気持ちは伝わった試合(11/23 大分戦)
J1も残り3節。エスパはホーム・アイスタ日本平に大分を迎えての試合。東京は雨が降っていて寒かったのですが、さすが静岡というべきか暖かくて、気持ち良く試合を観る事が出来ました。
4連敗中とはいえ1つ勝てばJ1残留に近付けるという事で、サポーターの気合はすごかったのですが、結果はドロー。土壇場で追いつけたとはいえ、どこかもやもやした感じの残る試合となりました。
<明治安田生命J1リーグ 於 IAIスタジアム日本平>
清水エスパルス 1ー1 大分トリニータ
守備に関しては、この試合に向けてしっかり準備してきた事が伝わってきました。最終ラインとGKでパスを回しながらチャンスと見るやタテパスを入れて攻撃のギアを上げてくる大分に対し、ドウグラスとアタッカーの金子、中村、西澤の4人でパスコースを消しながら追い回し、2シャドウに対してはボランチの竹内、ヘナトがケアして容易にタテパスを入れさせないようにして大分の攻撃を窮屈なものにする事が出来ていました。で、ボールを引っ掛けたら早めにつないでできるだけ相手守備陣が整う前に攻撃を仕掛けるという意識も統一されていたかな、と。20分過ぎはその形からゴールを陥れたのですが、ミスジャッジによりゴールを取り消され、その後もなかなか決定機を作れずにいると、45分に見事な繋ぎから完璧に崩されて失点。オナイウの落としが見事ではありましたが、ヘナト(?)が相手のシャドウを離してしまったのが痛かったですね。エウシーニョのポジションもどうだったかなぁ、と。
1点ビハインドで迎えた後半、最初の15分は大分ペースでした。何とか早めに追いつこうというエスパの意識を逆手にとって逆襲を仕掛け、何度か危ない場面を作られました。この時間帯は両ボランチの相手2シャドウへのケアがユルユルになっていたので非常にヤバかったのですが、60分に中村に代えてジュニール ドゥトラを入れてフォーメーションを4-1-4-1にしてからは、遮二無二前へ圧力をかけてくるエスパを前にして大分がそれをいなせなくなり、エスパがペースを握ります。それでもなかなか崩せなかったのですが、85分に今季もずっとフルタイム出場を続けていた松原に代えて飯田を左サイドに入れ3バックにしてさらに攻勢を仕掛けると、88分、セットプレーのこぼれ球からジュニオール ドゥトラがゴールを決めて同点。その後もエスパが攻めて大分が凌ぐ展開となりましたが、結局1-1のドローとなりました。
という事で、大分の攻撃をある程度封じる事が出来た守備面における事前準備に関してしっかり出来ている事が伝わってきたし、60分からのフォーメーション変更を合図としての攻勢、それでも上手くいかないとみるやバクチとも言うべき3バックへの移行なんかには、この試合にかける篠田監督の気持ちが伝わってきました。そして選手達からも、何度跳ね返されようとも愚直に前へ前へ進もうという姿勢に、「何としても勝つ!」という強い気持ちが伝わってきました。僕は見ていませんが、前節の仙台戦では「気持ちが伝わってこなかった」というコメントが数多くみられましたが、この日に関してはそういうのはなかったですね。それは良かったと思います。
ただねぇ、J1は気持ち「だけ」で勝てるリーグじゃないんですよねぇ。とにかく前へボールを運んでドウグラスにボールを渡すとこまでは意図がわかるんですけど、そこから先どうやって崩すのかが見えてきませんでした。何とかバイタルの前でドウグラスにつけても後ろに大分が人垣を作っているわけだし、つけた後の周りの動きが足りないから真ん中で攻めあぐねる事になってしまう。サイドにしても、右はエウシーニョがどんどん中へ入っていくから幅をとる選手がいないし、左の松原とドゥトラの相性が最悪で2~3回重なっていたし、攻撃に関してこの1年何も積み上げられなかった事を改めて痛感する事になってしまいました。大分の先制点があまりに鮮やかだった分、その差は明らかでした。
とはいえ、もう残り2節。何かを劇的に変える事は出来ません。幸いヘナトが復帰し、ファン ソッコもダービーでの汚名を返上すべく頑張ってくれた事など明るい材料もあります。それに松本が敗れた事で少なくともストレートでの降格の可能性はなくなり、湘南が土壇場で追いつかれてドローとなった事で、16位との勝ち点差は変わりませんでした。あと1勝すれば文句なし、ドロー以下でも湘南の結果次第で次節残留が決まる可能性があります。ですので今は気持ちを前面に出しつつ次の相手に対する準備もしっかり行う事で、何とかJ1にしがみつくしかないかなと思います。
次はアウェイでC大阪戦。非常に相性の悪い地で相性の悪い相手と戦う事になりますが、チャンスがないわけではないと思うので、とにかく頑張ってくれと祈るばかりです。
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