注文相撲(8/3 横浜FM戦)
ここのところ猛烈な暑さが続いていますが、そんな中土曜は日産スタジアムへ行って来ました。僕は暑いのが苦手なので外に出るのがイヤになる感じでしたが、何とか勇気を出して出かけました。
日産スタは、昨年は勝ちましたが、それまでは7年くらいずっと勝っていなかった地です。横浜FM自体もずっと苦手にしてましたし、今季の横浜FMはリーグ最多得点を誇るチーム。リーグ最多失点の汚名を背負ったウチが勝てる相手とは思っていませんでした。それがなんと4月以来のクリーンシートでの勝利。本当にサッカーっていうのはよくわからないスポーツです。
<明治安田生命J1リーグ 於 日産スタジアム>
清水エスパルス 1ー0 横浜F・マリノス
内容的には、試合前に狙った通りに「注文相撲」で勝ったという、そんな印象の試合でした。
特にこの試合に向けた準備通りに進めたのが守備面でしょう。いつものように4-2-3-1の布陣を敷いて前からプレスをかけるものの、奪いにいくところまでは行かずにミスを誘う程度にとどめ、むしろパスコースを消す方に注力して、プレスの網を越された場合は自陣でしっかりブロックを作り真ん中やブロックの間にパスを入れられないようにして、サイドはいったんは捨てつつもそこにボールが入った時はSBとSHが連携して突破を許さない。そうした作業を90分間休まず続けました。最初のうちは2~3本ハーフスペースにタテパスを入れられる事はありましたが、次第に吉本、二見の両CBがタテパスをカットしようと出るようになったりした事で、後ろからのボールの入れ所をほぼサイドに限定する事に成功。横浜FMのビルドアップを窮屈にしていきました。それでも数回危ない場面を作られましたが、そのたびに選手が体を張って対応。最後は足を攣る選手が続出しましたが、最後まで集中力を保ち続けたのは見事でした。守備に関しては100点満点ですね。
攻撃に関しては、相手にボールを握られてしまった分なかなか良い形を作れずに苦労しました。個人的には北川に代わってトップ下に河井が入る事でビルドアップの時にどういう効果が出るのかに注目していたのですが、その部分では物足りなかったですね。ただ後半、横浜FMが気合を入れ直して前がかりになったところの逆を突いてのカウンターから3度立て続けに決定機を作り出し、そのうちの1つをモノにしたのは見事でした。この場面ではヘナトがカットしたボールを見事な判断とセンスでウラ抜けしようとした西澤に届けた河井が見事でしたし、ゴールを決めた西澤も見事でした。相手が高いラインを敷く分そのウラを突くというのは、試合前から狙っていたと思いますが、それが見事にハマりましたね。攻守ともに狙い通りの勝利でした。
個人に目を向けると、嬉しい驚きだったのが吉本。移籍して1週間でスタメン抜擢という事で、「大丈夫かぁ?」と思いましたが、二見とともに最終ラインを統率し、最終ラインを安定させてくれました。印象に残るのは遠藤のシュートをブロックした場面。タテパスをカットしにいこうとしたところで逆をとられたのですが、すぐさま戻ってシュートブロックまでしてくれたのは見事でした。ハートの強さが伝わってきたし、何より最終ラインを見事に統率してくれたのは嬉しい誤算です。試合終盤に両足を攣って交代してしまったのは残念ですが、これからスタミナを戻してくれれば大いに期待できそうです。
これで3連敗を免れて勝ち点を25まで伸ばす事に成功しました。順位はそれほど変わりませんでしたが、降格圏内との差が少し広がってホッと一息といったところでしょう。ですが、次節の松本との6ポイントマッチを落としてしまうと何の意味もありません。明日から練習再開かと思いますが、気持ちを切り替えてまた最善の準備をして欲しいと思います。
最後になりましたが、試合前には「トリコロール・ギャラクシー」というイベントが行われました。あくまでホームのサポーターを盛り上げるためのイベントだったわけですが、ノリの良いエスパサポがこれに全力参加して、スタジアムをさらに盛り上げてくれました。こういういざという時のまとまりとノリの良さがエスパサポの長所だと思います。一方でそうしたエスパサポの行動を咎めるどころか歓迎してしまう横浜FMサポの度量あってこそのこの盛り上がりだったとも思うので、そうした意味でも良いイベントでしたね。
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