて、今日(4/8)は、もう古くからのエスパサポにとっては伝説ともいうべき'99年チャンピオンシップの第2戦を放送してくれました。しかも当時の音のまま流してくれたので、当時のサッカーの実況では随一の実力者(今の西岡さん、下田さんらとも並ぶかそれ以上かも)である山本浩アナウンサーの実況が聞けたのは嬉しかったですね。(武田さんの解説はアレでしたが・・・。)
という事で、せっかくブログの題材を頂けたので、この試合に就いて書きたいと思います。ただ分析というよりは雑感、というか思い出話中心ですね。
一応’92年のナビ杯からエスパルスを(なせかw)追いかけていた僕からすると、一番面白くて娯楽性に富むサッカーをしたチームは、'98年にアルディレス監督が率いたチームだと思ってます。まあその前年の経営危機を乗り越えたからこその思い入れもあったと思いますが、流動的な動きを基にした流麗なパス回しを見せて誰が決めるかわからない攻撃を見せてくれましたからね。ただ'99年のチームがそれよりも下かというと決してそんな事はなく、むしろリーグ戦の成績から考えれば歴代最強のチームでしたよ。真田の安定感は流石だったし、森岡、俊秀、戸田の3バックの連携は見事で、その前でサントスが睨みを効かせ、ノボリとテルが攻めのリズムを変化させ、イチとアレックスが両翼から槍のごとく駆け上がり、2トップの安永、久保山が見事なコンビネーションを見せる、という感じで、本当にバランスのとれた良いチームでした。長谷川監督時代の'09年とか’10年のチームも対抗馬としてはあげられるかもしれませんけど、やはり’99年のチームが一番強かったと言えるでしょうね。
当時僕は関西方面に住んでまして、第1戦はテレビで観戦し、第2戦は何とかチケットを確保して観戦仲間に席をとってもらって、メインスタンドから観戦しました。とにかく試合前は寒かったんですけど、試合の緊張感がすごかったので試合中はあんまりそれを感じる事はなく、終わってからも呆然としてしまって寒さを感じるどころではなかったですね。で、改めて試合を見返したわけですけど、やはり磐田のアレックスに対する対策が流石でしたね。サイドのスペースは完全に消されてて、焦れて中へ切れ込もうとするとボランチが詰めてきてボールを奪い、そこから空いたこちらの左サイドを狙ってくるというのが徹底されてました。それに相対したのが第1戦で決勝点のPKを与えた西澤だったというのがミソで、30分過ぎのミスを皮切りに立て続けにミスして先制点を献上してしまうわけです。それまでは怪我の森岡の穴を十分に埋めてくれていたんですけど、やはり相当プレッシャーを感じていたんでしょうね。さらにそのすぐ後にアレックスが報復行為で退場になったわけで、この時の日本平の空気の重苦しさは相当でした。だからこそその直後のノボリの直接FKが今でも語り草になっているんですよ。結構距離があったから直接入るなんて失礼ながら思わなかったです。あの時の喜びを表す言葉はちょっと見つからないです。しかも映像を後で見るとノボリはミスをした西澤に対して厳しい表情のまま声をかけているんですよね。本当に頼りになるキャプテンでしたね。
その後エスパは当然ながら数的不利を背負って戦うんですけど、戸田を左SBにした4バックにした事でバランスがとれるようになり、押され気味ながらも攻め手を失わずに戦えるようになったってのはサッカーの面白いところですね。久保山のシュートがクロスバーをたたいたシーンもありましたし(見ていた時は「決めてくれよ」って思いましたが、ラストパスが浮いちゃってて合わせにくいボールでしたね)。その後延長戦でファビーニョのVゴールによりエスパが対戦成績をイーブンにするわけですが、あれはその前の大榎のアウトでのラストパスが絶品でしたね。このゴールの瞬間も凄く嬉しかったし、「これでいける!」と思いました。それだけにPK戦で負けてしまって、何とも言えない虚無感みたいなものを感じました。あの後仲間うちで残念会をしたのですが、いつにもまして何も話さなかった気がします。
その後しばらくはその年のレギュレーションを恨みましたね。2ステージ制じゃなかったらというのはもちろんの事、ヨーロッパのカップ戦みたいに第1戦が90分で決着がつかなかったら引き分けにするという形になっていれば、優勝したのはウチでしたからね。ましてや翌年のチャンピオンシップはその方式が採用されましたからね。「1年おせーよ!」って思いました。ただ、そうやってレギュレーションに文句を言ったり、何ともいえない悔しさを感じるというのも、この時のような「No.1を争う場」に立っていたからこそなんですよね。これ以降のエスパは天皇杯を1度制しただけでその後はカップ戦の決勝にはいくものの優勝には至らず、リーグ戦ではそこからほど遠い位置でとどまっています。だから今日の放送を見て思う事は、「また’99年の時のようなチームが出来て、そのチームをサポートして「No.1を争う場」に立ちたいな」という事ですね。今はリーグが再開しないとどうしようもないですが、いつかはこの時の悔しさを晴らして欲しいし、晴らしたいですね。
ゴメンなさい。ついつい長くなってしまいました。で、ここのところ土日はヒマなのでYoutubeをよく漁るのですが、FIFAの公式チャンネルが'86年W杯のブラジルvsフランスとかメチャクチャ懐かしい試合を出してくれていたりするんです。今はブログのネタがないので、そういう試合の感想もアップしちゃおうかなと思っています。期待せずに待っていて下さい。
※ブログランキング参加中です。
| 固定リンク
コメント